5.絶望と希望
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「本当に無茶するのね あなた」
アイリス達は城を出た。
アイリスに手当をされたゾロは構えた。
森の奥からヒヒ達が現れ、ヒヒの間からはヒヒの王様である大きなヒヒが現れた。
そのヒヒが持っている剣はミホークが持っている黒刀に形が似ていた。
そして ゾロはもっと強くなるためにヒヒの王様である大きなヒヒと戦闘を始めるのだった―――…
――そして…夜が明け、ゾロはヒヒの王様を死ぬ気でなんとか倒した。
「…や やった…!」
ゾロはそのまま倒れた。
「おい!」
「直ぐに手当を!」
「………」
アイリスとペローナは瀕死になっているゾロを介抱した。
「全く 何度死にかければ気が済むんだよ!」
「……そうね」
本当に無茶をする子…
…でも それは単に自分が強くなりたいだけじゃない…
…きっと…ルフィとの約束があるから―――…
その日の夜、アイリスはシャンクスと電伝虫で話していた。
「――そう言う事だから しばらく帰らないわ」
『“そう言う事だから”って納得いかないぞ アイリス!』
「だって 楽しそうなんですもの」
『確かに打倒 鷹の目の男を 鷹の目自身が育てるって言うのは面白いが…』
「でしょ? それにルフィの仲間なのよ」
『へ~! ルフィの仲間か! よし! 俺も行くぞ!』
「それはダメ!」
『どうしてだよ…?』
「…えーっと…ルフィの仲間を今見るより 後での楽しみにした方がいいと思うから…」
何より シャンクスが来たらミホーク 不機嫌になるし…
『…確かに一理あるな…』
「……そうでしょ?」
『………』
「………」
『…だが…アイリスと離れ離れって言うのは悲しんだが…』
「…私も悲しいわ。 でも 少しの間よ」
…本当は全然 少しじゃないけど…
『………わかった。 我慢するよ』
「ありがとう シャンクス。 ごめんね」
…良かった…
その後、アイリスは電伝虫を切った。
「これで安心していられる…」
アイリスは広間に向かって歩き出した。
あと、ごめんね シャンクス…
…“少しの間”って言ったけど、
本当は2年なんだ――…
それと―――…
【赤髪の許しは得られたか?】
「!」
広間に入ったアイリスはイスに座っていたミホークに声をかけられた。
「説得するの大変だったけど どうにかなったわ」
「…そうか」
ミホークは微笑した。
「なら 久しぶりに飲もう」
「私…「わかっている」」
ミホークは棚から別のお酒を出した。
「これじゃないと飲めんのだろう?」
「あ」
ミホークが出してきたのは“花の雫”だった。
「アイリスはこの酒しか飲めないと言っていたのでな。 ボア・ハンコックからもらったのだ」
「…わざわざ私のために…?」
「ぬしと一緒に飲める様にな」
ミホークは“花の雫”をアイリスの分のグラスに注いだ。
「いつ開けてもいい香りの酒だ。 俺も少し飲もう」
ミホークはもう1つの自分の分のグラスを用意し “花の雫”を注いだ。
ミホークはアイリスに“花の雫”が入ったグラスを渡した。
「ありがとう」
「ああ」
アイリスとミホークはグラスを上げた。
「「乾杯」」
そしてグラスを軽くぶつけ合った。
「ハンコックを説得させるの 大変だったんじゃないの?」
「まぁな。 アイリスと飲む時は誘えと一方的に言われたな…」
「誘わなくて良かったの?」
「構わんだろう。 それに 俺が約束を守るとも思っていないだろう」
「…そんな事ないと思うけど…」
アイリスはグラスの中の波紋を見た。
「……ハンコックは…七武海の称号を剥奪されないかしら…」
「さあな。 あの女は今回の戦いで暴走していたからな」
「ハンコックは国のために七武海に入っている。 我が儘な一面もあるけど、国を想う優しい女性なのよ…」
アイリスは目を瞑り “花の雫”を飲み干した。
「………」
ミホークも“花の雫”を飲み干した。