4、絆と約束
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黒ひげと接触してから アイリスは外出を控えるようになった。
そんなある日 お酒が少なくなりアイリスはハンコックのもとへ “花の雫”をもらいに行った。
その帰りにある町に寄っていた。
「ここのお肉がこのお酒と合うって言ってたわね…」
アイリスはハンコックに勧められたお肉を買った。
「ちょっとお腹空いちゃったから 何か食べて帰ろうかしら」
アイリスは店を探していた。
「誰か その食い逃げ泥棒を捕まえてくれェ~~~!!!」
「!」
食い逃げ泥棒…!
アイリスは前から走ってくる男に気づき 止めようとした。
「おっと!」
その男は体の一部を炎にし よけた。
「!」
能力者…!
アイリスは通り過ぎていった男を追いかけた。
「逃がさないわよ!」
アイリスは武装色を使い その男の腕を捕まえた。
「!?」
その男はひどく驚いた様子でアイリスを見た。
「…エース!?」
「え アイリス!?」
「久しぶり」
【お姉ちゃん すごいね。 その男 渡してもらえるかな?】
そこにエースに食い逃げをされた店主が走ってきた。
「エース お金は?」
「………ない」
「もう…」
アイリスは店主を見た。
「ごめんなさい。 この人 私の連れです。 お金なら私が払いますので…」
「そうだったのか。 じゃあ…」
店主はお金を受け取ると店に戻っていった。
「すまん アイリス…」
「気にしないで。 それより あなた、白ひげ海賊団の二番隊隊長になったのよね?」
「……ああ」
「新聞で白ひげ海賊団に入ったって見て…。 無事で良かったわ。 でも なんでこんなところにいるの?」
「立ち話もなんだから どっかの店で話そう」
エースはアイリスを店へ案内した。
「俺 これとこれとこれと…」
エースは呪文の様に注文した。
「アイリスは?」
「じゃあ これを…」
さっき食べたばっかりじゃないのかしら……?
「俺は今 “重罪人”を追ってる…最近は“黒ひげ”と名乗ってるらしい…」
「!?」
“黒ひげ”!?
エースは黒ひげのことを説明した。
少しして 料理が運ばれてきた。
エースは美味しそうに食べていた。
「ん? どうした アイリス? 食べないのか? それにさっきからずっと黙ってるし…」
「…あ うん。 何でもない…」
アイリスは一口 食べた。
「エースは…」
「ん?」
「エースは“黒ひげ”を追ってどうするつもりなの?」
「………始末をつける」
「……その役目…やめれないの?」
「あー 食った 食った」
エースは完食した。
「部下がしたことは隊長の責任でもある。 だから俺が片を付けなきゃならねェ…」
「………」
「アイリス 食べねェなら もらってもいいか?」
「…ええ いいわよ」
「サンキュ! いただきます!」
エースは一口しか食べていないアイリスの分を食べ始めた。
そして 完食した。
「腹もいっぱいになったし 行くか」
エースは立ち上がった。
【ちょっ お客様 代金の方は……】
「……あ…」
「あなた 懲りないわね…。 常習犯かしら……」
アイリスはお金を払った。
アイリスとエースは店を出た。
「すまねェ…」
「気にしなくていいわよ」
「じゃあ 今度会った時に奢るからさ!」
「別にいいわよ」
「約束だ」
「期待しないで待ってるわ」
「ははは。 少しくらい期待して待っててくれよ」
「ふふっ」
「じゃあな アイリス。 赤髪にもよろしく」
エースは手を上げて 背を向けて歩いていった。
「…エース……」
「ん?」
「エース…「そんなに心配そうな顔すんなよ」」
エースはアイリスのもとに戻ってきて抱きしめた。
「大丈夫だって」
「……エース…」
アイリスはエースを抱きしめ返した。
「……死なないで…」
「! ……ああ」
「………」
「アイリスとの約束もあるしな!」
「…ええ」
「あまりこうしてると赤髪に怒られそうだ」
エースは笑って アイリスを放した。
「じゃあ アイリス。 元気でな」
エースは去っていった。
「………」
ごめんなさい エース…
あなたには黒ひげと会ったこと 言えないわ…
どうか 黒ひげとだけは会わないで……
――その時はまだ考えもしなかった……
その約束が永遠に…果たされなくなるなんて――――…