1.恩人と航海
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夜が明け 太陽が昇っていた。
宿に泊まったアイリス達は宿を出た。
「大丈夫か アイリス?」
「…うん」
アイリスは弱いお酒であったため 昨日の影響はなかった。
そして アイリス達は食料を買い ボヌール島から出航した。
ベックマンは甲板にいるシャンクスの隣に立った。
「アイリスがあんなに酒に弱いとはな」
「…ああ」
シャンクスは残念そうに言った。
「最終手段は…ノンアルコールか…。 ボヌール島には売ってなかったが ローグダウンにはあるかな…?」
「あそこは大きな町だから あるんじゃないか。 …お頭…どうして そこまでアイリスに酒を飲ませたいんだ?」
「そんなの 一緒に飲みたいからに決まってるだろ!!」
「…ああ……そう…」
アイリスは大変だな…
ベックマンは呆れ気味に言った。
ボヌール島を出航して数日が経った。
アイリス達はローグタウン 別名“始まりと終わりの町”に着いた。
アイリス達はレッド・フォース号から降りた。
「懐かしい町だ」
「懐かしい町…?」
「…ああ…」
シャンクスの表情は悲しみに変わっていった。
「…俺がかつて世話になった ロジャー船長が生まれ そして…処刑された町だ……」
そう言った シャンクスの悲しそうな顔をこの先 私は忘れることはないと思った……
「…ロジャー……?」
「アイリス 知らないのか?」
「…うん……」
ベックマンはロジャーを説明した。
「海賊王!? …私…そんなに有名な人を知らないなんて……」
「アイリスはよっぽど平和な島に産まれたんだな!」
「海賊やってる奴は知ってるのは当たり前だが、一般人でも知らねェ奴はほとんどいねェと思っていたが…」
「アイリスの産まれた島って本当に偉大なる航路にあるのかな?」
「平和って言ったら 東の海だよな…」
「東の海?」
「ちょうど今いる海がそうだ」
ベックマンはこの世界の地理を説明した。
「そんな風に海が分かれていたなんて知らなかった」
「やっぱり手掛かりは偉大なる航路だな」
「ああ」
「まあ 見つからなかったら 一周して戻ってくればいいさ」
そう言うと シャンクスは笑った。
「軽く言うな…」
ベックマンはシャンクスの言葉に呆れてしまった。
それと同時に お頭らしいと思った。
「あ…」
ふと アイリスはガラスケースに飾ってある服が目に入り 立ち止まった。
「どうした アイリス?」
「うううん。 何でもないよ」
「あの服 欲しいのか?」
「可愛いなって思っただけだから…」
「素直じゃないなァ。 欲しいなら欲しいって言いな。 買ってやるから」
「……こないだの島でたくさん買ってもらったばっかりだよ…?」
「いいんだよ! 女の子はおしゃれしないとな! 服なんて何枚あったって困らねェし」
「でも…」
「お頭がそう言うんだ。 甘えときな」
アイリスはベックマンを見た。
「…ベックマン……」
アイリスはお礼を言おうとシャンクスの方に視線を戻したが いなかった。
「……あれ?」
アイリスがシャンクスを探していると シャンクスは会計を済ませて店から出てきた。
シャンクスは嬉しそうにアイリスに歩み寄ってきた。
そして 買ってきた服を袋から出してアイリスに見せた。
「これが欲しかったんだろ?」
「…うん!」
「じゃあ 帰ってからな」
そう言うと シャンクスは服を袋にしまって 右手で持った。
「ありがとう シャンクス!」
「ああ!」
シャンクスは嬉しそうに笑った。