4、絆と約束
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アイリス達はとある島で休んでいた。
シャンクスは二日酔いで気分が悪そうだった。
「シャンクス 大丈夫?」
「…ああ。 大丈夫だ…」
「お酒はほどほどにしてよ。 ……長生きして欲しいんだから…」
「…アイリス…」
シャンクスは笑って アイリスを抱き寄せた。
「アイリスを1人にしないようにするさ」
「…シャンクス…… !」
アイリスは海の方を見た。
「どうした?」
「ミホークの匂いが…ミホークが近づいてきてる」
「鷹の目が?」
少しして 船員がミホークが来たことを知らせに来たが すぐ後ろにミホークが立っていた。
「ミホーク!」
アイリスはミホークに駆け寄り 耳元に唇を近づけた。
「この間 会いに行ったことは内緒ね。 ルフィに会ったことも」
ミホークは頷いた。
「久しいな アイリス」
「よう“鷹の目”。 こりゃ珍客だ。 俺は今 気分が悪ィんだが…勝負でもしにきたか?」
「物騒なことはやめて シャンクス…」
アイリスはシャンクスのもとに戻ってきた。
「相変わらず平和主義か…」
「平和はいいことだぜ 鷹の目」
「フン…呑気な男だ…」
「それで 何の用だ?」
ミホークはマントから手配書を出した。
「面白い海賊たちを見つけたのだが ふとお前が昔していた話を思い出した」
ミホークは手配書を見せた。
「ある小さな村の…面白いガキの話…」
その手配書はルフィのものだった。
「!」
アイリスとシャンクスは目を見開いた。
「何!!? まさか!!!」
「きたか ルフィ」
シャンクスはご機嫌になった。
「そうとなれば 鷹の目…」
「ん?」
「フッ。 このまま帰すわけにゃあ いかねェ…」
シャンクスはお酒を用意した。
「だーはっはっはっ! 鷹の目! さァ 飲め! 飲め! 飲め!」
アイリスはミホークが持っている木樽ジョッキにお酒を注いだ。
「今日は宴会だ!」
「貴様 二日酔いじゃ…?」
「気にするな! 祝い酒だ!」
ミホークは木樽ジョッキに入ったお酒を飲み干した。
「気に入った! 飲むぞ! 飲むぞ! 宴だァ!!!」
「飲むって…シャンクス 具合悪いんじゃないの…?」
「ばかやろっ!! こんな楽しい日に飲まずにいられるか!! 」
「まだ陽は高いぞ?」
「気にすんなって!」
「…もう…」
2人で仲良く飲んでくれるなら…それでいいわ
アイリスは笑った。
そして ミホークも混ぜて 宴をすることになった。
「昔はアイリスの居場所を取り合ったな」
「…そうだな」
「今は俺の女だから 手出すなよ?」
「……わかっている」
そう言った ミホークは悲しそうな目をしていた。
「………」
……ミホーク…
「なあ このルフィの手配書に小さく映ってる後ろ姿ってヤソップの息子じゃねェか?」
「どれどれ」
ヤソップは手配書を覗き込んだ。
「ホントだ。 ウソップだ! あいつ 元気にやってるのか…」
「…あ…」
この間 見た子…
ヤソップにどこか似てるなって思ってたけど 息子さんだったのね……
ルフィは本当に 赤髪海賊団と縁がある子だわ
アイリスは笑った。
「ん? 一人で笑ってどうした アイリス?」
「うううん。 何でもない。 私 もう少し飲もうかな」
アイリスは“花の雫”を取りに行った。
「……変なアイリス…」
「赤髪」
「ん?」
シャンクスはミホークを見た。
「アイリスの飲んでいる酒はなんだ? 微かに花のような香りがしたのだが…」
「ああ あれは“花の雫”と言って アマゾン・リリーでしか取れない酒で 飲んでも酔わない酒なんだ。 アイリスはかなり酒に弱くてな…あれしか飲めないんだ」
「……ボア・ハンコックからわざわざもらっているのか…?」
あれが 前に言っていた酒か…
「そうだぞ。 興味あるんだったら アイリスが戻ってきたらもらいなよ。 結構 あの酒も美味いから」
そこにアイリスが戻ってきた。
「アイリス 鷹の目がその酒 飲みたいって」
「これ? いいわよ」
アイリスは空になっているミホークの木樽ジョッキに“花の雫”を注いだ。
その瞬間 辺りに花の香りが漂った。
「いい香りだ」
ミホークは“花の雫”を飲んだ。
「まろやかな味だ」
「なかなかいけるだろ?」
「…ああ」
昼間から始めた宴が終わったのは夜中だった。
「ミホークはほろ酔い程度で済ますのね?」
「その男と一緒にするな」
シャンクスはアイリスの膝を枕にして眠っていた。
「ふふっ。 そうね」
アイリスは愛おしそうにシャンクスの髪に触れた。
「今日は付き合ってくれてありがとね」
「……俺はまだ少し飲み足りないがな…」
そう言ったミホークの瞳には焚き火の炎が映っていた。
「……私でよければ…」
アイリスとミホークは二人で乾杯した。