3.ソンリッサ
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プリンに3つ目を見せてもらったアイリスは自分が天竜人の奴隷である事を話そうと深呼吸した。
「…プリン…あのね…【あ カタクリ兄さんとペロス兄さん】」
アイリス達がいる、鏡世界のブリュレの家に カタクリとペロスペローがやって来た。
「アイリス 折角のドーナツを忘れているよ」
ペロスペローはテーブルにドーナツを置いた。
「…ありがとう」
カタクリはアイリスに歩み寄った。
「無言で席を外して 悪かった」
アイリスは首を横に振った。
「美味しそうなドーナツだ。 ペロリン♪」
「楽しいメリエンダになりそうだね! ウィウィウィ!!」
「アイリス義姉さんはカタクリ兄さんとメリエンダしてね」
プリンは沢山のドーナツが乗ったお皿をアイリスに手渡した。
「…え…!?」
お皿を受け取ったアイリスはカタクリを見上げた。
「………」
カタクリは沢山のドーナツが乗ったお皿を持ったアイリスの手を引いて ブリュレの家を出た。
そして アイリスと自分を能力で作り出した社に収納し始めた。
「待って プリン! 私…!」
「アイリス義姉さんが話そうとした事、カタクリ兄さんに伝えてあげて」
「……でも…」
プリンは笑いかけた。
「大丈夫。 カタクリ兄さんはアイリス義姉さんの事 嫌いになったりしないから!」
アイリスとカタクリは社に包まれた。
「………」
アイリスは振り返って 立っているカタクリを見た。
「………」
「………」
「……ドーナツ 預かるぞ…」
「え…うん」
カタクリはテーブルにドーナツの乗ったお皿を置いた。
「………」
「……本当に俺とメリエンダするんだな?」
「!」
「……俺の秘密を知って 幻滅しないか?」
アイリスは頷いて 瞳を伏せた。
「……あなたは自分の事しか聞かないのね…?」
「! ………」
「…私の秘密なんて全然気にしてない…」
アイリスの瞳に涙が浮かんだ。
「……お前の秘密がどんなものであろうと、俺は気にしない…」
アイリスはカタクリに手を引かれて 抱き寄せられた。
「俺がここまで愛し、結婚を望んだ女はアイリス。 お前だけだ」
「!」
「だから 本当はお前の秘密なんで聞かなくてもいい。 …だが、俺自身の秘密を語らない様 冷たい事を言った。 すまない」
アイリスは首を横に振った。
「……そんな事 言わないで」
そして カタクリに抱きついた。
「私だけなんて嫌…」
「……アイリス…」
カタクリは決心して アイリスを自分から離した。
「もう一度聞く。 …本当にいいんだな?」
「………」
「………」
「…うん…!」
「……わかった」
カタクリは口元を隠している大きなファーに手をかけてた。
「待って 同時に…」
「?」
アイリスはカタクリから少し離れて 背を向けた。
そして ドレスのジッパーに手をかけた。
「……っ…!」
ジッパーを掴んでいるアイリスの手が震えていた。
「……無理にしなくていい…」
アイリスは首を横に振った。
そして、ジッパーをゆっくり 腰まで下ろした。
アイリスの背中には天竜人の紋章が刻まれていた。
同時に、カタクリは口元を隠している大きなファーを取り 縫っている裂けた頬と禍々しい牙が生えている口を露わにした。
「!?」
後ろを見たアイリスは カタクリの口元に目を見開いて驚いた。
「……“フクロウナギ”と言って 笑うか?」
「………」
アイリスは首を横に振った。
「…あなたも……私を穢れた
「! …いや」
アイリスの言葉数が…
アイリスは後ろから抱き寄せられた。
「!」
「……もういい。 …辛かっただろう?」
「……っ!」
その瞬間、アイリスの瞳から涙が溢れ出した。
「……これからはずっと 共にいよう」
「……っ…」
「アイリス」
「……っ…」
「アイリス」
アイリスは涙で潤んだ瞳で カタクリを見上げた。
「……っ…」
「……俺と結婚してくれるか アイリス?」
「! ………」
アイリスは涙を拭った。
「……はいっ」
そして アイリスはぎこちなく 微笑していた。
「!? ………」
アイリスが微笑んだ……
カタクリも微笑した。
お前には笑顔が1番似合う―――――…