5.絶望と希望
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数日後 アイリスとロックスターはシャンクス達と合流した。
「アイリス お帰り! 怪我とかないよな?」
「ただいま シャンクス。 大丈夫よ」
「そうか。 よかった」
シャンクスは笑った。
シャンクスはロックスターを見た。
「お前もご苦労さん」
「……へい…」
「お前のプライド…すまなかったな…」
「……いえ…俺の方こそ すいやせんでした」
ロックスターは頭を下げた。
「ああ あの白ひげに食いかかるなんて大したもんだよ。 ゆっくり休んでな」
「…へい!」
ロックスターは一礼して 部屋に戻っていった。
「アイリス」
シャンクスはアイリスの手を引いて膝に座らせようとした。
「っ!」
アイリスは反射的に避けてしまった。
「……アイリス?」
シャンクスはアイリスの行動に驚いた。
「あ…ごめんなさい…」
どうしても意識してしまう……
白ひげに言われた言葉を……
「アイリス 何かあったのか?」
「……何もないわ。 少し疲れただけよ」
「ならいいんだ。 ゆっくり休んでくれ」
「…ええ」
アイリスは自分の部屋に向っていった。
シャンクスは心配そうにアイリスの後ろ姿を見ていた。
自分の部屋にやってきたアイリスはベッドに横になった。
“祝言の知らせは二人で来いって言うのも伝えとけ”
「言えるわけないわ…」
もし私が…“祝言”なんて言葉を言ったら あなたはどんな顔をするのでしょうね……
アイリスは目を閉じ 眠った。
その日からアイリスとシャンクスの関係はギクシャクしていた。
そして 赤髪海賊団と白ひげ海賊団…“赤髪”と“白ひげ”が接触する時が来た。
「じゃあ 行こうか アイリス?」
「…え? …私も行くの…?」
アイリスは白ひげとの別れ際に言われた言葉を思い返した。
二人で行ったら勘違いされちゃうわ……
その時 アイリスは頬を触られた。
「そう 不安そうな顔をするな。 行こう。 な?」
「………」
アイリスは頷いた。
「船長“赤髪”を迎えます!!」
アイリスと“西の海”の水から作った酒が入った大きな酒徳利を持ったシャンクスは舷梯を登ってモビー・ディック号に乗り込んだ。
シャンクスの覇気によって 白ひげ海賊団の船員たちは次々に気絶していった。
「ちょっと シャンクス…!」
シャンクスは大きなイスに座っている白ひげの前に立った。
アイリスはシャンクスの後ろに隠れるように立ち 顔だけを出した。
「失礼。 敵船につき……少々威嚇した」
「てめェの顔ァ見るとあの野郎から受けた傷が疼きやがる」
「療治の水を持参した。 戦闘の意志はない。 話し合いたいことがあるんだ」
「“覇気”をムキ出しにして現れる男の言い草か バカヤロウ…グララララ…!!!」
「親父…俺たちァ……」
「あァ…戦争はしねェらしい…。 二人に…いや 三人にしてくれ」
そう言うと 白ひげはアイリスを見た。
「!」
アイリスはシャンクスの後ろに隠れた。
「?」
シャンクスは不思議そうにアイリスを見た。
マルコ達は後ろに下がった。
残されたアイリスとシャンクスは座った。
シャンクスは大きな盃にお酒を注ぐと 大きな酒徳利を白ひげに投げて渡した。
白ひげは大きな酒徳利を受け取ると アイリスを見た。
「お前ェは飲まねェのか 小娘?」
「え?」
「ああ アイリスはいいんだ」
「そんなことはねェだろ…。 おい マルコ、盃を持ってこい」
少しして マルコは大きな盃を持ってきた。
「持ってきたよい」
そして 去っていった。
白ひげは大きな盃にお酒を注ぎ アイリスに差し出した。
「! …ありがとうございます……」
アイリスは大きな盃を受け取り 入っているお酒を見た。
「………」
このお酒 匂いがキツイわ…
かなり強そう……
それに かなり量もあるわ……
白ひげは大きな酒徳利に入ったお酒を飲んだ。
「どうした? 俺が出したのは飲めねェか…?」
「…いえ! …そんなことは……」
シャンクスはアイリスに顔を近づけて小声で言った。
「アイリス 無理しなくていいぞ」
「大丈夫よ シャンクス…。 でも 後のことはお願いね…」
「…ああ」
アイリスは白ひげに微笑むと 失礼にならないよう 盃に入ったお酒を一気に飲み干した。