2.シータ
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
次の日、プリンにカカオ島を案内してもらった アイリスとカタクリは、プリンと別れて シフォンが治めるふんわり島を訪れていた。
「いらっしゃい 待っていたわ」
「……どなた…?」
アイリスは首を傾げた。
「私はシャーロット家 22女、シャーロット・シフォンよ。 それで こっちが私の夫の」
「カポネ・ギャング・ベッジだ」
シフォンは腕に抱いているベッツを見た。
「そして この子が私たちの子で カポネ・ギャング・ベッツよ」
ベッツは嬉しそうにアイリスを見て笑った。
「……可愛い」
「でしょ?」
シフォンは笑みを浮かべた。
「………」
シフォンはアイリスにシフォンケーキを出した。
「さあ 召し上がれ」
「……いただきます」
アイリスは一口 シフォンケーキを食べた。
「……ふわふわ…!」
「ありがと」
シフォンケーキを食べ終えたアイリスはシフォンと話していた。
「…カタクリ兄さんの婚約者って聞いていたから、どんな子なのかなって思っていたら…」
シフォンは笑いかけた。
「こんなに可愛らしい子だったなんて ね」
「……そんな事…」
アイリスは恥ずかしそうにした。
「何か困った事があったらいつでも言って。 力になるわ」
アイリスはゆっくり頷いた。
「………」
「……何か悩み事でもあるの?」
「!」
アイリスは瞳を伏せた。
「……1つ いい―――?」
シフォン達にふんわり島を案内してもらった アイリスとカタクリは、シフォン達と別れて ジェリー島、メレンゲ島、ロクミツ島を訪れた。
そして、船の甲板でアイリスとカタクリは別々にメリエンダしていた。
…いつまで 別々に食事をするんだろう……?
アイリスはシフォンとの会話を思い返した。
「…私……カタクリと……」
アイリスは瞳を伏せた。
「アイリス」
アイリスは顔を上げた。
「……無理に言わなくてもいいのよ」
「……シフォン…」
シフォンは頷いた。
「結婚とかで不安になる気持ちはわかるわ。 ママが勝手に決めた事って聞いたし…」
「………」
「でもね、カタクリ兄さんはアイリスの事 気に入ってると思うわ」
「……カタクリが?」
「ええ そうよ。 カタクリ兄さんはなかなか自分から話す事は少ないかも知れないけど、アイリスの事 大切にしているのが伝わってくるわ」
シフォンは笑いかけた。
「だから心配しなくて大丈夫。 カタクリ兄さんはママの命令なんて関係なく、アイリスとの結婚を望んでいるはずよ――」
アイリスはカタクリが作ってくれたミニテーブルを持ち上げた。
「アイリス様 どうかされましたか?」
アイリスはミニテーブルをカタクリが作った社の横に置いた。
「……近くに…」
「……アイリス様」
パティシエ達はイスを運んでくれた。
「……ありがとう」
「いえいえ」
アイリスがメリエンダを食べていると、社が崩壊し始め 中からカタクリが出てきた。
「カタクリ様!? 何かございましたか!?」
「……問題ない」
カタクリはイスを作って アイリスと向かい合って座った。
「……?」
「……気にするな。 食べていろ」
「……うん…」
アイリスは再び メリエンダを食べ始めた。
「………」
「………」
「……カタクリ…」
「……なんだ?」
「…ありがとう」
「……何がだ?」
「……階段とか…」
「……当然の事をしているだけだ」
「……そっか…」
アイリスは瞳を伏せた。
「………」
「………」
「……アイリス…」
「…はい?」
「………」
「………」
「俺の方こそ……ありがとう」
「…え…?」
戸惑うアイリスにカタクリは微笑した。
いつも傍にいてくれるお前に―――…