1.運命の悪戯
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「…私はもう 長く生きれないのだから…っ!」
「「「!!?」」」
アイリスの言葉に会場の全員が驚いた。
「! ………」
俺と…同じ……
ローは幼い頃の自分が脳裏をよぎった。
「オオォオオォ!!!」
アイリスの言葉を否定するように アネモネは悲痛の雄叫びをあげた。
「早く 逃げ… ゴホッ ゴホッ!」
アイリスは咳き込み 手で口を押さえた。
「オオォ…」
アネモネは心配そうにアイリスを見た。
「…大丈夫だよ…」
アイリスは口から手を離した。
「!」
口から離した手を見ると 血がついていた。
早く アネモネを逃がさないと…!
もう少しだけもって 私の体…!!
アイリスはアネモネを見た。
「アネモネ 早… !」
アイリスの願い虚しく アイリスは血を吐いた。
「「「!!?」」」
観客たちは驚いた。
アイリスは咄嗟に口を手で押さえた。
「ゴホッ ゴホッ ゲホッ…!」
ポタ ポタ…
だが 押さえた手の隙間から血がステージに流れ落ちた。
そして アイリスは力なくステージに倒れた。
観客たちからは悲鳴があがった。
「オオォ…」
アネモネは心配そうにアイリスに顔をつけた。
「…ハァ…ハァ…大丈夫だよ……」
アイリスは力なくアネモネに触れた。
「おい! 一旦 幕を引け!」
【待て!!】
ローは何かを思うより先に体が動いていた。
「「「キャプテン(船長) いつの間にっ!」」」
ローはステージ下の脇にいた。
「なんだ お前!?」
ディスコはローを見た。
「俺がその女を助ける。 俺は医者だ」
「医者っ!?」
「ああ」
「……わかった」
ディスコはローにアイリスを任せた。
よし!
これでタダで治療してもらえるぞ!
ローはアイリスのもとに歩み寄った。
医者であるローにアイリスを任せるために アネモネは一歩後ろに下がった。
ローはアイリスの横に腰を下ろした。
「俺がわかるか?」
「…私を…迎えに来たの……死神…さん…?」
「いや 違う。 俺は医者だ」
「…医者……」
アイリスはそこで意識を手放した。
「おいっ…!」
アイリスが死んでいないのを確認すると ローは安堵のため息をついた。
「死ぬんじゃねェよ! 絶対ェ 助けるから…!」
ローはアイリスの診察を始めた。
その様子を見ていたチャルロス聖は突っかかった。
「おい! その女はわちしのもんだえ! 勝手なことをするなえ!!」
ローはチャルロス聖を睨んだ。
「なにィ…?」
「下々民の医者なんかに任せられないえ! マリージョアに戻って わちしの信頼する医者に任せるえ!!」
「そんな悠長なこと言ってる時間はねェんだよ!!」
「貴様 我々に歯向かうと言うのか!?」
「………っ!」
くそっ!
この野郎ォ!
何が天竜人だっ!!
ローは悔しそうに歯を食いしばった。
「「「キャプテン(船長)っ!!」」」
ベポ達はローを心配そうに見ていた。
「………っ!」
ローは拳を握りしめた。
俺はアイリスを助けたい…!
俺は…アイリスに…
…惚れちまったんだから……
そして 意を決した。
「俺がこの女を…【あああああああああ!!!】」
ドカァァン!!
そこに ルフィ達が人間オークション会場に突っ込んできた。
「「「!!?」」」
ディスコや観客たちは後ろを見た。
ローも後ろを見た。
「あれは…麦わら屋…!」
ルフィとゾロはサンジ達と合流した。
「あっ!! ケイミー~~~~~!!!」
ケイミーを見つけたルフィは ステージに向かって走り出した。
「チャルロス兄さま! あの下々民 人魚を狙っているアマス!」
「なにィ…! 女もドラゴンも人魚も全部 わちしのもんだえ!!」
チャルロス聖は怒った。