1.恩人と航海
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しばらく歩いていると アイリス達は処刑台に着いた。
「…あれが処刑台だ」
「…処刑台……」
アイリスの表情は悲しみに変わっていった。
シャンクスはアイリスの頭に手を置いた。
「そんな悲しそうな顔をするな。 …もう 12年前の話だ…」
そう言ったシャンクスの表情もどこか悲しそうだった。
「でも シャンクスにとって大事な人が亡くなった場所なんでしょ…?」
「……ああ。 だが 赤髪海賊団の始まりでもあるんだ この場所は」
「始まりの場所…」
アイリスは処刑台を見上げた。
「!」
アイリスはシャンクスの言葉を思い返し あることに気づいた。
アイリスはシャンクスを見た。
「シャンクス 1ついい?」
「ん?」
「…さっき 12年前って言ったよね…?」
「ああ 言ったが…それがどうした?」
「シャンクスって何歳なのーっ!?」
「俺は今 27歳だよ」
「27!?」
アイリスは目を見開いて驚いた。
「…おかしい?」
「うううん。 おかしくないよ。 ただ…」
「ただ?」
「もっと若いのかと思ってたから…」
「俺ってそんなに若く見えるのか! 嬉しいなァ!」
シャンクスは嬉しそうに笑った。
「…うん」
まあ 若いと言うより…幼い?
アイリスはベックマンに肩をトントンとたたかれて 振り向いた。
ベックマンは小声で言った。
「アイリスの気持ちはわかる。 お頭はあんなだからな」
「…そうだよね」
アイリスは微笑した。
「それより アイリスは幾つなんだ?」
アイリスはシャンクスを見た。
「私は今 13歳だよ」
「………えっ!? ……今…幾つって…?」
「だから 13歳だって」
「「「………え―――――!!?」」」
シャンクス達は驚きの声をあげた。
「13!? 嘘だろっ!」
「嘘じゃないよ! 私 歳は忘れてないもん! …私…幾つだと思われてるの……?」
「18くらいだと思ってた…」
シャンクスの言葉にルウ達は頷いた。
1人だけ 驚きも頷きもしなかった人がいた。
「俺はそのくらいだと思っていたが…」
「そうなのか ベックマン!?」
「確かに顔は大人びているが、まだどこか幼さがある」
「ベックマンは人を見る目があるからな」
シャンクス達がアイリスを見ると 泣いていた。
「…ぐすん……ベックマン……」
「よしよし」
ベックマンはアイリスの頭を撫でた。
「…ベックマン……私…そんなに老けて見えるの……?」
「老けて見えるわけじゃない。 アイリスが大人っぽく見えるってことだ」
「…大人っぽく…?」
「ああ。 まあ 褒め言葉だ」
「…嬉しい…」
アイリスは笑顔になった。
「ありがとう ベックマン!」
「……ああ…」
ベックマンは少し照れ臭そうだった。
アイリスはシャンクスを見た。
「ありがとう シャンクス!」
「……? …ああ…!」
シャンクスもアイリスにつられて笑った。
なんか意味わからないけど…
アイリスが笑っているならそれでいい
その後 アイリス達は買出しをした。
シャンクスはアイリスのためにノンアルコールのお酒を買った。
そして レッド・フォース号に戻り 荷物を積んでいた。
「なんかいつもよりお酒が多い気がするんだけど…」
アイリスは荷物を詰め込んでいる船員たちを見ながら言った。
「これから宴に行くからな!」
「宴?」
そして アイリス達はローグダウンを出航した。
「今から会いに行く人はどんな人なの?」
「どんな…まあ 俺のライバルで 長い付き合いになる奴だ」
「ライバル……それって 戦いに行くってこと!?」
「そうだな~…久しぶりに戦いたい気持ちもあるが、今回は宴だけがいいかな。 アイリスも紹介したいし!」
「私を?」
「自慢すんだよ! こんなに美人な子を連れて 航海してんだぜって!!」
シャンクスはとても嬉しそうに笑って言った。
そして アイリス達はリヴァース・マウンテンに着いた。
「大きな山…」
「これを登って偉大なる航路に行くんだ」
「山を…登る…?」
「ああ」
シャンクスはベックマンを見た。
「ちゃんと海流に乗れそうか?」
「ああ 大丈夫そうだ」
「海流って…あれ 山だよ?」
レッド・フォース号はリヴァース・マウンテンの入り口に差し掛かった。
「海が山を登ってる!?」
「不思議な山だろ?」
「うん」
そして レッド・フォース号はリヴァース・マウンテンを通り、アイリス達…赤髪海賊団は偉大なる航路に入った。