5.絶望と希望
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マリンフォードの広場では、救出に成功したはずのエースが赤犬の挑発に乗って 立ち止まった。
そして ルフィを殺そうとした赤犬のマグマの拳は、咄嗟に庇ったエースを貫いた。
「ゼハハハハ!! どんな気分だ アイリス? ん?」
「ふざけるなっ!!」
ヤミヤミの実の力によって 能力を無効化されたアイリスは、掴まれていない もう片方の足で黒ひげを蹴り飛ばした。
「ぐわァ…!!!」
黒ひげは横に飛んでいった。
「火拳と言い さすがに“赤髪”の船の幹部ともなると 基礎戦闘力まで凄まじい……」
「くそ! 痛ェ!!」
「………」
無闇に近づけないわ
それに あの“闇水”にも気をつけないと…
「ゼハハハハ! 悩んで無駄だ。 闇の引力からは逃げられねェ!! “闇水”!!!」
その瞬間 アイリスの体が再び黒ひげの方に引き寄せられた。
「!」
アイリスは爪の斬撃を放とうとした。
その時 ルフィがエースの名を叫ぶ悲痛の声が聞こえた。
「!」
まさか…エースが……!!?
「…戦いの中での余所見は…死を意味するんだぜ アイリス!!」
「!」
しまったっ…!
アイリスは咄嗟に爪の斬撃を放とうとしたが、黒ひげはアイリスの頭を掴み地面に叩きつけた。
「ぐっ!!!」
「アイリス だんだんと動きが鈍くなってきてるじゃねェか? ゼハハハ!」
「っ…!」
船を押すのに力を使い過ぎた…
「おい 海楼石の錠を探してこい」
「海楼石の錠なら持ってるぜ」
シリュウは海楼石の錠を取り出し 黒ひげに渡した。
「準備がいいじゃねェか」
黒ひげはアイリスの腕に海楼石の錠をつけた。
「足にもつけといた方がいいのでは?」
「そうだな」
黒ひげは足にも海楼石の錠をつけた。
「…ハァ…ハァ…」
力が……
アイリスは意識が朦朧とし ぐったりとした。
「なんだ? 死んじまったか?」
「力がなくなっただけでしょう」
黒ひげはアイリスを抱き上げた。
「まさか アイリスが手に入るとはな! ゼハハハハハハハ!!」
「今日は…運がいいな…ゲフッ!!」
「ウィ――ハッハッハ! 早く行こうぜ 船長!」
「ああ! 親父が死んじゃあ意味がねェ!!」
「! ………」
白ひげに何をするつもりなの……
アイリスの意識はそこで途絶えた。
アイリスを抱え 黒ひげ達はマリンフォードの要塞から出ていった。
マリンフォードの広場では、エースの死により ルフィは精神が壊れ、また、エースの死に激怒した白ひげが暴れていた。
アイリスを手にした黒ひげ達はマリンフォードの要塞に座り しばらく戦いを見ていた。
少しして 海兵によって見つかった。
「てめェ… !」
なぜ小娘が一緒にいる……
まさか……
余計なことしてんじゃねェよ…アホンダラ……
「久しいな!!! …死に目に会えそうでよかったぜ オヤジィ!!!」
「ティーチ……!!!」
白ひげは怒りを露わにした。
「!」
アイリス なぜここに!?
ミホークはアイリスが黒ひげに捕まっていることに気づいた。
その時 白ひげは黒ひげを攻撃した。
「おわ!!!」
ミホークはその隙に、黒ひげからアイリスを救出した。
「………アイリスがいねェ!?」
黒ひげはアイリスがいなくなっていることに気づいた。
「あの体では遠くには行けないでしょう」
「二つのものを得るには其れ相応のリスクがある…」
「…仕方ねェ…。 ひとまず 後にするか…」
ミホークはアイリスを一目につかない場所に寝かせた。
「………」
海楼石か…
ミホークは黒刀で海楼石の錠を切った。
「アイリス」
「………」
「アイリス」
「……ん…」
アイリスはうっすらと目を開いた。
「ミホーク!? っ!」
アイリスは出血している頭を抑えた。
その時 海楼石の錠がなくなっていることに気づいた。
「海楼石が…ミホーク ありがとう」
「無茶をしたようだな…」
「…ええ… !」
その時 アイリスの脳裏をルフィのエースの名を叫ぶ悲痛の声が過った。
「エースは!? エースは…無事…!?」
アイリスはミホークにしがみついた。
「………」
ミホークは目を閉じ 首を横に振った。
「そ そんな……嘘よ……」
アイリスの瞳から涙が流れ落ちた。
…エース―――…