5.絶望と希望
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アイリスは酒を注いでくれた白ひげに対して失礼にならないよう大きな 盃に入ったお酒を一気に飲み干した。
その瞬間 お酒に弱いアイリスは急激に吐き気と眠気に襲われた。
「大丈夫か アイリス?」
シャンクスはアイリスを自分の体に寄っかからせた。
「俺に体預けて少し寝てな」
アイリスは下を向いたまま頷いた。
「グララララ! そんくらいでダウンするのかその小娘は…」
「アイリスはかなり酒に弱いんだ」
「酒が飲めねェなら断ればいいのになァ」
「あんたに失礼なことをしたくなかったのさ。 アイリスはそう言うことに気が回る女だ」
「…ますますお前ェには勿体無ェ小娘だな…」
「…ああ…俺には勿体無い女だ」
そう言って シャンクスは自分に寄りかかって眠っているアイリスを見た。
「ところで 祝言はどうなったんだ?」
「“祝言”? 何のことだ?」
「なんだ その小娘から聞いてェのか…。 “祝言の知らせは二人で来い”と伝えたんだがなァ…」
「…いや 聞いてない…」
だから アイリスの様子が変だったのか…
シャンクスはアイリスを見て 白ひげに視線を戻した。
「アイリスは何か言ってたか?」
「お前とはまだそんな関係じゃねェと…」
「…そうか。 アイリスがそんなことを…」
「その小娘のことだ お前ェに気を遣ってんだろうよ」
「…かもしれないな…。だが いずれは…アイリスとの家庭を築きたいと思ってる。 …いつになるかわからねェけど…」
「取られねェように気ィつけな」
「ああ。 渡しはしないさ」
そう言って シャンクスはアイリスの髪に口付けを落とした。
その後 シャンクスと白ひげは昔話をした。
「お前ェ程の男が“東の海”で腕一本落として帰って来た時ァ…誰もが驚いたもんだ。どんな敵にくれてやったんだ その左腕…」
シャンクスは右手で残っている左腕の上腕を掴んだ。
「………コレか」
シャンクスはルフィの言葉を思い返した。
「……“新しい時代”に懸けて来た…。 それに…」
シャンクスはアイリスを抱き寄せた。
「俺の“左腕”は今 ここにある」
「………くいがねェなら結構だ」
そう言うと 白ひげはお酒を飲んだ。
そして 本題である“黒ひげ”…ティーチの話になった。
「今…!! 疼くのはこの傷だ…!!!」
シャンクスは自分の左目にある3本の傷を示して言った。
「俺が言いたいことがわかるか!? “白ひげ”!!」
シャンクスは黒ひげの危険度を説明した。
「………俺にどうしろってんだ? ――それが本題だろう」
「エースを止めてくれ!!!」
「!?」
「エースは強い…!! そんな事はわかってる。 ……だが 今はまだあの二人をぶつける時じゃない!!! “黒ひげ” ティーチから手を引け!! たったそれだけの頼みだ」
「……フフ…グラララララ!! ハナタレボーズが言うようになったな」
「………」
白ひげは怒りを露わにした。
「仁義を欠いちゃあ この人の世は渡っちゃあいけねェんだと ティーチのバカに教えてやるのが俺の責任だろうがよ……!!!」
白ひげはお酒を飲んだ。
「わかったか アホンダラ。 俺に指図するなんざ100年早ェ」
そして 大きな酒徳利に入ったお酒を全部飲み干し シャンクスに向かって投げつけた。
シャンクスはアイリスに当たらないように気をつけて躱し、シャンクスも大きな盃に入ったお酒を一気に飲み干した。
シャンクスは空になった大きな盃を捨て アイリスを横に寝かした。
「誰にも止められなくなるぞ…!!! 暴走するこの時代を!!!」
シャンクスは剣を抜いた。
「恐れるに足らん!!! 俺ァ “白ひげ”だ!!」
白ひげは大きな薙刀を持った。
そして 剣と薙刀を交え合い、覇王色の衝突によりドォン!!!と天が割れた。