4、絆と約束
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次の日になり ミホークは帰ろうとしていた。
「鷹の目 もう帰るのか?」
「長居する理由はない」
「そんなこと言わずに 昨日の宴の続きしようぜ!」
「俺は昨日で十分だ」
そう言って ミホークはアイリスを見た。
「………」
アイリスは微笑んだ。
「……よくわからねェけど じゃあ また今度な」
「お前に会う用事があったらな」
そう言って ミホークは背を向けて歩いていった。
「…私も お父さんに会いにちょっと出てくる」
アイリスはミホークを追いかけていった。
「あ アイリス! ……あーあ 行っちゃった…」
「アイリス この間会いに行かなかったか?」
「いなかったんだって。だから 仕方ないっちゃ 仕方ないんだけどさ…」
「わざわざ鷹の目に合わせて行く理由はない…ってことか?」
「そう! 俺が言いたいのはそれ! さすが ベックマン!」
「……どうも…」
そう言って ベックマンはたばこの煙を吐き出した。
その頃 アイリスはミホークの棺船に乗せてもらっていた。
「ミホークの船って変わってるのね」
「そんなことはどうでもいい。 なぜ 来たのだ?」
「…お父さんに会いに……うううん…ミホークともう少し話したかったから…」
アイリスは正直に答えた。
ミホークは少し驚いた表情をしたが 優しい表情になった。
その後 アイリスの父親の話になった。
「アイリスが冥王の娘だったとはな…」
「私も驚いたのよ? 父親がそんなに立派な人だとは思ってなかったんだから」
「そうか…ぬしは記憶を失っていたんだったな。 もう記憶は戻ったのか?」
「…ええ…全て……」
そう言ったアイリスの表情は悲しそうだった。
数日後 シャボンディ諸島の付近に着いていた。
「アイリス 行かないのか?」
「…行くわよ」
そう言ったアイリスであったが シャボンディ諸島を見ているだけだった。
「…アイリス?」
「ミホーク」
「なんだ?」
アイリスはミホークを見た。
「ミホーク この間こう言ったわよね? “もし ぬしと先に会っていたのが俺だったら”…って…」
「! …ああ。 …覚えていたのか…」
「ええ…。 …その答えは……わからない。 あなたを選んでいたかもしれないし、同じく シャンクスを選んでいたかもしれない。 …もしかしたら 全く別の人を選んでいたかもしれない…」
「………」
「でも 私はあなたを…… !」
アイリスはミホークに抱きしめられた。
「それ以上言うな。…ぬしを手放せなくなる……」
「!」
「俺もどうやら前者の方らしいな…」
ぬしを束縛してしまう…
「……ミホーク…」
「さあ 行くがいい。 冥王に会いにいくのだろう?」
ミホークはアイリスを放し 行くように促した。
「……ええ…」
アイリスは獣型に姿を変え ミホークを見た。
〔…ミホーク……〕
「なんだ?」
〔また…ね〕
「!」
その後 アイリスは空へ飛んでいった。
ミホークはアイリスが去っていった方をしばらく見ていた。
「…全く…ぬしはズルい女だ……アイリス…」
アイリスはシャボンディ諸島に着き “シャッキー’S ぼったくりBAR”に入った。
「こんにちは」
「…アイリスちゃん 待ってたわ」
シャクヤクは奥の方を見た。
「レイさん アイリスちゃんが帰ってきたわよ」
シャクヤクの声に レイリーはすぐにやって来た。
「お父さん ただいま!」
「お帰り アイリス。 この間はすまなかったな」
「うううん。 大丈夫だよ」
「立ち話もなんだ。 座ってゆっくり話そう」
「はい!」
アイリスとレイリーはソファに座り 話し始めた。
「そうか 色々あったんだな」
「ええ。 毎日 楽しいわ」
「航海はそうでなくてはな。 …それより シャンクスとはどうなのだ?」
「え?」
「もう体の関係も何度もあるのだろう?」
「!?」
アイリスは目を見開いて驚いた。
「…どうしてわかるの……?」
「ははは! 表情や動作でわかるものだよ」
アイリスは鏡で自分の体を見た。
レイリーはそれを見て笑った。
「…お父さんは…孫の顔 早く見たい?」
「孫? まあ 欲を言えば早く見たいものだな」
「……そっか…」
「シャンクスはなんと言っているのだ?」
「“私が望むなら”って…」
「それなら 二人の好きにしなさい。 それに 私がとやかく言うことでもないしね」
「……お父さん…私……」
「アイリス、子供は焦って授かるものじゃない。 環境を整えてあげてからだよ。 だから 焦る必要はないよ」
「……はい…!」
レイリーの言葉に もやもやが晴れたアイリスは満面の笑みを浮かべた。
レイリーは優しく笑った。