1.恩人と航海
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
アイリス達は“PARTYS BAR”で朝食を食べていた。
シャンクスはアイリスが子狐の正体だったことを説明した。
「人間だったんだな アイリス!!」
ルフィははしゃいでいた。
「まさか 子狐がこんなに美人な少女だったとはな!」
「お頭が襲う気になるのもわかるな!」
「襲ってねェよっ!!」
「ふふっ」
アイリスは微笑した。
「それで アイリスは悪魔の実の能力者か?」
アイリスはベックマンを見た。
「……悪魔の実? ああ ルフィが食べちゃったって言う実のことね」
「あの変な模様の不味い実のことだな」
「ああ」
ベックマンは悪魔の実のことを説明した。
「…ごめん…。 私…一部の記憶がなくて……」
「…そうか…」
「でも 私、カナヅチだから もしかしたら食べてるのかもしれない」
「アイリス 俺はカナヅチを克服するぞ!」
「バーカ! 悪魔の実を食べたら“一生カナヅチだ”って言っただろ!」
「そんなのやってみねェとわからねェだろ!」
「溺れても助けねェぞ」
「自力で何とかするよ!」
「あら ルフィ、昨日 溺れたって聞いたわよ」
「なっ!?」
マキノの言葉に その場にいた全員が笑った。
「だっはっはっはっはっ! 既に溺れてたか!!」
「わ 笑うな!!」
ルフィはマキノを見た。
「マキノも余計なこと言うなよ!!」
そして 朝食を食べ終えた。
「アイリス いい場所に連れていってやるよ」
「いい場所?」
シャンクスはアイリスの前に背中を向けてしゃがんだ。
「乗りな。 まだ歩けないだろ?」
「でも…私 重いし… あ! 獣になれば軽く…「俺は今の姿がいいな!」」
シャンクスはアイリスをまっすぐな目で見て言った。
「……じゃあ お言葉に甘えて…」
アイリスは人間の姿のまま シャンクスに背負ってもらった。
「……重い…?」
「いや 軽すぎるな。 このまま全速力で走れそうだ!」
そう言って シャンクスは笑った。
「シャンクス どっか行くの!?」
「ああ。 ちょっとな」
「だったら 俺も… !」
ルフィはシャンクスの元に駆け寄ろうとすると ベックマンに腕を掴まれた。
「二人だけで行かしてあげな」
「……?」
幼いルフィにはベックマンが言った言葉の意味がわからなかった。
「悪いな ルフィ」
シャンクスはルフィの頭に手を置いて 横を通っていった。
「サンキュ」
シャンクスはベックマンの横を通った時に小声でお礼を言った。
「気にすんな」
そう言うと ベックマンはたばこの煙を吐き出した。
「じゃあ 行こうか アイリス?」
「うん!」
アイリスを背負ったシャンクスは丘に向かって歩き出した。
「ねえねえ ベックマン」
「なんだ ルフィ?」
「さっきのどういう意味?」
「ルフィはまだ幼いからな。 大人の事情ってやつだ」
「……大人の事情…?」
「ルフィももう少し大きくなったらわかるようになる」
「そうなの? 早く大人になりたいな!」
その頃 アイリスとシャンクスは丘に着いた。
「わぁー きれーい…!!」
アイリスは丘から見える景色に感動していた。
「だろ?」
シャンクスは嬉しそうに笑った。
「うん! ありがとう シャンクス!」
アイリスは笑った。
アイリスとシャンクスはベンチに座った。
「ねえ シャンクス」
「なんだ?」
「海賊って楽しいの?」
「海賊? アイリス 興味あるのか?」
「うううん。 ルフィがあんなになりたいって言ってるから気になっただけ」
「………」
シャンクスは丘から見える海を見た。
「海賊は楽しいぞ! もちろん 楽しいことだけじゃない! 危険だってある…! ルフィはそれをわかってないから連れて行かないんだ」
「そう…」
「………」
シャンクスはアイリスの手を掴んだ。
「アイリス 俺と一緒に来てくれないか!」
「え…!?」
「アイリスがいれば 航海がもっと楽しくなると思うんだ!」
「でも 私、カナヅチだよ?」
「カナヅチ? それがどうした?」
「だって シャンクス…ルフィには…」
「ああ あれはルフィを連れて行かないようにするための口実で言ってるだけだ。 この世界で カナヅチで海賊やってる奴はたくさんいる」
「…そうだったんだ……」
私はてっきり 置いていかれるのかなと思ってた…
「今すぐとは言わない。 少し考え…「いいよ」」
そう言って アイリスは微笑んだ。
「もともとシャンクスが連れ出してくれたんだし 今の私には帰る場所はない」
「…アイリス……」
「だから 私、どこまでもシャンクスについていくよ!」
シャンクスは嬉しさのあまり アイリスを抱きしめた。
「おう! この命に代えても絶対護ってやる!!」
こうして アイリスは赤髪海賊団に加わった。