4、絆と約束
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発熱で倒れたアイリスを抱えたヤソップはアイリスとシャンクスの部屋にやって来た。
「お頭 入るぞ」
「………」
シャンクスからの返事がなかったが ヤソップはドアを開けて部屋に入った。
シャンクスはベッドの上で寝ていた。
ヤソップはベッドにアイリスを寝かした。
「おい お頭! 起きてくれよ!」
ヤソップはシャンクスの体を揺すった。
「……なんだよ…?」
「アイリスが大変なんだ!」
「アイリスが!?」
シャンクスは飛び起きた。
「アイリス 熱があるんだよ」
「熱!?」
【アイリスの具合はどうだ ヤソップ?】
そこに ベックマンがやって来た。
「呼吸は安定してる。 意識がないのは心配だが…」
「…そうか」
ベックマンは冷たいタオルをアイリスの額に乗せた。
「あとは頼んだぞ ベックマン」
ヤソップは甲板で待っているルウ達の対処のため 部屋を出ていった。
「ベックマン 薬は!?」
ベックマンはシャンクスを見た。
「念のため 薬を調合してきたが…」
シャンクスはベックマンの言葉を最後まで聞かずに ベックマンの手から薬と水の入ったコップを取った。
そして シャンクスは薬と水を口に含み アイリスに深く口付け、薬と水を流し込んだ。
「これでアイリスは治るんだよな?」
「ったく 最後まで聞けって…。 その薬は解熱剤だ」
「? 熱が下がれば治るんじゃないのか?」
「ただの風邪とかならな…」
「……はっきり言ってくれよ ベックマン!」
「……アイリスの発熱の原因は恐らく…お頭だ」
「へ? 俺?」
「…ああ。 アイリスは考え事をしていた。 恐らくお頭のことだ。 その考え事のしすぎで心因性発熱 つまり大人の知恵熱を発症したと俺は思う。 お頭 アイリスと何かあったのか?」
「…その前に 俺の質問に答えろ…ベックマン!」
「なんだ?」
「いつからアイリスと関係を持ってた!?」
「………何のことだ?」
「俺は知ってんだぞ! アイリスが俺に内緒でお前にプレゼントをあげたことを!」
「………」
ピアスのことか?
「…それに アイリスはお前の部屋に入ってからしばらく出てこなかった…」
そう言うと シャンクスは顔を伏せた。
「自分て言うのもあれだが……俺は…アイリスを想う気持ちは一番だと思ってた…。 でも アイリスは違った…」
シャンクスはベックマンを見た。
「…アイリスは…お前のことが……」
そこまで言うと シャンクスは口籠った。
「…それはお頭の勘違いだ」
「……へ?」
「俺とアイリスの関係は 赤髪海賊団の仲間。 それ以上でもそれ以下でもない」
「……じゃあ…なんで……?」
ベックマンは全て 話した。
「……そう…だったのか…。 ははは…そうか……」
シャンクスは全身の力が抜けた。
「なんで アイリスを信じてやれなかった?」
「……それは…」
アイリスが綺麗だから…
「いや お頭が言いたいことはわかった。 だがな お頭、アイリスはあんたが好きだと言ってくれているんだ。 もっと自信を持ったらどうだ?」
「…自信…か…」
「…ああ」
「はは 俺には難しいなァ」
「…まあ…お頭の立場だったら俺も同じだろうがな…」
シャンクスとベックマンは笑い合った。
ベックマンは後のことをシャンクスに任し 部屋を出ていこうとした。
「ベックマン!」
「なんだ?」
「俺はどうしてればいい?」
「アイリスの手でも握ってあげていろ」
「わかった」
「それと これからはアイリスに余計な心配事とかさせるな」
「…ああ」
ベックマンは部屋を出ていった。
シャンクスはアイリスの手を握った。
「…アイリス…」
すまん アイリス
俺が悪かった…
俺はアイリスのことを信じてやれなかった…
本当にすまん…
だから 早く良くなって 目を覚ましてくれ…アイリス……
次の日 アイリスは目を覚ました。
「…私……昨日…」
アイリスは上体を起こした。
ベッドの横のイスではシャンクスがアイリスの手を握って寝ていた。
「シャンクス 風邪引くわよ?」
アイリスはシャンクスの体を揺すった。
「……ん…」
「あ 起き…「アイリス!」」
アイリスはいきなりシャンクスに抱きしめられた。
「よかった アイリス!」
「シャンクス どうしたの?」
シャンクスは全ての事情を説明した。
「…そうだったの…。 よかった…。 私 シャンクスに嫌われてしまったのかと思った…」
「それは俺だってっ!」
アイリスとシャンクスは笑い合った。
「私が愛する人はあなただけよ シャンクス」
「ああ 俺もだ」
そして アイリスとシャンクスの唇が重なった。