2.シータ
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アイス島を後にした アイリスとカタクリは、コンポートが治めるフルーツ島を訪れた。
「いらっしゃい。 待っていたよ。 疲れていないかい?」
アイリスは頷いた。
「そうかい。 それは良かった」
コンポートは笑いかけた。
その後、コンポートはアイリスに沢山のフルーツを出した。
「…甘い…」
「沢山あるからね」
「…うん」
アイリスはフルーツを食べ終えた。
「…ごちそうさまでした」
「…どういたしまして」
コンポートはアイリスに向かい合って座った。
「カタクリの事で何か困っている事はないかい?」
「!」
「! ………」
…どうして 一緒に食事をしてくれないのか気になるけど……
アイリスは少し考えた後 首を横に振った。
「…大丈夫」
「そうかい。 何か困った事があったら直ぐに言うんだよ」
アイリスは頷いた。
「………」
カタクリはアイリスの少しの間に疑問を感じていた。
コンポートにフルーツ島を案内してもらった アイリスとカタクリは、コンポートと別れて 多くの島々を訪れた。
――そして、スムージーが治めるジュース島を訪れていた。
「アイリス この間のメリエンダの時はすまなかった」
アイリスは首を横に振った。
「…お詫びと言ってはあれだが、沢山のジュースを用意した。 飲んでいってくれ」
「…うん!」
スムージーはカタクリと見合い、アイリスに視線を戻して ホッとした様に微笑した。
スムージーにジュース島を案内してもらった アイリスとカタクリは、スムージーと別れて ダイフクが治めるポリポリ島を訪れていた。
「アイリス よく来た」
ダイフクはアイリスに掌を出して 豆を差し出した。
「……?」
「…豆は好きか?」
アイリスは頷いて、一粒の豆を食べた。
ダイフクにポリポリ島を案内してもらった アイリスとカタクリは、ダイフクと別れて オーブンが治めるヤキガシ島を訪れた。
「アイリス! 久しぶりだな!」
オーブンはアイリスの頭に手を置いた。
「ハハハッ! 相変わらず 小さいな」
オーブンはアイリスの頭を撫でた。
「…あ あの……」
「…オーブン 彼女が困っている」
「お それは悪かったな」
オーブンはアイリスの頭から手を退けた。
アイリスは乱れた髪を直した。
「アイリスの為にクレームブリュレを実演してやるよ」
オーブンは側にいたパティシエを見た。
「パティシエ!」
「はい 只今!」
パティシエはラメキンに入ったカスタードを持ってきた。
「見てろよ アイリス」
アイリスは頷いた。
オーブンは手を能力で高熱にし、カスタードの上面を焦がし始めた。
「っ!?」
その瞬間、アイリスの脳裏に天竜人の紋章を焼き付けられた時の光景が浮かんだ。
「……っ…」
…怖い…
アイリスの体が震え出した。
「…アイリス?」
「……っ…」
アイリスは震える自分の体を抱きしめた。
「なんだ アイリス、俺のネツネツの実に怖気ついたのか?」
「オーブン」
オーブンはカタクリを見た。
カタクリは首を横に振った。
カタクリはアイリスに視線を戻し、顔を覗き込んだ。
「……っ…」
「…大丈夫か?」
アイリスは頷いた。
アイリス達は オーブンの家にやって来た。
アイリスはイスに座っていた。
「アイリス 良かったら…これ 食べてくれよな…」
オーブンはテーブルにクレームブリュレを置いた。
「……ありがとう」
「…ああ」
「……いただきます」
アイリスは一口クレームブリュレを食べた。
「…パリパリしてて美味しい」
「そうか! まだ沢山あるからな!」
オーブンは笑顔になった。
夜、アイリスが眠りに就いた後、カタクリとオーブンが話していた。
「明日はコムギ島に行くのか?」
「ああ」
「二人でしばらく ゆっくりしてきたらどうだ?」
「…そうだな」
オーブンの目つきが変わった。
「……ところで カタクリ」
「…なんだ?」
「……彼女は一体 何に怯えていたんだ――…?」