5.絶望と希望
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レッド・フォース号から1人飛び出した、獣型のアイリスはマリンフォードに着いた。
あちこちに海賊と海兵の大勢の亡骸があり、大勢の負傷者がいた。
〔…ひどい……。 白ひげは…〕
アイリスは白ひげの匂いを辿って 白ひげの元にやってきた。
そして 人の姿に戻し 白ひげの羽織っているコートの後ろに隠れた。
「お前ェがなんでここにいるんだァ…? しかも…もうくたばり気味じゃねェか…」
「私もエースを助けに来たの。 少し力を使ってるだけ 心配ないわ」
「…赤髪はどうした?」
「シャンクスは今 向かってる…。 まだ少し時間がかかるけど…」
「赤髪の力は借りる気はねェぞ…」
「シャンクスは関係ない! 私自身が独断で動いてるだけ…」
「戦いが嫌いなお前ェがくる場所じゃねェぞ…ここは…」
「わかってるわ…。 でも! それでも…私はエースを助けたい!! エースは私の友達だから!!!」
「……好きにしろ」
「…ありがとう。 でも 私はエースを助ける前に個人的にやりたいことがあるから エース奪還は今は任せるわ」
「お前ェが何するかは勝手だが 足だけは引っ張るんじゃねェぞ…」
「もちろんよ。 …あと…こないだはごめんなさい。 あなたにも マルコにも悪い事したみたいで…」
「いちいち気にしてねェよ…」
「……ごめんなさい…ありがとう」
アイリスは微笑むと 人獣型に変えて 白ひげのコートから出ていった。
そして 誰にも気づかれないように海賊と海軍の間をすり抜けて マリンフォードの要塞である海軍本部に入っていった。
「………」
あの小娘 何する気だァ…
要塞の中に入った人獣型のアイリスは黒ひげの匂いを辿り 黒ひげの元についた。
「ん? あれは…」
「おお アイリス!! 久しぶりじゃねェか!! そんなボロボロの体でこんなところまで来るなんて やっと俺の仲間になる決心がついたか?」
人獣型のアイリスはギリッと歯を食いしばった。
「船長 どうやら違うみたいですよ」
「ん?」
「相当 お怒りのようですね」
アイリスは怒りを露わにしていた。
「美人な顔が台無しだぜ アイリス。 いったい何にそんなに怒ってんだ?」
「………わからないの?」
「……もしかして エースのことか!? あれは仕方なかったんだよ」
「………“仕方がなかった”?」
「俺が七武海に入るために 麦わらの首を取るつもりだったんだが、そこに俺をずっと追っていた あいつの兄のエースが現れた」
「………」
「もし あの時、エースが現れなかったら 本来死んでたのは麦わらだったんだぜ」
「……エースも…ルフィも…私にとっては友達なの……。 そんなことのために……。 あなただけは…」
アイリスは拳を握りしめた。
「お前だけは許さない!!!」
そして アイリスはものすごい速さで間合いを詰めると 黒ひげを殴り飛ばした。
「どわァ!!!」
黒ひげは後方に飛んでいった。
「「「船長!!!」」」
オーガー達は飛んでいった黒ひげを見た。
「ゼハハハ…! お前ェから手 出して来るとはなァ……」
「お前を殺す」
アイリスの瞳には殺意が宿っていた。
「戦闘嫌いなお前ェから“殺す”なんて言葉が聞けるとは…どうやら相当 ご立腹ってところだな…。 お前ェら 手出すんんじゃねェぞ」
「「「了解」」」
黒ひげはアイリスに視線を戻した。
「あまり傷めつけたくはねェが…」
黒ひげは構えた。
「………」
この男はエースを討ち負かす程の力がある……
慎重にいかないと…
アイリスも構えた。
その頃、マリンフォードの広場では、エースの救出が成功していた。
まずは様子見する!
アイリスは黒ひげに向けた掌に気の珠を作った。
「遠距離で様子見か…。 ゼハハハ! 残念だったな アイリス」
アイリスは黒ひげを睨みつけた。
「俺には距離は関係ねェのさ。 “闇水”!!!」
その瞬間 アイリスの体が黒ひげの方に引き寄せられた。
「!!?」
まずい!!
アイリスは咄嗟に黒ひげを蹴り飛ばそうとした。
「スピードも俺の前では無力だ」
アイリスは足を黒ひげに掴まれた。
「!」
「そして…」
アイリスは人の姿に戻っていった。
「“悪魔の力”もな!!」
「!!?」
だからエースは…!!