1.恩人と航海
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シャンクス率いる赤髪海賊団は1年程前からフーシャ村に船 レッド・フォース号を停泊していた。
今は航海の帰りである。
シャンクスはイスに座って テーブルにはタオルを敷いた上に足をケガした真っ白い小さな九尾の狐 獣型のアイリスが眠っていた。
「それにしても 今日はいいもんが手に入ったな!!」
シャンクスは獣型のアイリスの足に包帯を巻きながら 満足そうに言った。
「それに ゴムゴムの実もー!」
ルウは悪魔の実の図鑑を見せながら言った。
「ところでお頭、その子狐どうすんだ?」
「飼う! ちょうどペットが欲しかった頃だしな!」
シャンクスは歯を見せて笑った。
「飼うって…ちゃんと世話できるのか?」
「できるさ!」
「お頭っ! 子狐凄いことになってるよっ!!」
「ん?」
シャンクスが前を見ると 獣型のアイリスの体は包帯でぐるぐる巻きになっていた。
「うお! いけねぇ!」
シャンクスは慌てて包帯を取った。
そして 綺麗に巻き直した。
「これでよし」
「お頭 その子狐 なんなんですかね?」
「動物図鑑どころか、生物図鑑にも載ってねぇんすけど…」
「細かいことは気にすんな!」
「せめてそこは気にしてくれ…」
ベックマンはため息をつきながら言った。
「悪魔の実か?」
「ルウ 悪魔の実に九尾狐はあるか?」
ルウは悪魔の実の図鑑を調べ始めた。
「ルウ その必要はねェよ!」
ルウは調べる手を止めて シャンクスを見た。
「お頭?」
「海に浮かしてみればわかると思ってな!」
シャンクスは獣型のアイリスを抱えて 海に飛び込もうとしていた。
「「「やめんかっっ!!!」」」
ベックマンとヤソップと船員たちは声を揃えて言った。
その頃 アイリスは夢を見ていた。
「へェー 珍しい生き物がいるもんだな」
獣型のアイリスは海賊に見つかってしまった。
アイリスはすぐに逃げ出した。
「あ! おい その狐 捕まえろ!」
海賊たちはアイリスを追いかけてきた。
「なんて早いんだ!」
「撃って 動きを止めろ!」
そして 海賊たちはアイリスを狙って 銃を撃った。
〔キャウッ!!〕
1つの弾丸が獣型のアイリスの足に命中した。
アイリスは地面に倒れた。
「よし! そこで大人しくしてろよ!」
〔……ッ!〕
逃げなきゃ…っ!
アイリスは痛みを堪えて 森の中に逃げ出した。
その時 アイリスが目を覚ました。
「お 気づいたか?」
〔………〕
獣型のアイリスは辺りをキョロキョロした。
〔!?〕
そして 海に落ちそうになっているのに気づいた獣型のアイリスは尻尾をシャンクスの腕に巻きつけた。
シャンクスはテーブルの上に獣型のアイリスを置いた。
「ここはレッド・フォース号の上だ。 あんた 元から…」
その時 獣型のアイリスは力なくテーブルの上に倒れた。
「おい 死ぬな!!」
「船長 たぶん栄養失調だ。 なにか液状の栄養のあるものを」
ベックマンは厨房に向かっていった。
「液状の栄養のあるもの…… !」
シャンクスは何かに閃き 地下に向かっていった。
「なんか嫌な予感が……」
「俺も……」
船員達は頷いた。
そこにシャンクスが戻ってきた。
「液状の栄養のあるものって言ったらこれしかねぇだろ!!」
シャンクスが持ってきたのはお酒だった。
「「「やっぱり―――!!!」」」
ヤソップ達の予想が的中した。
そこにベックマンが戻ってきた。
「ビタミンC豊富なアセロラ……」
シャンクスがお酒をあげようとしているのを見て ベックマンは固まってしまった。
「あ ベックマン! こいつ お酒飲んでくれないんだ。 どうすればいい?」
「……あのな…お頭、今の子狐の体調からしたらお酒は毒だから…」
ベックマンは怒鳴りたいのを抑えて言った。
「え!? そうなのか!? 俺はこれで治るのに…」
「……わかったから 今は何もしないでくれ……」
ベックマンは頭を抱えながら言った。
ベックマンは獣型のアイリスの口にスポイトで ベックマン特製のアセロラジュースを垂らした。
「これで助かるのか?」
「これは応急措置だ。 あとは村に戻ってから 栄養のあるものを食べさせて 安静にさせとけば大丈夫だ」
「よかった…」
シャンクスはほっとした。
そして シャンクス達はフーシャ村に戻ってきた。