3.真実と愛
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アルカンシエル島を出航したアイリス達は次の目的地を決めていた。
「あ! そう言えば…」
「どうしたの シャンクス?」
「ユメリアさんもアイリスと同じでお酒が苦手だったらしいんだ」
「そうだったんだ…。 じゃあ お母さんもお父さんの相手をするのに色々苦労したんだろうね…。 お父さんもお酒 かなり飲むから…」
私もシャンクスのお酒の相手できないし…
アイリスは悲しそうに瞳を伏せた。
「そうでもなかったみたいなんだ アイリス」
「え?」
「“花の雫”って言う女ヶ島 アマゾン・リリーだけで作られる 飲んでも酔わない不思議なお酒なら平気だったんだ」
「…“花の雫”…?」
アイリスはシャンクス達に説明された通りに一人で女ヶ島 アマゾン・リリーを目指していた。
〔凪の帯に島があって、七武海であり 九蛇海賊団の船長でもあるボア・ハンコックが皇帝を務めている国って言ってたけど…〕
アイリスの前方に船が見えた。
〔海賊船…〕
凪の帯にいるってことはもしかして…
獣型のアイリスは船の前に回り込んだ。
「! 何者だ!?」
〔私は赤髪海賊団の幹部をしている アイリスと言います。 貴女方は九蛇海賊団ですか?〕
「赤髪海賊団!?」
「赤髪海賊団の幹部が我々 九蛇海賊団に何の用だ?」
「よかった。 私は赤髪海賊団としてではなく、個人的な用でボア・ハンコックと話がしたい」
「蛇姫様に!?」
「蛇姫様に何の用だ!?」
【何の騒ぎじゃ?】
ハンコックが奥の部屋から出てきた。
「蛇姫様…」
ハンコックはアイリスに気づいた。
「何者だ?」
サンダーソニアはアイリスの説明した。
〔お目にかかれて光栄だわ ハンコック〕
“絶世の美女”と言われることだけある……
「能力者だな? 降りて来て姿を現せ」
〔失礼します〕
アイリスは九蛇海賊団の船に降り 人間の姿に戻した。
「「「!?」」」
ハンコック達はアイリスの姿に見惚れた。
「「「………」」」
…美しい
サンダーソニア達は首を横にぶんぶん振った。
姉様(蛇姫様)以外に美しい者はいない!!
サンダーソニア達はハンコックを見た。
「そなたにわらわの国に来て欲しい…」
アイリスを“男”だと勘違いしているハンコックは恥ずかしそうに言った。
「「「!?」」」
姉様(蛇姫様)!?
「断る理由がないので構いませんが…。 “花の雫”がもらえるのであれば……」
「“花の雫”? そなた “花の雫”が欲しいのか?」
「…はい…もらえますか?」
「も もちろんじゃ! そなたが欲しいのなら いくらでもあげるぞ」
「…ありがとう ハンコック」
アイリスは微笑んだ。
「!」
ハンコックはノックアウトした。
アマゾン・リリーに招かれたアイリスは皇帝の広間にいた。
「これが“花の雫”じゃ。 好きなだけ持っていくとよい」
ハンコックの後ろ側には“花の雫”が入ったビンが幾つも置いてあった。
「ありがとう ハンコック」
「その代わり……わらわと…け…け……」
「……け?」
「わらわと結っ【それは無理じゃ 蛇姫】」
アイリスとハンコックは声の主を見た。
「ニョン婆……!!」
「まったく 蛇姫ニョ様子が変だと言うから様子を見に来てみれば……」
ニョン婆はアイリスを見た。
「“絶世の美女”と言われる“海賊女帝”が女に惚れニュとは…」
「……女!?」
ハンコックは驚いた表情で アイリスを見た。
「そなた! 女じゃったのか?」
「え……ええ」
「そうか…そうなのか……」
ハンコックはしゅんとなった。
「あの…」
「そなたは気にせんでいい」
「………」
「そなた 赤髪海賊団 幹部ニョアイリスだな?」
「……はい」
「赤髪海賊団の幹部が…“花の雫”をどうするニョだ? この酒は飲んでも酔えない酒だぞ」
「知っています。 私…お酒がまったくダメで……、私と同じくお酒がダメだった母が飲めたお酒と聞いて もらいに来ました」
「! ……そなたニョ母…ユメリアと言う名ではないか?」
「あ はい! 母をご存知なんですか!?」
「母親の方はよく知らんが 父親のレイリーは知っている」
「お父さんを!?」
ニョン婆はレイリーと“花の雫”の話をした。
「お父さんはお母さんに“花の雫”を送っていたのですね…」
「ああ。 彼女も酒が苦手だったようニャのでな。 まあ 好きなだけ持って行くがいい」
「ありがとうございます」
アイリスは獣型に姿を変えた。
ハンコックは獣型のアイリスの体に“花の雫”が入ったビンを幾つも巻きつけた。
〔ありがとう ハンコック〕
「アイリス…そなたさえよければ…ここに住んでもらえないか…?」
〔え?〕