1.プロメティーダ
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カタクリはアイリスを自分の部屋に連れてきた。
そして、アイリスを巨大サイズのソファに座らせた。
「何か食べるか?」
アイリスは首を横に振った。
「………」
「………」
カタクリはアイリスの隣に座り 足を組んだ。
「……すまない」
「……?」
アイリスはカタクリを見上げた。
「……ママは悪気があった訳じゃない」
「………」
アイリスは瞳を伏せた。
「……ごめんなさい…」
「……何がだ?」
「……約束…」
アイリスの瞳から涙が流れ落ちた。
「……守ってあげられない……っ…」
「………」
カタクリはアイリスを抱き寄せた。
「!」
「……俺はあの日、“不要だ”と言ったはずだ…」
「………」
カタクリはアイリスを見下ろした。
「……だが お前が会いに来てくれた事は嬉しく思う…」
「! ………」
アイリスはカタクリの腕に触れた。
私も 嬉しい―――…
夜になり、アイリスは先にお風呂に入っていた。
「……大きい…」
アイリスは工夫しながら 体と髪を綺麗にした。
アイリスはため息をついた。
…私…これからどうなるんだろう―――…
その頃、カタクリは17年前にアイリスからもらった大きなカラットのサファイアを見ていた。
「………」
今の彼女に 見せない方がいいだろう―――…
少しして アイリスがカタクリのもとに戻って来た。
「…ありがとう…」
「……ああ…」
カタクリはサファイアをポケットにしまいながら ソファから立ち上がった。
「先に休んでいてもらって構わない」
「……待ってる…」
「………」
カタクリは背を向けて お風呂に向かっていった。
アイリスはソファに座ろうとしたが、カタクリサイズのソファは背が高く 座る所に手が届くくらいだった。
「……っ!」
届かない…
諦めたアイリスは、立っている事にした。
アイリスは部屋の中を見渡した。
カタクリの部屋の中は生活感が無く、殺風景だった。
「………」
…寂しいお部屋……
アイリスはソファに寄り掛かった。
…カタクリ…夕食 口にしてなかった気がするんだけど……
…平気なのかな―――…?
しばらくして カタクリが立ち尽くしているアイリスのもとに戻って来た。
「……お帰りなさい…」
「……何をしている?」
「……“何を”?」
「…ずっと立っていたのか?」
アイリスは瞳を伏せた。
「……届かなくて…」
「! ……悪かった…」
カタクリはアイリスの体を持ち上げて、巨大サイズのソファに座らせた。
「……ありがとう…」
「……ああ…」
彼女の身長に合わせる工夫が必要だな―――…
その後、アイリスとカタクリはゆっくりしていた。
「……寝るか?」
「……はい…」
カタクリは立ち上がって アイリスに手を差し出した。
「……?」
アイリスは首を傾げた。
「…寝るんじゃないのか?」
「…ここでいい…」
「……ソファは寝にくいだろ?」
「……でも…」
アイリスは瞳を伏せた。
男の人と寝るなんて…あの地獄の様な日々以来……
……怖い…
アイリスは自分の体を抱きしめた。
「………」
カタクリはアイリスの体にそっと触れた。
「!」
「……そう怯えるな」
「………」
「ただ寝るだけだ」
「………」
アイリスはゆっくり頷いた。
カタクリはアイリスの体を持ち上げて 寝室に移動した。
そして、巨大サイズのベッドにアイリスを下ろした。
「お前サイズの枕が無い。 明日 用意する。 他の家具についても」
「……ありがとう…」
アイリスとカタクリはベッドに横になった。
「……触っていい?」
「……?」
アイリスはカタクリの口元を隠している大きなファーに触れた。
「…触るな…!」
「っ!」
アイリスはビクッとして ファーから手を放した。
「! ……悪い…」
「……ごめんなさい…」
「………」
「………」
カタクリはアイリスを抱き寄せた。
「……カタクリ…?」
「……枕にでもしろ…」
「………」
アイリスは頷いて ファーの上に頭を置いた。
「……気持ちいい…」
「……そうか…」
少しして 長旅で疲れていたアイリスは寝息を立て始めた。
……彼女は…俺の本当の姿を見て……
…どんな反応をするのだろうか……?
…変わらず 接してくれるのだろうか――――…?