4.ファミリー
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裏口から“月光花”に侵入したドフラミンゴは“胡蝶”がおもてなしをする部屋を探し当てた。
そして 部屋に入った。
「“胡蝶” 待ってい…誰だ お前は!?」
部屋の中には先程見たVIPな客であるヴェイルがいた。
ドフラミンゴはヴェイルの顔を掴んだ。
「悪いが 今日から“胡蝶”が相手をするのは俺だ」
そう言うと ヴェイルを押入れに押し込み 切り刻んだ。
「ぐあァ!!」
ヴェイルは生き絶えた。
ドフラミンゴは押入れの襖を閉め 座敷に座った。
少しして足音が聞こえた。
【失礼します】
沢山の簪をさし 胸元の開いた派手な着物を着た“胡蝶”は襖を開けて頭を下げた。
「ご指名 ありがとうございます。 “胡蝶”で… !」
“胡蝶”が顔を上げると ヴェイルではないことに気づいた。
「…想像以上だ」
この店でトップに立っているのも納得する
「あなた どなたで…っ!?」
“胡蝶”はドフラミンゴの手によって口を塞がれた。
「あんたに手荒な真似はしたくねェんだ。 騒がないでくれよ」
「………」
“胡蝶”は頷いた。
ドフラミンゴは“胡蝶”の口から手を放した。
「俺はお前を救いに来た」
「……私を…救いに……?」
“胡蝶”は目をきょとんとさせて言った。
「ああ」
ドフラミンゴは“胡蝶”を連れて 座敷に座った。
「俺の名前はドンキホーテ・ドフラミンゴ。 まあ とりあえず 接客でもしてくれよ」
「……わかりました ドフラミンゴ様」
“胡蝶”は茶菓子をドフラミンゴに出した。
そして “胡蝶”はお茶を点て始めた。
「慣れた手つきだな。 ここで働いて長いのか?」
「…はい……。 私は産まれて間もなくして ここに連れて来られたと聞きましたので…」
「……親はどうしたんだ?」
「両親は私を売っていったそうです。 …いえ…捨てたと言った方が正しいのかもしれません…」
「あんたみたいな可憐な子を捨てるとは 両親はよっぽど金に困っていたんだな」
「金に困っていたかはわかりません。 でも…」
そう言うと “胡蝶”は右目を隠すために伸ばしている前髪に無意識に触れていた。
「聞いちゃいけねェみたいで聞かなかったが…右目 なんで隠してる?」
「…え…!」
“胡蝶”は自分が前髪に触れていたことに気づいた。
「可愛い顔してるのに 前髪で顔を隠すのはもったいないぜ」
“胡蝶”は咄嗟に前髪から手を放し 顔を伏せた。
「…これには…理由が…」
「その理由 あんたが捨てられたのと関係があるんだろう?」
「!?」
「フフフフフ。 あんたはわかりやすい」
「………。 どうぞ」
“胡蝶”は点てたお茶をドフラミンゴに渡した。
ドフラミンゴは正面を避けるように 椀を2度回して飲んだ。
「いい味だ」
「…ありがとうございます。 …初めてです……」
「茶を褒められたことがか?」
「…いえ……」
“胡蝶”は顔を上げて ドフラミンゴを見た。
「私自身のことを聞きたがる人は…初めてです…」
“胡蝶”は自分の左手を右手で握りしめた。
「ここへ来る方々は みんな私の体のことばかり……。 お茶を出せば 飲んで自慢話をして…そして…私を求め ただ抱くだけ……」
「………」
「……貴方になら…見せてもいいのかもしれない…」
そう言って “胡蝶”は右目の前髪を払い退けた。
「!」
…オッドアイ……
「……気持ち悪いでしょう? これが原因で両親は捨てたと聞きました……」
「その両親はバカなことをしたなァ…」
「え?」
ドフラミンゴは“胡蝶”の前髪を能力で切った。
「もう隠すんじゃねェよ。 綺麗な目なんだからよ」
「!?」
“胡蝶”は目を見開いて驚いた。
【人殺しだァ!!】
その時 部屋の外から大きな声、悲鳴、逃げる足音が聞こえてきた。
「人殺しっ!?」
「そろそろか…」
ドフラミンゴは“胡蝶”を抱えて 立ち上がった。
「ドフラミンゴ様 何してるんですか!? 早く逃げないとっ!」
「ああ 逃げるさ」
そう言うと ドフラミンゴは天井を切り刻み 屋根に上った。
「ドレスローザに戻るぞ ディアマンテ、トレボール、ピーカ!!」
そう言うと ドフラミンゴは空へ飛んだ。
「!」
空を…飛んでる…!?
“胡蝶”はドフラミンゴを見た。
「ドフラミンゴ様は 鳥だったのですか!?」
「いや 人間だ」
ドフラミンゴは船に戻り “胡蝶”を降ろした。
少しして ディアマンテ達も戻ってきた。
「この子が“胡蝶”か…」
ディアマンテ達は自己紹介をした。
「それにしても…俺の想像を遥かに超えているなァ…。 ん? オッドアイなのか?」
「……っ…」
“胡蝶”は右目を隠そうとしたが 前髪が短くされたことを思い出した。
「ああ 綺麗だろう?」
「そうだな」
「!」
“胡蝶”は驚いた。
そして 感謝の気持ちを込めて頭を下げた。
「んねー んねー なんで頭下げてるの~?」
“胡蝶”は頭を上げた。
「それは…」
「お前ら “胡蝶”を連れ出した今 後は島を吹き飛ばすだけだ」
ドフラミンゴの言葉に“胡蝶”は驚いた。