2.交差する想い
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ローがパンクハザードに単独で残ってから 数日が経った。
ローは約束通り シーザーの部下とモネに動物の体を移植した。
「………」
アイリス…元気にしてるだろうか……?
「ロー 最近考えごとが多いわね。 何を考えているの?」
「…お前には関係ねェよ」
「あら 冷たいのね…」
「………」
アイリスと離れてから数日……
気づくとアイリスのことばかり考えている……
俺の計画にアイリスを巻き込みたくなくて、アイリスを忘れるために離れたのに……
…アイリスへの想いは増すばかりだ……
…アイリスに…会いたい……
その頃 ゾウに向かっていたアイリスも同じことを考えていた。
「私…やっぱりローに会いたい……!!」
アイリスはシャチ達に言った。
「…アイリス…」
「…私…ローに会ってちゃんと話がしたい!」
「うん! じゃあ 早く支度して! 船長も待ってるよ!」
「…うん!」
アイリスは慌てて支度をし始めた。
そして パンクハザードに行く支度をしたアイリスは海面に浮上したハートの海賊団の船の甲板にいた。
アイリスを見送るためにシャチ達もいた。
「みんな 見送りありがとう」
「戻らなくて大丈夫か?」
「うん。 アネモネがローの匂いを追ってくれるから大丈夫」
「オオォ!」
「なら 安心だ」
「しばらく離れ離れになっちゃうけど…元気でね」
「アイリスもな」
「うん! じゃあ 私行くね」
アイリスは大きな姿のアネモネに乗った。
アネモネは空へ飛んだ。
「みんなー また会おうねー!」
「アイリスー 船長と仲良くなー!」
シャチ達と別れてから 数日して、パンクハザードの極寒の地に着いた。
「寒いっ…!」
吹雪は元々 体が弱いアイリスの体温を奪っていった。
「オォオ?」
「………」
アイリスは意識を失っていた。
アネモネは急ぎ 研究所の入口に向かった。
だが 扉を開けられず、アネモネは突進した。
【マスター!】
ロー達がいる部屋にシーザーの部下がやって来た。
「何の騒ぎだ?」
「ドラゴンが研究所の入口に体当たりしていて…今にも壊れそうなんです!」
「ドラゴン?」
「はい! 赤い体をした大きなドラゴンで、背中に女の子を乗せています!」
「!?」
まさか…
【ドラゴンが侵入して来たぞー!!】
廊下からシーザーの部下の声が聞こえた。
研究所の入口を破壊して 研究所内に入ったアネモネはローの匂いを辿っていた。
そして シーザーの研究室に入ってきた。
「!?」
アネモネ!?
じゃあ…アイリスが……
「オオォ…!」
アネモネはローを見つけると ローのもとに飛んできた。
そして 地面に降り 体を伏せた。
「マスター このドラゴンです!」
「変わったドラゴンだ。 おい ロー、知り合いか?」
シーザーはアイリスの様子を見ているローを見た。
「…ああ」
なぜ来た アイリス…?
「今 部屋を… !?」
モネはアイリスの顔を見て驚き その場に立ち竦んだ。
「どうした モネ?」
「いえ 何でもないわ…“M”…。 部屋を用意してくるわ…」
そう言うと モネは部屋を出ていった。
あれは間違いなく アイリス…
アイリスは生きていたの…?
「……ん…」
温かい…
アイリスは目を覚ました。
「アイリス!」
「…ロー……」
アイリスはローに弱々しく手を伸ばした。
「会いたかった……」
「っ! ……俺もだ…」
ローはアイリスの手を握った。
アイリスは弱々しく 嬉しそうに笑った。
その頃 モネはシーザーにアイリスの正体を話していた。
「つまり あの娘はJOKERの“所有物”ってことか?」
「“所有物”っていい方は少し間違っているけど…大切な子ってことよ。 だから 何もしないでね」
「…わかった。 …だが その話が本当なら なぜローと関係があるんだ?」
「手の施しようがなくて 死を待つだけだったアイリスが生きていることから、医者であるローが治し 一緒に行動していたってとこかしら…。 詳しくはローに聞いてみないと…」
「モネ ローを呼んでこい」
「はい “M”」
もし…あの二人がそれだけの関係ではないとしたら……
モネはアイリスとローがいる部屋に向かった。
アイリス…あなたは若様を悲しませるようなこと…してないわよね……?