4.ファミリー
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「! 島を吹き飛ばす!?」
“胡蝶”は目を見開いて驚いた。
「言っただろう? “俺はお前を救いに来た”…と」
「その気持ちは嬉しいです…。 でも 私は……」
「消し去りたい過去は そのもの自体を消さなきゃならねェ……」
「っ! ………」
でも…
それでも…
ドフラミンゴ達は島を吹き飛ばした。
“胡蝶”はその様子を見ていた。
「………」
ごめんなさい…
そして さようなら……
ドフラミンゴは振り返って “胡蝶”を見た。
「………」
“胡蝶”はドフラミンゴを睨みつけた。
「そう 睨むな。 お前を閉じ込めていた島を壊してやったんだぞ?」
「……そうかもしれませんが…」
「それに あの島にいた連中はろくな奴らはいねェよ。 だろ?」
「……でも だからと言って命を…奪うのは……」
「……その内 俺に感謝する日が来る」
「………」
【チュン!】
その時 スズメの鳴き声が聞こえた。
空には“胡蝶”の唯一の友達であったスズメがいた。
「スズメさん!」
「チュン」
スズメは“胡蝶”の肩に降りてきた。
「そいつはなんだ?」
「私の唯一の友達です」
「…そうか。 さて ドレスローザに戻るか…アイリス」
「……アイリス…?」
「お前の新しい名だ アイリス」
「…新しい…名前……」
アイリスは嬉しそうに笑った。
数日して アイリス達はドレスローザに帰ってきた。
「国王様が帰ってきたわー!」
「国王様 お帰りなさいませ!」
国民たちはドフラミンゴを出迎えた。
ドフラミンゴはアイリスを連れて 船から降りた。
「国王様でしたのですね?」
「まァな」
国民たちはアイリスに気づいた。
「おお あれが未来の王妃様!」
「なんと 可憐な方」
「え!? 王妃!?」
アイリスは驚き ドフラミンゴを見た。
ドフラミンゴは微笑した。
まだ 気が早ェよ…
アイリスは国民に自己紹介した後 王宮に向かって歩いていた。
すれ違う国民たちは挨拶をしていった。
「素敵な国ですね」
「フフフ…気に入ったか?」
「はい とっても!」
アイリスは微笑んだ。
しばらくして ドレスローザにはオモチャが沢山いることに気づいた。
「ドフラミンゴ様 どうしてこの国にはオモチャが沢山いるのですか?」
「…ああ この国では オモチャも作っていてなァ…」
「1体 1体 人格もあるんだよね~」
「そうなんですか? 凄いですね」
「………」
アイリス達は王宮に戻ってきた。
「…大きな宮殿…」
アイリスは王宮を見上げた。
「ここが今日からお前の家だ アイリス」
その時 王宮の扉が開いた。
そこにはドンキホーテファミリーの幹部たちが並んで立っていた。
ドフラミンゴ達もアイリスの方に体を向けた。
「そして 今日からお前はドンキホーテファミリーの一員だ」
「……ファミリー…」
アイリスの瞳は涙で潤んだ。
ジョーラ達は自己紹介をした。
「俺たちは家族だ」
「困ったことがあったら何でも言ってね」
「……家族…っ…」
とうとうアイリスは泣き出してしまった。
「あらら 泣いちゃったざます」
ジョーラはアイリスを慰めた。
「可愛い顔が台無しだ アイリス」
ドフラミンゴはアイリスの涙を拭った。
「……家族なんて…私にはいなかったから…」
「心配するな。 これからずっと俺たちは家族だ」
アイリスは嬉しそうに頷いた。
「まずはその動きにくい服を着替えよう」
ドフラミンゴはアイリスを連れて 王宮に入った。
そして 仕立て屋が待っている部屋に入った。
「お帰りなさいませ 国王様」
「アイリスに合う服を。 動きやすいのでな」
仕立て屋はアイリスを見た。
「これは可憐な方」
アイリスは会釈した。
仕立て屋はドフラミンゴに視線を戻した。
「服の系統はいかがなされますか?」
「そうだな…」
ドフラミンゴはアイリスを見た。
「ドレスもいいが アイリスは着物が合うみたいだからな……」
「では 着物ドレスと言うのはどうでしょう?」
仕立て屋は着物ドレスの説明をした。
「それならいいんじゃないか?」
「アイリス様 着物ドレスでよろしいですか?」
「はい」
その後 アイリスは生地を選んだ。
仕立て屋はデッサンをした。
「ドフラミンゴ様、アイリス様 こんな感じでいかがでしょう?」
「いい感じだ」
「とっても可愛いです」
「ありがとうございます。 では サイズの方を測らせていただきます」
「わかった」
ドフラミンゴは部屋を出ていこうとした。
「行かないでくださいっ…!」
「?」
ドフラミンゴは振り返り アイリスを見た。
「お願いです。 そこにいてください…」
私を置いてかないで…
ドフラミンゴは不思議に思いながら ソファに座った。
アイリスは安心したように笑った。