1.恩人と航海
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アイリスを乗せたレッド・フォース号はフーシャ村に停泊した。
フーシャ村の港にはルフィ達が迎えに来ていた。
「シャンクスー おかえり――!! 今度こそ 次の航海連れてってくれよ!!」
「よお ルフィ!! 今はお前に構ってられないんだ」
シャンクスは獣型のアイリスを抱えて ルフィを無視した。
「無視すんなよっ!! 俺は遊び半分なんかじゃないっ!! 証拠を見せてやるっ!!!」
そう言うと ルフィは持ってきた短剣で自分の顔を刺した。
「いっっってェ~~~~~~~っ!!!」
「バ…バカ野郎 何やってんだァ!!?」
獣型のアイリスを抱えたシャンクス達は“PARTYS BAR”に帰ってきた。
「野郎共 乾杯だ!! ルフィの根性と俺たちの大いなる旅に!!」
そして お酒を飲みながら騒ぎ始めた。
傷を手当てしてもらったルフィはシャンクスに再び懇願した。
「なあ 連れてってくれよ 次の航海!! 俺だって海賊になりたいんだよ!!!!」
「だっはっはっはっはっ! お前なんかが海賊になれるか!!」
シャンクスはカウンターの上にタオルを敷いて 獣型のアイリスをそっと寝かせた。
「ケチ!! …それ何!!?」
ルフィは輝かしい目で 眠っているアイリスを見た。
「連れてきたんだ。 可愛いだろ?」
「うん!! …ケガ してるの?」
ルフィは足に包帯が巻かれているのに気づいた。
「銃で足を撃たれたみたいでな」
「治るの?」
「どうだろうなー」
「え!? 死んじゃうの!?」
「バーカ!! 足を銃で撃たれたくらいで死なねぇーよ!!」
シャンクスはルフィを馬鹿にした。
「おどかすなよ!!」
ルフィは怒った。
その後もシャンクスはルフィを馬鹿にして楽しんでいた。
その頃 アイリスは再び夢を見ていた。
「化け物 こっちにくんな!」
村の子供たちは獣型のアイリスを好奇な目で見た。
〔私は化け物なんかじゃ…〕
「動物のくせに喋るなんて 化け物以外何だって言うんだ!!」
子供たちは獣型のアイリスを目がけて 石を投げてきた。
〔私は人間なの! 私 頭を打って 一部の記憶がなくて よくわからないの…!〕
「うるさい! あっちいけ!!」
〔待って! 私の話を…痛っ!!〕
子供たちが投げた石は獣型のアイリスに命中した。
子供たちは愉快そうに笑っていた。
「ここから早くいなくならないとまた痛い目に合うぞ 化け物!」
〔私は…化け物なんかじゃ……〕
獣型のアイリスは涙を流しながら その場から逃げ出した。
もう 私の言葉なんて信用してくれる人はいないんだ……
もう 喋るのをやめよう……
私は……化け物なんだ―――……
アイリスは目を覚ました。
「お 気づいたか! よかったー」
シャンクスは安心したように笑った。
獣型のアイリスの瞳から涙が流れていた。
「どうした? 怖い夢でも見たのか?」
そう言いながら シャンクスは獣型のアイリスの頭を撫でた。
獣型のアイリスは手で涙を拭うと 首を横に振った。
「シャンクス! その狐 起きたのか!?」
「ああ」
ルフィはベックマンと話していたが、カウンターまで戻ってきた。
「俺 ルフィ! よろしくな!!」
そして ルフィは嬉しそうに笑った。
「マキノさん この子狐が食えるような物 頼めるか?」
「りんごでいいかしら?」
「ああ。 頼む」
マキノはりんごの皮を剥き 食べやすいサイズに切って 皿に盛った。
「さあ 召し上がれ」
そして アイリスの前に出した。
獣型のアイリスは匂いを嗅いで シャンクスを見上げた。
「食べないのか?」
そう言って シャンクスは1切れのりんごを食べた。
「ほら 美味いぞ! 食べてみな!」
シャンクスは1切れのりんごを持って 獣型のアイリスに差し出した。
アイリスはりんごを食べた。
〔キャウ!〕
美味しい!
「美味しいだろ!」
獣型のアイリスはこくこくと頷いた。
アイリスはりんごを食べ終えた。
「なあなあ シャンクス!」
ルフィはシャンクスの袖をぐいぐいと引っ張った。
「なんだ?」
「この狐 名前は?」
「あー… 考えてねェや…」
アイリスに名前があることを知らないシャンクスとルフィは名前を考え始めた。
〔………〕
あの…私にはアイリスと言う名前が……
アイリスはシャンクスとルフィを見上げた。