2.巡り合いと鍵
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
アイリス達はシャボンディパークに行くための支度をしていた。
「あなた達 “天竜人”を知ってるわよね…?」
「ああ」
シャクヤクはアイリスを見た。
「アイリスちゃんは特に気をつけた方がいいわ」
「私? どうして?」
「あなた とても美人さんだから」
「………?」
「とにかく シャンクスちゃん達と離れないで」
「はい…」
「じゃあ 行こうか?」
「うん!」
「気をつけて行ってらっしゃい」
「行ってきます!」
アイリス達は店を出て シャボンディパークがある32・33・34GRに向かっていった。
「わあ~~ すごい! 楽しそう!!」
アイリスはシャボンディパークを見上げながら言った。
「じゃあお頭 俺たちは…」
「ベックマン どこ行くんだ?」
「俺たちはここで遊ぶような柄じゃねェから…。 それに…」
ベックマンは少し離れたところではしゃいでいるアイリスを見た。
「お頭はアイリスと二人っきりがいいだろ?」
「……ああ まァな…」
シャンクスは少し照れながら言った。
「俺たちは買い出しに行ってるから。 絶対にアイリスから目を離すなよ」
「ああ わかってる」
「ねえねえ シャンクス 早く行こうよー!」
アイリスが駆け寄ってきた。
「アイリス お頭から絶対に離れるなよ?」
「うん。 ……ベックマン達 どっか行くの?」
「買い出しにな。 アイリスは遊園地で楽しんできな」
「うん! ベックマン、みんな 行ってらっしゃい!!」
アイリスとシャンクスはベックマン達を見送り シャボンディパークに入った。
「どれから乗ろうか?」
「あ あれがいい!」
アイリスが指差したのはジェットコースターだった。
「よし 行こう!」
アイリスとシャンクスはジェットコースター乗り場にやってきた。
「アイリス ジェットコースターは初めてか?」
「うん!」
「そうか。 …あれ? アイリス…大きくなった?」
「え?」
「目線が少し上になった気がするし…」
「そうかな…?」
シャンクスはアイリスを抱き寄せた。
「ほら 俺の胸辺りまで頭が届いてるし…」
シャンクスは笑った。
「よかったな!」
「…うん!」
アイリスとシャンクスはジェットコースターに案内された。
「アイリス どうした?」
「…今更だけど怖くなってきちゃった……」
「やめとくか?」
アイリスは首をぶんぶんと横に振った。
「せっかく並んだから…乗る…」
「無理しなくていいぞ」
「…大丈夫。 乗ってみたいから…」
少ししてジェットコースターは動き出し ゆっくりと坂を上り始めた。
「う…やっぱり怖い…」
シャンクスはアイリスの方に手を出した。
「手 握ってるか?」
「…うん」
アイリスはシャンクスの手を握った。
そして ジェットコースターは坂を下り始めた。
「!」
アイリスは目を閉じ 思わずシャンクスにしがみついた。
「アイリス。 アイリス」
アイリスは目を開いた。
「終わったよ」
「…あ…」
ジェットコースターは止まっていて 人が降りていた。
「ごめん…」
シャンクスは優しく笑った。
アイリスとシャンクスはジェットコースターを降りた。
「怖かったか?」
「うううん。 シャンクスのおかげで 思ってたよりは楽しかったよ…! ありがとう!」
「…ああ」
アイリス達はその後も色々な乗り物に乗り 楽しい一日を過ごした。
そして 最後に観覧車に乗った。
「すごーい! 高~~~い!!!」
「ああ そうだな」
「シャンクス 今日はありがとう!! すっごく楽しかった!!」
「俺もだ。 …それと…さっきはありがとう」
「……さっき?」
「アイリスが俺たちと一緒にいたいって言ってくれたことだ…」
「うん! だってシャンクス達と一緒にいたいもん!!」
「…“達”…なんだよな……」
「え?」
「いや…何でもない」
シャンクスはアイリスを抱き寄せ アイリスの肩に顎を置いた。
「…シャンクス?」
「…少しこのまま…」
「………」
「あの時 もしアイリスが“海賊をやめる”って言うかもしれないと思った時…すごく辛かった……」
シャンクスは抱きしめる力を強めた。
「それは私も同じだよ」
「?」
「シャンクスが私に“海賊をやめろ”って言うかもしれないと思った時…すごく寂しかった……」
「心配すんな アイリス! 俺たちはそんなこと言わないから。 アイリスが海賊をやめる時は アイリス自身が言った時だけだ」
「…私が…?」
「…ああ…」
「…大丈夫だよ シャンクス…。 私 離れたりしないから…」
離れない…
離れたくない…!
アイリスはシャンクスを強く抱きしめ返した。
……よっぽどのことがない限り……ね……