2.交差する想い
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
アマゾン・リリーを出航して 数日が経ち、アイリス達はシャボンディ諸島付近にいた。
アイリス達は甲板で寛いでいた。
ローは眠っているベポを背もたれにしていた。
ペンギン達はいつになっても新世界に入ろうとしないローに意見していた。
「“時期を待つ”と…そう言ったんだ。 慌てるな。 “ひとつなぎの大秘宝”は逃げやしねェ…」
「でも ホラ、さっそく“黒ひげ”の奴らが新世界で暴れ出して…海賊団を一つぶっ潰したって噂ですよ!?」
「四皇の座を狙う億越えのルーキー達も続々と新世界へ…」
「グズグズしてたら俺たち 他の連中に出し抜かれちまいますよ 船長!」
「潰し合う奴らは潰し合ってくれりゃいい。 つまらねェ戦いには参加しねェ」
「………」
「ゴチャゴチャ言ってねえェで 黙って俺に従え…取るべきイスは…必ず奪う!!!」
「「「船長~♡」」」
「ふふっ」
アイリスはその様子を見て 微笑した。
「俺たち どこまでもついていきます!!」
「アイアイ キャプテン!! 俺に 任せて……」
ベポは寝言で答えた。
「「寝言かよ!?」」
「すみません…」
ベポはまた寝言を言った。
「「謝るな 寝言で!!」」
ローは穏やかな表情でそのやり取りを見ていた。
「……私も…」
アイリスは言いかけた言葉をやめた。
…私も……みんなと一緒に……
…いられるのかな……?
「ん?」
ローはアイリスを見た。
「うううん。 何でもない…」
私の体は少しずつ回復している……
ローは“治療が終わるまではこの船にいてもらうぞ”って言ってたけど……
治療が終わったら私は……
ローは悲しそうな顔をしているアイリスの頭に手を置いた。
「…ロー…?」
「………」
ローは無言のままだったが アイリスにとってローの手は安心できた。
「あ 新聞…」
そこに 沢山のニュース・クーが飛んできて 新聞を落としていった。
アイリスは新聞を拾い 見た。
「あ ルフィ! ロー、ルフィが載ってるよ!!」
アイリスは嬉しそうにローに見せた。
そこには ルフィがジンベエとレイリーと共に マリンフォードに舞い戻り、「水葬の礼」、「16点鐘」、「黙祷」をしたことが載っていた。
「“2週間は安静を続けろ”って船長 言ったのに…!」
「人の話を聞くタマじゃねェよ あいつは」
ローは微笑した。
「元気そうでよかった。 次 いつ会えるかな?」
「さァな…」
「……だよね…」
アイリスは少ししょんぼりした。
「…意外と早く会えるかもな」
「………本当!? 嬉しい!」
アイリスの表情は明るくなり 笑った。
「いつまでもそうしてろ」
「?」
「笑っていればいいことがある」
最近 お前はあまり笑わないし、どこか悲しそうだ…
俺は…アイリスの悲しそうな顔を見たくないと言うのに…
それに 何かを隠しているようにも感じる…
…何を隠してる?
俺に話せないことなのか…?
「…ロー?」
「!」
いつ間にか アイリスの顔が目の前にあった。
「大丈夫?」
「…ああ。 少し部屋に戻る」
そう言うと ローは部屋に戻っていた。
アイリスはローの後ろ姿を悲しそうな目で見つめていた。
「………」
まだ少ししか一緒にいないからよくわからないけど…
最近のロー なんか変……
何かを思い悩んでいるような…
1人で悩んで相談して欲しいのに…
…でも……
それはお互い様なんだろうね……
私もローに隠し事してるから……
アイリスの脳裏にドフラミンゴの姿がよぎった。
ごめんね…ロー……
話す時が来るのが先か、私の体が正常になって 船を降りるのが先か……
その頃 ドフラミンゴは聖地 マリージョアでモリアのことについて事情聴取をされていた。
「そうそう トラファルガー・ローがマリンフォードに現れて麦わらを助けたんだって?」
「……ああ。 死んだと思われていたが…まさか生きていたとはな…」
「フッフッフッ! 時代が生かしたのさ」
ロー お前は何が目的で麦わらを助けた?
お前はもっと冷酷で狡猾な男だっただろう?
なぜ 偽善者のような真似をする?
何かがお前を変えたのか?
…アイリスが…俺を変えたように……