男士生活支援センターにて
大包平と鶯丸は支援センター近くにあるチェーンの定食屋に来ていた。
席に通され、いつものようにタッチパネルで注文をする。鶯丸は定番のランチ定食を注文する。この店のメニューは一通り食べている。今日は王道の気分だ。
ごはんを普通盛りにして、ネバネバ小鉢という納豆とオクラの小鉢を追加で注文する。味噌汁は通常のものにした。
「大包平、注文できたぞ」
「ああ」
「今日は何にするんだ?」
「……チキンのほっと煮定食にする」
「ふふ、大包平はいつもそれだな」
「いつもではない。期間限定メニューに惹かれればそちらを選ぶ」
大包平は当たり前のようにごはんを大盛りにして、野菜入りの味噌汁に変更している。
注文が終わり、少し待つとふた振りのところに定食が届く。
「いただきます」
「いただきます」
はくりと唐揚げを食べて、白米を口に含む。いつもと同じ、変わらぬ美味しさだ。
ふと大包平を見ると、綺麗な所作ながら大きなひと口でチキンカツを頬張っている。
その様子を見ると、何故か心が温かくなるのだ。大包平が健やかだと、理由なく嬉しい。
「……ふ」
「どうした」
「いや、大包平の食べているところを見るのは楽しいと思った」
「……楽しいのか?」
「見ていると胸がぽかぽかする。そうだ、小鉢をひとつ奢ろう。好きなものを追加するといい」
「……理由はよくわからんが、なら小鉢の唐揚げを注文していいか。お前のが美味そうに見えた」
「もちろん」
大包平はもきゅもきゅと頬を動かしながらタッチパネルを操作する。
大包平との日々は楽しい。鶯丸は仕事の内容をあまり他人に話せる立場でないので、数少ない腹を割って話せる友人だ。
「大包平は恋刀や恋人を作らないのか?」
ふと、気になっていたことを口に出す。見目麗しく、性格も優しくて快活。恋仲になるには最高の相手だろうに。
「……そういう誘いはあった。だが、俺の役目は傷ついている刀剣男士たちを支えること。苦しんでいる者がいるのに、恋愛など簡単にはできん」
「流石大包平、だな」
「恋というのは相手を暴力的なまでに奪いたいという欲求だろう。俺はそんなことをしたいと思わない」
「そうだな、同感だ」
傷を負った刀剣男士の中には、審神者に一方的に言い寄られた者たちもいる。それを見てしまうと、恋愛に夢など見られないのだ。
「それに、他の誰かと一緒にいるより、お前と一緒にいる方が心地いい」
大包平は照れを一切見せずにそんなことを言う。鶯丸は嬉しさに頬を緩ませて、大包平の分のミルクアイスを食後で注文する。
「奇遇だな、同じ気持ちだ」
鶯丸は大切な友人に微笑んで、味噌汁に口をつけた。
席に通され、いつものようにタッチパネルで注文をする。鶯丸は定番のランチ定食を注文する。この店のメニューは一通り食べている。今日は王道の気分だ。
ごはんを普通盛りにして、ネバネバ小鉢という納豆とオクラの小鉢を追加で注文する。味噌汁は通常のものにした。
「大包平、注文できたぞ」
「ああ」
「今日は何にするんだ?」
「……チキンのほっと煮定食にする」
「ふふ、大包平はいつもそれだな」
「いつもではない。期間限定メニューに惹かれればそちらを選ぶ」
大包平は当たり前のようにごはんを大盛りにして、野菜入りの味噌汁に変更している。
注文が終わり、少し待つとふた振りのところに定食が届く。
「いただきます」
「いただきます」
はくりと唐揚げを食べて、白米を口に含む。いつもと同じ、変わらぬ美味しさだ。
ふと大包平を見ると、綺麗な所作ながら大きなひと口でチキンカツを頬張っている。
その様子を見ると、何故か心が温かくなるのだ。大包平が健やかだと、理由なく嬉しい。
「……ふ」
「どうした」
「いや、大包平の食べているところを見るのは楽しいと思った」
「……楽しいのか?」
「見ていると胸がぽかぽかする。そうだ、小鉢をひとつ奢ろう。好きなものを追加するといい」
「……理由はよくわからんが、なら小鉢の唐揚げを注文していいか。お前のが美味そうに見えた」
「もちろん」
大包平はもきゅもきゅと頬を動かしながらタッチパネルを操作する。
大包平との日々は楽しい。鶯丸は仕事の内容をあまり他人に話せる立場でないので、数少ない腹を割って話せる友人だ。
「大包平は恋刀や恋人を作らないのか?」
ふと、気になっていたことを口に出す。見目麗しく、性格も優しくて快活。恋仲になるには最高の相手だろうに。
「……そういう誘いはあった。だが、俺の役目は傷ついている刀剣男士たちを支えること。苦しんでいる者がいるのに、恋愛など簡単にはできん」
「流石大包平、だな」
「恋というのは相手を暴力的なまでに奪いたいという欲求だろう。俺はそんなことをしたいと思わない」
「そうだな、同感だ」
傷を負った刀剣男士の中には、審神者に一方的に言い寄られた者たちもいる。それを見てしまうと、恋愛に夢など見られないのだ。
「それに、他の誰かと一緒にいるより、お前と一緒にいる方が心地いい」
大包平は照れを一切見せずにそんなことを言う。鶯丸は嬉しさに頬を緩ませて、大包平の分のミルクアイスを食後で注文する。
「奇遇だな、同じ気持ちだ」
鶯丸は大切な友人に微笑んで、味噌汁に口をつけた。
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