ゆかりside

なんとか仕事を終わらせ、呑み会？に参加した
松野さんはもう顔が疲れ切っている
可哀想に…
上司「それじゃあ、お疲れ様ー！！！」
そんな掛け声とともにいい音で乾杯が聞こえる
正直この会社の人たちと呑んで楽しいことなんてほとんどない
お酒とご飯が美味しいくらいかな
私はもはや自分の世界に入り浸り、ご飯をつついている
あー、松野さんが絡まれている
可愛い女の子だし大丈夫かな
あ、おでんある珍しい
颯爽とおでんを取り皿に回収し、もぐもぐと食べることに集中する
上司「松田さん相変わらずよく食べるねぇ」
ゆかり「ご飯美味しい🍚」
上司「あはは、そうだね〜 お酒も飲みな〜」
そう言いながらすごい量を私の前に置いていく
は、？
この量私に飲めと？
いや飲むけどさ ←
私が嫌いな酒だったらどーすんだよ
あいにくご飯が美味しいのでお酒も進みますけども。
女性社員「松野さんもう顔あかーい！」
松野「え、あ、そう、ですか？」
…あれは女の子に絡まれて赤いんだろうな
ポンコツイケメンかぁ
まぁとてもよくわかるけど誰だよ言いだしたの

◇◇◇

二次会が云々と騒いでいる上司はさておき、松野さんが死んでいる
もうやめとけば って言ってるのに飲むし周りも飲ませるのでフラッフラである
上司「松田さん教育係だし松野さんよろしく〜」
と意味のわからないことをぬかして、自分が酔わせた社員を私に押し付けてくる
…まぁいいけどさぁ……お前らその間また楽しむんだろ？？
腹立つわぁ
ゆかり「松野さんお家どこー」
言うて私も酔ってんだ
送るにも限度がある
タクシーを頼ろうと思ったが乗った瞬間ゲロられても私が困る
松野「えええと……わかんらいれすー」
私の教えてる子はこんな様子だし…
ゆかり「わかんないってどゆこと」
松野「ひっこひたばっかりらからわすれちゃってー」
えっと、？
引っ越したばっかりだから、かな
解読するところから始まるんだよなぁ
ゆかり「実家は？」
松野「あかちゅかれす！」
ゆかり「はいはいあかちゅかでしゅねー」
松野「ばかにしらいれくらしゃいよぉ」
ゆかり「あーごめんごめん」
ばかにしたくもなるよね
私もそれなりに酔ってるもん
赤塚区かぁ
電車で4駅くらいだったかな
電車…乗れるのかなこの人
とりあえず改札に連れ込む
いくら松野さんが細いとは言え流石に重たい
途中 気持ち悪い とか言ってたけど あーうんうん私も気持ち悪いから大丈夫だよー とわけのわからない返答をし黙らせた
寝そうになる松野さんになんとか住所を聞き、あとはググった
あー、もう…私も酔ってるんだからね？
フラフラとしながら住所の場所にたどり着く
松野 って書いてあるからあそこだな
なんでインターフォンがないのかはわからないけど、昭和感が漂うお家だった
仕方ないので戸？を叩く
ゆかり「すみませーーーーーん。松野…チョロ松さんのお届け物ですー」
？「はーい？」
少し声の低めの女の人の声が聞こえた
お母様かな
？「あらあらあらまぁまぁまぁ！」
なにこのテンション高めのお母様
ゆかり「こんばんは、私松野さんの教育係させてもらってる者なんですけど今日の呑み会で松野さんが酔っちゃって…新しい住所思い出せないって仰ってたのでこちらに連れて来させてもらったんです」
お母様「あらあらほんとにごめんなさい…。お布団引いてくるんでちょっと待ってて頂いてもいいかしら、？」
ゆかり「はーい大丈夫ですー」
お母様「チョロ松酔って帰ってきたわよ！仕事の方一緒だから居間に案内して差し上げて！」
？「え〜なんで俺ぇ？」
お母様「あんたしかいないからよ！」
？「ったくチョロ松はぁ」
と言いつつなんか嬉しそうな声してるな
多分だけど
お母様は階段を上っていなくなり、玄関横の部屋から松野さんの分身が出てくる
ゆかり「…松野…さん、？」
え、こんなそっくりなことある？
ドッペルゲンガー並
？「お、？え、は！？チョロ松の彼女！？！？」
ゆかり「いや教育係受け持ってます…」
？「そっかぁ いやー、仕事したとたん彼女できたのかと思って焦ったぁあ」
仕事しただけで彼女なんかできねぇだろ と思ったが初対面なのでとりあえず黙って置いた
緑の服着てる…
緑は松野さんカラーって言ってた気がするんだけど…
話しながらご家族の方は反対側から松野さんを引っ張って軽々と連れて行く
？「チョロ松重かったでしょ？」
ゆかり「あぁまぁそれなりに」
？「おねーさん素直だね」
ゆかり「？ はぁ、そーですかね」
下を見たら赤い靴が乱雑に置いてあった
赤…ってことは喧嘩別れ？したおにーさんかな
松野さんの服着ちゃうなんてなんだかんだだいすきじゃん
？「玄関寒いしこっちおいでー」
ゆかり「あ、はい」
私松野さん送り届けたしいる意味ないんだけどね
ちょっと頭フラフラしてるし10分くらい休ませてもらおうかな(図々しい)