男士生活支援センターにて
ここは刀剣男士生活支援センター。政府が顕現した個体や保護した個体を支援する、NPO法人が立ち上げた機関だ。だが、政府からの要請と支援で成立しているので、刀剣男士が職員をしている。
「……なるほど、それで逃げてきたと」
大包平はこのセンターの保健士だ。様々な刀剣男士をサポートしていくのが己の仕事である。
「はい……審神者は弟たちに折檻をして、手入れもせず放置し……未だに心の傷は癒えていません」
相談に来たのは一期一振。なんでも、審神者が劣悪な環境で刀剣男士たちを使役した上に、日常的に暴力までしていたらしい。
「お前の弟たちは今どこに?」
「政府が用意してくれたシェルターにいます」
「そうか、シェルターは一時的な住処にはいいが手狭だ。政府が空き家を格安で貸していてな、そこに移るといい。手続きはこちらでやる」
「ありがとうございます……!」
「それと──」
大包平は一期一振をまっすぐに見つめた。震えている瞳に、腕を隠すような仕草。
「お前自身のケアも必要だ」
「え……?」
「審神者が暴力を振るっていたのは弟だけではないのだろう」
「何故……それを……」
「俺はたくさんの刀剣男士を見てきた。暴力を受けていたことくらい、一目でわかる」
「……私のことは、いいのです。それより弟たちを……」
「お前が幸せにならなければ、弟たちも幸せになれんぞ。まずはゆっくりと休める環境が必要だ」
大包平は家の情報が載っている資料を出して、一期に一枚の名刺を差し出した。
「改めて、生活支援センター相談員の大包平だ。これからお前が幸せになるために全力でサポートさせてもらう。まずはゆっくりと休み、傷を癒やせ」
「っ……ありがとう、ござい、ます……!」
一期はぽろぽろと涙を零す。ここには様々な事情を抱えた男士たちがやってくる。彼らのために全力を尽くすことが、大包平の役目だ。
「住処にはうちの相談員が一緒に行ってくれる。安心してくれ。鶯丸、十一街区の一軒家の手配を頼めるか?」
「ああ、任せておけ。ライフラインの開設もこちらでやっておく」
鶯丸はこの施設に所属する相談員だ。事務的な手続きを担当してくれる。大包平にとっては信頼できるよき友人だ。
「鶯丸だ。お前とお前の弟たちが生きられるよう、行政的な支援をさせてもらう。必要な書類なども一緒に作るから安心してくれ」
「ありがとうございます、ありがとうございます……!」
「まずはお前の弟たちを迎えに行こう。シェルターより広くて落ち着けるはずだ」
涙ぐんでいる一期の背をさすりながら、鶯丸と視線を交わす。誰よりも頼りになる相棒は、任せておけと目で語った。
「……なるほど、それで逃げてきたと」
大包平はこのセンターの保健士だ。様々な刀剣男士をサポートしていくのが己の仕事である。
「はい……審神者は弟たちに折檻をして、手入れもせず放置し……未だに心の傷は癒えていません」
相談に来たのは一期一振。なんでも、審神者が劣悪な環境で刀剣男士たちを使役した上に、日常的に暴力までしていたらしい。
「お前の弟たちは今どこに?」
「政府が用意してくれたシェルターにいます」
「そうか、シェルターは一時的な住処にはいいが手狭だ。政府が空き家を格安で貸していてな、そこに移るといい。手続きはこちらでやる」
「ありがとうございます……!」
「それと──」
大包平は一期一振をまっすぐに見つめた。震えている瞳に、腕を隠すような仕草。
「お前自身のケアも必要だ」
「え……?」
「審神者が暴力を振るっていたのは弟だけではないのだろう」
「何故……それを……」
「俺はたくさんの刀剣男士を見てきた。暴力を受けていたことくらい、一目でわかる」
「……私のことは、いいのです。それより弟たちを……」
「お前が幸せにならなければ、弟たちも幸せになれんぞ。まずはゆっくりと休める環境が必要だ」
大包平は家の情報が載っている資料を出して、一期に一枚の名刺を差し出した。
「改めて、生活支援センター相談員の大包平だ。これからお前が幸せになるために全力でサポートさせてもらう。まずはゆっくりと休み、傷を癒やせ」
「っ……ありがとう、ござい、ます……!」
一期はぽろぽろと涙を零す。ここには様々な事情を抱えた男士たちがやってくる。彼らのために全力を尽くすことが、大包平の役目だ。
「住処にはうちの相談員が一緒に行ってくれる。安心してくれ。鶯丸、十一街区の一軒家の手配を頼めるか?」
「ああ、任せておけ。ライフラインの開設もこちらでやっておく」
鶯丸はこの施設に所属する相談員だ。事務的な手続きを担当してくれる。大包平にとっては信頼できるよき友人だ。
「鶯丸だ。お前とお前の弟たちが生きられるよう、行政的な支援をさせてもらう。必要な書類なども一緒に作るから安心してくれ」
「ありがとうございます、ありがとうございます……!」
「まずはお前の弟たちを迎えに行こう。シェルターより広くて落ち着けるはずだ」
涙ぐんでいる一期の背をさすりながら、鶯丸と視線を交わす。誰よりも頼りになる相棒は、任せておけと目で語った。
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