1.恩人と航海
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「…朝か」
シャンクスは起き上がった。
「子狐 朝だぞ」
シャンクスは毛布に埋まって寝ているアイリスの体に触れた。
「…なんか昨日より大きいような……」
シャンクスは考え始めた。
「ああ!」
シャンクスは閃いたように 手のひらに拳をぽんっと置いた。
「成長期か!」
シャンクスは1人で納得した。
「おーい 子狐、起きてくれー!」
シャンクスはアイリスの体を揺すった。
その頃 アイリスは夢を見ていた。
海賊たちに追われていたアイリスは森を抜けた。
後ろを振り返ると 海賊たちはいなかった。
アイリスはほっとして 痛む足を休めるために岩陰に蹲った。
しばらくして 楽しそうな声が聞こえてきた。
アイリスは顔をあげた。
それは赤髪海賊団だった。
すると 目が合った。
「可愛い狐だな」
シャンクスはアイリスに手を伸ばしてきた。
〔!〕
触らないで!
アイリスはシャンクスの指を噛んだ。
「いてっ…」
「お頭 噛まれてやんの!!」
船員たちは笑った。
「痛ェな…。 いきなり噛むことはないだろ」
〔ギャルル!〕
お前も私を捕まえる気なんでしょ!
獣型のアイリスは歯を剥き出して威嚇した。
「お頭、その狐 ケガしてるみたいだ」
ベックマンはアイリスの足を示していった。
〔………〕
足さえ動かせれば逃げれるのに…
「痛そうだ。 おいで 手当してあげるから」
シャンクスは懲りずに アイリスに手を伸ばした。
獣型のアイリスは再びシャンクスの指を噛んだ。
「いてっ…」
〔ギャウ! ギャウ!〕
しつこい!
あっちに行って!
「そんなに怯えるな。 何もしねェから」
シャンクスは穏やかな表情で言った。
〔………〕
本当…?
アイリスは威嚇するのをやめた。
そして 自分が噛んだシャンクスの指を舐めた。
「いい子だ。 俺は赤髪海賊団 大頭のシャンクス! よろしくな!」
〔………〕
…シャンクス……
アイリスはそこで意識を手放した。
「んん…」
その時 アイリスが寝返りした。
毛布からは人の足が出てきた。
「え?」
シャンクスは恐る恐る毛布をめくった。
そこには綺麗な白色の髪の少女が寝ていた。
「!!?」
「…ん……」
その時 アイリスが起きた。
「…えーっと……」
「………きゃ―――――っ!!!」
そして アイリスは悲鳴をあげた。
【お頭!! 今の悲鳴は!!?】
船員たちがシャンクスの部屋の扉をドンドン叩いた。
シャンクスはベックマンだけを部屋に入れて 事情を説明した。
シャンクスとベックマンから離れたところで アイリスは人間の姿に戻れたのが嬉しくてベッドの上で鏡を見ていた。
「で 朝起きたら人間だったと?」
「そう! びっくりしたよ!!」
ベックマンはアイリスの方に歩み寄って ベッドに座った。
「お嬢ちゃん 名前は?」
「…アイリス」
「アイリスか…いい名前だな」
シャンクスもアイリスの方に歩み寄って ベッドに座った。
アイリスは咄嗟にベックマンの方に逃げた。
「どうした?」
「だって さっき シャンクス…」
アイリスはシャンクスに襲われそうになったと勘違いしていた。
「あれは…!」
シャンクスは説明した。
「お頭は抜けてるところがあるかもしないが 寝込みを襲うような人じゃないさ」
と ベックマンは付け足した。
「……ごめんね シャンクス…」
「俺の方こそ 悪かったな」
「誤解が解けたのなら 飯にしよう。 あいつらも腹を減らしてる頃だ」
そう言うと ベックマンは立ち上がった。
そして アイリスを見た。
「アイリスの話は飯を食いながら聞こう」
「…うん!」
「で アイリスは悪魔の実の能力者か?」
「お頭…今の俺の話 聞いてたか?」
「…悪ィ…なんか言ってたか?」
「ふふっ!」
アイリスは笑った。
「そういう話は飯を食いながらだって言ったんだ」
「そうか そうか。 悪かったな! 飯にしよう!」
アイリスに…見惚れていたんだ――…