3.真実と愛
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「ユメリアはアロガンに殺されたようなものだ」
ダリアはアイリスの母親であるユメリアが亡くなった経緯を話していた。
「アロガンがまだ王様になる前 それはそれは美しい娘であったユメリアを狙っていた。 だが ユメリアはアロガンを嫌い ユメリアはレイリーと結ばれた。 アロガンはシルバーズ・レイリーを恐れ ユメリアを諦めた。 だが レイリーが島を去ってから少し経ち ユメリアは子供を身籠っていることに気づいた」
「それがアイリスだな?」
「ああ。 そして ユメリアはアイリスを産んだ。 不幸なことにアイリスは女の子だった。 アロガンは今度はアイリスに目をつけ、自分が王様になった後 強引的に求愛するようになった……。 幼いアイリスにはそれが何だったのかわかってなかったがね…」
「………」
「このままではアイリスはアロガンと権力によって無理矢理結婚させられてしまうと思ったユメリアはアイリスと共に島を出ることを考えた。 それを感じたアロガンは島に門を作り 住人を軟禁状態にした」
「あの門は当初 アイリスとユメリアさんを逃がさないようにするためのものだったのか…」
「ああ。 その結果 アイリスとユメリアは島を出ることができなくなった…。 そんな頃だったよ アイリスが悪魔の実を食べたのは…。 そして ユメリアさんは獣型のアイリスを島から抜け出させた…」
「…その後……ユメリアさんはどうなったんだ…?」
「最初はアイリスがいなくなったことを上手く誤魔化していたよ。 だが そんな嘘は長くは続かなかった…。 ユメリアはアロガンの城に連れて行かれ、帰ってくることはなかった…」
「それなら まだユメリアさんは…!」
ダリアは首を横に振った。
「それからしばらくして ユメリアが亡くなり、ユメリアの亡骸は私たち住人が埋葬した…」
「じゃあ ユメリアさんが亡くなった原因はわかっていないってことか?」
「ああ。 ユメリアが城に連れて行かれてから死ぬまで どう過ごしていたかを知る者は城にいる連中だけだ」
「アロガンに直接聞きに行くしかないか…」
シャンクスは立ち上がった。
「待ちな。 アイリスを連れて早く島を出たほうがいい。 アロガンに見つかる前に…」
「いや それはもう手遅れだな…。 門番が知らせちまってる頃だ…」
「この島がそんな事情だとは知らなかったからな…。 それに そんなあやふやな答えじゃ納得できねェ! 真相を明らかにしないと!」
「………」
ダリアはため息をついた。
「お前たちなら…この島を…アロガンをどうにかしてくれるかもしれないな」
「ああ 任せろ」
「今夜はもう夜遅い。 早く休みな」
シャンクス達は眠りについた。
その頃 アイリスは夢を見ていた。
「アイリス…」
アイリスの前にはユメリアが立っていた。
「お母さん!」
アイリスはユメリアに抱きついた。
「お母さん ずっと会いたかった…!!」
「アイリス…」
ユメリアはアイリスの頭を撫でた。
「…どうして来てしまったの…?」
「え?」
アイリスはユメリアを見上げた。
ユメリアは骨になっていた。
「…い…いや―――――っ!!!」
そこでアイリスは目が覚めた。
「…夢…?」
とてもリアルだった…
【【【アイリス!?】】】
シャンクス達が飛び起きてきた。
「大丈夫か アイリス?」
「…ええ。 目覚めの悪い夢を見ただけよ…」
そう あれは夢…
だってお母さんは…生きているもの……
【アイリス】
「! おばあちゃん…」
「思い出したんだね アイリス」
「…はい。 ご心配をおかけしました」
「…いや…無事に思い出せて良かった…」
「…それで お母さんはどこにいるのですか?」
「っ!」
ダリアは黙り込んでしまった。
「おばあちゃん?」
「アイリス 俺から話す」
アイリスはシャンクスを見た。
「?」
「…すまん アイリス!」
シャンクスは頭を下げた。
「…ユメリアさんは……とっくに亡くなっているんだ…」
「!?」
アイリスは歯を食いしばった。
「…そのこと知ってて…私に黙っていたの……?」
「…すまん」
「ベックマン達も…知っていたの……?」
ベックマン達は頷いた。
アイリスの体は怒りで震えていた。
「…私…赤髪海賊団やめる」
「アイリス!?」
「シャンクス達なんか!! 大っ嫌いっ!!!」
アイリスは涙を流し 家を飛び出した。