1.プロメティーダ
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アイリスはカタクリの為に色々なドーナツを作った。
どんなドーナツが好きなのかな…
ケーキドーナツ?
イーストドーナツ?
クルーラー?
その時、ドアがノックされた。
【アイリス いるかい?】
アルフレッドは何かを俺に伝えようとしていた…
…彼女にはまだ 何か秘密がある―――…
カタクリは地面に膝をついて ビッグ・マムに頭を下げた。
「……ママ 頼む」
俺は…互いに秘密を持ったままでは 結婚できん
…少なくとも 俺の秘密を伝えるまでは…!
「…理由無しか」
「………」
「ハ~~ハハハ……マママママ!! まあ いいさ。 お前がそこまで言うなら 何か理由があるんだろう?」
「……ああ…」
「結婚式の時期は好きにしな」
「……ありがとう ママ――――…」
カタクリはおやつの時間である15時 少し前にアイリスと自分の部屋に戻って来た。
「あ カタクリ様! 本日のメリエンダでございます」
ちょうどその時 パティシエ達がおやつを運んできた所だった。
カタクリはドアを開け パティシエ達を部屋の中に入れた。
「……アイリスは?」
「アイリス様はブリュレ様のメリエンダのお誘いを受け、中庭の方へ行かれました」
「……そうか… !」
カタクリはテーブルの上にドーナツと手紙が置いてある事に気づいた。
「……これは?」
「私共がご用意したものではありませんので、アイリス様からではないかと…」
カタクリは手紙を読んだ。
“良かったら 召し上がって下さい”
カタクリは微笑した。
「……こちらはどうされますか…?」
「置いておけ。 そちらも頂く」
「かしこまりました!」
カタクリはアイリスとパティシエが作ったドーナツを能力で作り出した社に収納した。
「彼女が作ったものは絶品らしいからな…」
カタクリはアイリスが作ったドーナツを後にし、パティシエが作ったドーナツから食べ始めた。
「2人とも遅いよ…!」
「待ちくたびれたぞ」
「!」
「悪かったね。 アイリスがカタクリお兄ちゃんにお菓子を作っていたもんで…」
ブリュレはアイリスを見た。
「アイリスとメリエンダすると言ったら 二人もしたいと言うんでね。 構わないだろう?」
アイリスは頷いた。
中庭ではブリュレ達の笑い声が響いていた。
「………」
「……アイリス 楽しくないか?」
「!」
アイリスは首を横にぶんぶん振った。
「……楽しい」
「良かった」
「アイリス義姉さん」
「……“義姉さん”?」
「だって カタクリ兄さんと結婚するんだもん。 それに 私の方が年下だしね」
「……結婚…」
アイリスは瞳を伏せた。
「…どうしたんだい?」
「……私…」
「……アイリス…?」
その時 アイリスの瞳から涙が流れ落ちた。
「「!」」
「ごめんなさい…! そんなつもりは…!」
アイリスは首を横に振った。
「もうお開きにしよう」
「ああ。 カタクリ兄さんもメリエンダを終えている頃だろう」
「アイリス 立てるかい」
アイリスは頷いた。
そして、アイリスはブリュレに手を引かれ 戻っていった。
「……アイリス義姉さん…」
「…別にお前が責任を感じる事はない」
「……スムージー姉さん…」
「……彼女は…傷つきやすいのかもしれないな―――…」
ブリュレに手を引かれたアイリスは、アイリスとカタクリの部屋に戻って来た。
「お兄ちゃん 入ってもいいかい?」
【ああ】
ブリュレはドアを開いて アイリスと共に中に入った。
「………」
「……どうした?」
「…実は――…」
ブリュレはアイリスが突然 泣いてしまった経緯を説明した。
「……そうか。 わかった…」
「……ごめんよ お兄ちゃん。 勝手に連れ出して…」
「……構わない。 後は俺で対処する」
「…お願い」
ブリュレはイスに座って 俯いているアイリスに歩み寄った。
「私は帰るね」
アイリスは頷いた。
「じゃあ お兄ちゃん」
「ああ」
ブリュレはアイリスとカタクリの部屋から去っていった。
カタクリはアイリスを見た。
「………」
結婚の話をしている時に急に泣き出したと言うが……
…本当は…俺と結婚するのが嫌なのだろうか――――…?