2.交差する想い
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アイリスの体はロー達の介抱もあり 少しずつ正常に戻ってきた。
「だいぶよくなってきたな」
「本当!?」
アイリスの表情が明るくなった。
「ああ……少し 外の空気でも吸うか?」
「うん!」
寝たきりだったアイリスはとても嬉しそうな表情をした。
アイリスはベッドから降りようとした。
ローは手を前に出してアイリスを制止させた。
「まだ歩くのはダメだ」
「そうなの?」
「俺に掴まれ」
「…うん」
アイリスはローの首に腕を回した。
アイリスはロー達に心を開き 自分から触れることはもちろん、ロー達に触れられても平気になった。
ローはアイリスを抱き上げた。
ローはアネモネを見た。
「お前も来るか ファードラゴン?」
「オオォ!」
ジャンバールはローの命令により ハートの海賊団の船は浮上させた。
そして アイリスを抱き上げたローは甲板に出た。
アネモネはその後を飛んで追いかけた。
「外 気持ちいいー!」
「オオォ!」
アネモネは嬉しそうに空を飛び回っていた。
ローはその様子を見て 穏やかな表情をした。
ローは甲板にアイリスを降ろし 隣に座った。
「少しでも体調に異変を感じたら言えよ」
「うん」
アイリスは微笑んだ。
「………」
ローの視線はアイリスの頭についているアネモネの花の簪にいった。
「その簪…花か?」
「これ?」
ローは頷いた。
「“アネモネ”って言う花で 私の大好きな花なの! 特に赤いアネモネ!」
「…アネモネ」
ローはアネモネを見た。
「ローが思っている通り、“アネモネ”の名前はこの花からつけたんだ」
「だからか」
「…うん……どちらもある人にもらった 大切なものなんだ…」
「……そうか…」
【キャプテン お昼だよ!】
そこに アイリスとローとアネモネの分の昼食とテーブルを持ったベポがやってきた。
「ありがとう ベポ!」
「アイアイ」
ベポは船内に戻っていった。
アイリス達は昼食を食べ始めた。
「ここに来てから 思ってたんだけど…」
「なんだ?」
「大したことじゃないんだけど…和食が多いなぁと思って…。 ローが医者だから健康を考えてかなぁと思っているんだけど」
「確かに和食は体にいいが、医者とか関係なく 単に俺が和食が好きだからだ」
「そうなんだ」
「…ただ 梅干しは大嫌いだ」
「えー 梅干しって和食の代表みたいなもんじゃない?」
「……とにかく嫌いだ」
「ふふっ。 和食が好きってことは洋食は嫌いなの?」
「嫌いではないが、パンは嫌いだ」
「…ご飯に比べてボソボソするから?」
「まあな」
「ふ~ん…」
「なんだ?」
「好き嫌い多いなって思って…」
「……うるせェ…」
「ふふふ」
アイリスは笑った。
他愛な会話だが ローにとっては有意義な時間だった。
空は夕焼け空になってきた。
「そろそろ中 入るぞ」
「…うん」
アイリスは久しぶりの外だったため 少し疲れていた。
ローはアイリスを抱き上げて 船内に入った。
そして 部屋に戻り アイリスをベッドに寝かせた。
「疲れたなら“疲れた”と言えばよかっただろう…」
「…ごめん……」
アイリスは下を向いた。
「ローと話してるの楽しかったから…」
ローは照れ臭そうに頭を掻いた。
「…悪い…」
「…え…?」
アイリスは顔を上げた。
「…医者の俺が見抜けなかったのが悪かったな」
アイリスと話してるのに夢中になってて…
見落としたんだ…
アイリスとローとアネモネは夕飯を食べ終えた。
「…明日はシャボンディ諸島に戻る」
「…わかった」
「おやすみ」
「…おやすみ…」
アイリスは目を瞑った。
“明日の戦争には王下七武海も召集されている”ってローが言ってた……
だとしたら ドフラミンゴ様も戦争に参加するの…?