2.交差する想い
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シャボンディ諸島を出て 数時間が経った。
そして アイリス達はマリンフォードの海底についた。
ローは毛皮の鍔を押し上げ 少し鬼哭を抜いた。
「船長! 氷がないポイントに着きました!」
ローは鍔を押し上げていた親指を離した。
「浮上しろ」
ハートの海賊団の船はマリンフォード湾頭に浮上した。
「アイリスはここにいろ」
「…うん。 気をつけて…」
「…ああ」
「………」
アイリスは心配そうな目でローの後ろ姿を見送った。
その頃 バギーがルフィを抱えて 飛んでいた。
ロー達は甲板に出た。
「麦わら屋をこっちへ乗せろ!!!」
「ム・ギ・ワラヤ~~~!? あァ!!? てめェ 誰だ 小僧!!」
「……麦わら屋とはいずれは敵だが 悪縁も縁。 こんな所で死なれてもつまらねェ!! そいつをここから逃がす!!! 一旦 俺に預けろ!!!」
「なにィ!?」
「俺は医者だ!!!」
「ふざけてんのか こらァ!? 刀持った医者がどこにいる!? 潜水艦に乗って 往診にでも来たって言うのかァ!?」
ハートの海賊団の船は海軍の軍艦から砲弾を受け始めた。
「きゃ――――!!」
操縦室に1人残るアイリスは悲鳴をあげた。
ロー怖いよ…っ!
1人にしないで…っ!
アイリスは壁伝いに歩き出し 操縦室から出た。
バギーがルフィとジンベエを渡すのを躊躇していると 黄猿に狙われた。
「グスグズするな! 早くこっちへ乗せろ!!」
「よしっ!! 任せたぞ “馬の骨”ども~~~!!」
バギーはルフィとジンベエを投げた。
ジャンバールは二人を受け止めた。
「海へ潜るぞ!!!」
ロー達は急いで 船に入ろうとした。
だが 黄猿がレーザーを構えていた。
「くそ…!!」
「そこまでだァア~~~!!!!」
コビーの必死の叫びによって 黄猿は動きを止めた。
ロー達は驚いた。
赤犬は“数秒”無駄にしたことに激怒し コビーを殺そうとした。
だが そこに、戦争を終わらせに来た“四皇”の赤髪のシャンクスが現れ コビーを守った。
ベポはルフィを抱えて 急いで船の中へ入った。
ロー達も船に乗り込んだ。
「出航!!」
ハートの海賊団の船は出航した。
ペンギン達は手術の準備をしていた。
「キャプテン! ヤバイよ! “四皇” 珍しいけど 早く扉閉めて!!」
ローは開けている扉からマリンフォードを見ていた。
その頃 壁伝いに歩いていたアイリスはシャチに見つかった。
「アイリス! なんでここに!?」
「だって…1人でいるの 怖かったんだもん……!」
アイリスは涙で潤んだ目で言った。
「キャプテン! キャプテン! 早く潜航しないと攻撃されちゃうよっ!! お願いだから扉閉めて―――っ!!」
ベポは必死に説得した。
「ああ」
その時 声が聞こえた。
「ちょっと待て」
「もう待てないっ!」
シャンクスに麦わら帽子をルフィに渡すように託されたバギーは ロー目掛けて麦わら帽子を投げた。
「何か飛んでくる!」
ローは麦わら帽子を受け取った。
「! これは…」
「キャプテン! 早く! 早く!」
「ああ!」
ローは船に入った。
ベポは扉を閉めた。
そして ハートの海賊団の船は海に潜った。
ローとベポが手術室に急いでいると アイリスを背負ったシャチが前から走ってきた。
「アイリス!?」
アイリスをローに預けたシャチは事情を説明した。
「怖かったよ…ロー…」
「………」
ローは穏やかな表情でアイリスの頭を撫でた。
手術室に入ったローはアイリスをイスに降ろし 麦わら帽子を預けた。
ローは手術の準備をした。
「さあ 始めるか…」
ローはジンベエを見た。
「こっちは腹をぶち抜かれて瀕死」
ローはルフィを見た。
「麦わら屋は…外傷も酷いが もっと深いところがヤバそうだ…」
「麻酔はどうします?」
「必要ない。 二人とも痛みを感じない程の重症だ。 どんな荒用事になっても文句を言う気力もないだろうよ」
ローは怪しく笑った。
「楽しい手術になりそうだ…!」
そして 手術が始まった。
しかし そう簡単にも逃がしてくれず、青雉と黄猿によって攻撃を受けた。
ハートの海賊団の船は大きく揺れた。
「…っ…!」
アイリスは恐怖に耐えるように体を丸めた。
「急げ! 全速力だ!!」
なんとか青雉と黄猿の攻撃を避けきったハートの海賊団の船は海底を進んでいった。