2.巡り合いと鍵
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そして お昼を食べ終えたアイリス達は出航の準備をしていた。
「本当にもう行っちゃうの?」
「ああ。 アイリスも記憶探し 早くしたいだろ?」
「……うん。 …でも…【お頭 出航の準備できました】」
シャンクスは船員を見た。
「わかった。 ご苦労さん」
シャンクスはアイリスに視線を戻した。
「鷹の目に別れの挨拶をしてこよう」
「………うん」
アイリスとシャンクスはミホークのもとに向かった。
ミホークは屋敷の前の丸太に座っていた。
シャンクスはミホークを見た。
「鷹の目 俺たちはもう行くよ」
「……そうか」
ミホークはアイリスを見た。
「元気でな アイリス…」
「…うん……ミホークも……」
アイリスは悲しそうな表情で言った。
「…ああ……」
「また…会えるよね…?」
「ああ。 ぬしが望むなら…」
「………」
アイリスは寂しそうにしていた。
「……アイリス これをやろう」
そう言って ミホークはアイリスに自分の名前を書いたビブルカードを手渡した。
「これは?」
「“ビブルカード”だ」
「“ビブルカード”?」
「別名 “命の紙”とも言う。 この紙は持ち主の生命力を啓示する特殊な紙だ。 そして 親紙に向かって動く。 掌に置いてみろ」
アイリスはミホークに言われた通りに 自分の掌に置いた。
すると ビブルカードはミホークに向かって動いた。
「!」
「この紙を持っていれば俺の居場所がわかる。 持っていてくれ」
「……うん! ありがとう!」
アイリスは嬉しそうに笑った。
ミホークも満足したような表情をした。
「………」
シャンクスは複雑な心境だった。
【お頭】
シャンクスは声の主を見た。
「…ベックマン……」
「行こう」
「…ああ…」
シャンクスはミホークを見た。
「またな 鷹の目」
「ミホーク 絶対また会おうね」
シャンクスはアイリスを連れて 背を向けて歩き出した。
アイリスは途中 振り返って手を振った。
「まるで嵐のようだった…」
「すまねェな…」
ベックマンはたばこを吸いながら言った。
「フン…毎度のことだ」
「そうだな」
「これから 新世界に戻るのか?」
「ああ」
「…そうか…」
会えなくなるのだな…ぬしに……
「お頭に会えなくなるのが寂しいか?」
ベックマンは意地悪そうに言った。
「フン…まさか」
ミホークは呆れたように言った。
「またいずれ会えるさ…アイリスに」
「! ………」
ミホークは少し照れた。
【おーい ベックマン! 早く来いよー!】
遠くからシャンクスの声が聞こえた。
声がした方を見ると アイリスとシャンクスが待っていた。
「さあ もう行け」
「…ああ。 世話になったな」
そう言うと ベックマンはアイリスとシャンクスのもとに歩いていった。
「ミホーク またねー!!」
アイリスはミホークに手を振っていた。
ミホークは微笑した。
アイリス ぬしの無事を祈る
そして アイリス達を乗せたレッドフォース号はシュヴァリエ島を出航し シャボンディ諸島を目指した。
「………」
アイリスは甲板からどんどん離れていくシュヴァリエ諸島を悲しい目で見ていた。
【アイリス どうした?】
隣にシャンクスがきた。
「うううん。 ちょっと寂しいだけ…」
「………」
…寂しい…か…
「ねえ シャンクス?」
「ん?」
「シュヴァリエ島に向かっているとき見ていた小さな紙ももしかして ビブルカード?」
「ああ これか?」
シャンクスはポケットからビブルカードを出した。
「うん」
「ああ。 これはミホークのだ」
「やっぱり…」
「……そうだ アイリスにも渡しとこう」
シャンクスは自分のビブルカードを取り出して 千切った。
そして 名前を書き アイリスに差し出した。
「俺のだ。 持っといてくれ」
「…同じ船に乗ってるなら いらないと思うんだけど…?」
「ん? まあ お守りだと思って持っててくれ」
そう言うと シャンクスは笑った。
「……わかった…」
アイリスはシャンクスのビブルカードを受け取った。
「俺の一部だと思って大切にしてくれよ」
「うん。 大事にするね」
「新世界に入ったらアイリスのも作ろう」
「…ほんと!? じゃあ 私のも作ったら1番にシャンクスにあげるね!」
「……ああ! 楽しみだ!」
1番か…
シャンクスは少し照れ臭そうに笑った。