3.ソンリッサ
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アイリスが笑顔を取り戻した事により アルフレッドたちが一度ジュエリー王国へ帰っていった。
「カタクリ どこに向かっているの?」
アイリスとカタクリは万国を出て 航海に出ていた。
「もう直ぐ着く」
「…じゃあ 楽しみにしてる」
そう言って アイリスは微笑んだ。
アイリスとカタクリが乗せた船は1つの国にやって来た。
「離れるなよ?」
「うん!」
アイリスはカタクリのズボンを掴んだ。
カタクリがアイリスを連れてきたのは1つの不気味な家だった。
「……っ…」
なんか怖い…
カタクリはドアをノックした。
すると ドアが開いた。
「………」
カタクリは中に入ろうと1歩踏み出した。
が、アイリスは掴んでいたズボンを引っ張った。
「…どうした?」
「…中 入りたくない」
「…心配ない。 俺の知り合いだ」
「………」
アイリスは頷いて カタクリと共に中に入った。
そこで、アイリスは意識を失った。
【相変わらず 凄い覇気だね~】
暗闇から 1人の男が歩いてきた。
「……依頼した件 頼めるか?」
「…君から連絡があった時、君のを追加するのかと思っていたけど…まさか…」
男は覇王色の覇気で気を失わされて カタクリに抱き上げられているアイリスを見た。
「…君の婚約者とはね…」
「………」
「事情もわかった。 我は口が堅いから安心しておくれ」
「……頼む…」
「…それに…」
男は笑みを浮かべた。
「君の婚約者となれば 大歓迎だよ―――」
「……ん… っ!」
うつ伏せで眠っていたアイリスが目を覚ますと同時に 背中に痛みが走った。
【目が覚めたか?】
「!」
アイリスは声の主を見た。
「…カタクリ?」
「…気分は?」
「…少し 気持ち悪い…。 それに…」
「動くな」
アイリスは背中の方を見ようとしたが カタクリに止められた。
「……背中が痛い…。 …私の背中 何かされたの?」
「………」
カタクリは瞳を伏せた。
「……痛い思いをさせてすまない…」
「……?」
アイリスは首を傾げた。
「……お前の背中の天竜人の紋章を消す為に…上から刺青を入れさせた」
「!?」
アイリスは目を見開いて驚いた。
「………」
「………」
2人の間に沈黙が流れた。
【やあ お目覚めかい?】
「!」
アイリスの方に彫師が歩み寄ってきた。
「あぁ まだ動かない方がいい。 安静におよしよ」
「………」
「まぁ 驚くのも無理はない」
彫師はカタクリを見た。
「カタクリが君に黙ってさせた事だから」
「………」
カタクリは瞳を閉じた。
「…どうして?」
「………」
「聞かなくとも 辛い思いをした君ならわかると思うけどな~…」
「! ………」
アイリスは瞳を伏せた。
「…隠せる物なら 隠した方がいい」
「!」
アイリスがカタクリに視線を戻すと カタクリが瞳を開いた。
「……俺やプリンが隠している様に…お前には不便な思いをさせたくない…」
「………」
…カタクリ…
「………」
アイリスは小さく頷いた。
「はい はい」
その時 2回手を叩く音が聞こえた。
「「!」」
アイリスとカタクリは音が聞こえた方を見た。
「しんみりしたお話はここまで」
「………」
「………」
「今日はもう夜遅い。 早くお休み」
「ああ。 そうさせてもらう」
彫師はアイリスを見た。
「明日は君の話を是非聞かせておくれ」
「…え?」
「これからしばらく一緒に暮らす者同士 仲良くしようよ。 じゃあね~」
彫師は手を振りながら 部屋を出ていった。
「………」
「………」
「…カタクリ…」
「なんだ?」
「…“一緒に暮らす者同士”ってどう言う事?」
「……刺青を入れると しばらくの間日常生活に支障が出る。 だから 元の生活が送れるようになるまで、ここで暮らす」
「!?」
アイリスは目を見開いて驚いた。