学校
名前設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「は?何でこいつ、ここで寝てんだよ?」
俺が思わず呟きたくなる光景が、今目の前にある。
帰宅部なんてとっくに帰ってるはずの夕暮れ時、俺は教室に戻って来ていた。
部活の休憩中に思い出した忘れ物に、急いで教室前までやって来たけど、そこで初めて鍵を借りてくる事を忘れたと気付く。
まぁ、どうせ締まっているだろうと思いつつもドアに手をかけると、思いの外軽く開き、俺は教室内に入った。
夕陽が差し込む窓際の俺の席には何故か恋がいた。
恋は頬杖をついたまま器用に寝ていて、俺が目の前に影を落としても気付かない。
規則正しい呼吸に睫毛が時折微かに揺れている。
その姿に俺は見惚れていたんだろう。
そう思うのは今、俺の手が恋の頭にあるからだ。
無意識の内に恋に触れたくなったのか頭に手を置いていて、気付いた瞬間勢いよく離した。
恋はまだ起きていないが、パサリと髪が1束前に流れ、俺は細心の注意を払いながらその髪を元の位置に戻した。
露わになった恋の頬は、夕陽が当たり赤く照れているかのような錯覚に陥り、何故か見てはいけないものを見てしまったような焦りが込み上げてくる。
と、恋の頭が動いた。
「ん…」
俺は慌てて再び出かけていた手を引っ込める。
無意識とはいえ、この手はどうするつもりだったんだよ…。
「ん…?三井…?」
不意に向けられた恋の瞳はボンヤリとしていて、まだ意識はハッキリしていないっぽい。
あっぶねぇ…。
「何で、ここで寝てるんだよ?」
俺は努めて平静を装い恋に話しかける。
「んー…何でだっけ…忘れた」
恋は目をしぱしぱさせて意識を引き戻している。
「たくっ、勝手に人の席で寝るな」
「ごめんねぇ」
恋は小さく笑うと腕をクロスさせ、顔を埋めてまたも寝ようとしているのか、頭の位置を調整していた。
だが、しっくりこなかったのか、頭だけ俺に向けて口を開いた。
「三井こそどうしたの?」
「俺は忘れ物取りに来たんだよ。そこどけ」
「はいはい」
恋は素直に立ち上がりグッと体を逸らしていたが、俺はそれを横目に机の中を探った。
「ねぇ、三井」
「あー?」
「私の頭触った?」
「っは!?ばっ…触ってねぇよ!」
「そう?じゃあ、気のせいか」
恋は何故か嬉しそうに笑っていた。
…何なんだ、その顔は。
「あー、いい夢見たなー」
「どんな夢だよ?」
「ん?内緒ー」
恋はそりゃもう嬉しそうで、俺はその原因の夢が知りたくて仕方ない。
けど、それを素直に聞けないのはしつこく聞いて、その理由を聞かれては困るからだ。
俺が恋を好きだって知られたくねぇし、バレバレな態度とか、されるならまだしもする側とかダセェ。
そんな変なプライドがあるから俺は素直になれない。
「あ、三井」
「何だよ?」
「部活頑張ってねー。バイバイ」
俺が机から視線を移すと、恋は笑顔を向けてからさっさと荷物を持って帰って行った。
ただの挨拶なのに、その言葉でテンションが左右される俺はダセェと思う。
けど、それも悪くないと思うのは、惚れた弱みなのかもしれない。
「っし、頑張るか」
俺は忘れ物を手に走り出す。
今、俺の口角は自然と上がっているだろう。
忘れ物は恋から気まぐれで貰ったお守りで、それとさっきの言葉で今日はいつも以上に頑張れそうな気がしていた。
俺が思わず呟きたくなる光景が、今目の前にある。
帰宅部なんてとっくに帰ってるはずの夕暮れ時、俺は教室に戻って来ていた。
部活の休憩中に思い出した忘れ物に、急いで教室前までやって来たけど、そこで初めて鍵を借りてくる事を忘れたと気付く。
まぁ、どうせ締まっているだろうと思いつつもドアに手をかけると、思いの外軽く開き、俺は教室内に入った。
夕陽が差し込む窓際の俺の席には何故か恋がいた。
恋は頬杖をついたまま器用に寝ていて、俺が目の前に影を落としても気付かない。
規則正しい呼吸に睫毛が時折微かに揺れている。
その姿に俺は見惚れていたんだろう。
そう思うのは今、俺の手が恋の頭にあるからだ。
無意識の内に恋に触れたくなったのか頭に手を置いていて、気付いた瞬間勢いよく離した。
恋はまだ起きていないが、パサリと髪が1束前に流れ、俺は細心の注意を払いながらその髪を元の位置に戻した。
露わになった恋の頬は、夕陽が当たり赤く照れているかのような錯覚に陥り、何故か見てはいけないものを見てしまったような焦りが込み上げてくる。
と、恋の頭が動いた。
「ん…」
俺は慌てて再び出かけていた手を引っ込める。
無意識とはいえ、この手はどうするつもりだったんだよ…。
「ん…?三井…?」
不意に向けられた恋の瞳はボンヤリとしていて、まだ意識はハッキリしていないっぽい。
あっぶねぇ…。
「何で、ここで寝てるんだよ?」
俺は努めて平静を装い恋に話しかける。
「んー…何でだっけ…忘れた」
恋は目をしぱしぱさせて意識を引き戻している。
「たくっ、勝手に人の席で寝るな」
「ごめんねぇ」
恋は小さく笑うと腕をクロスさせ、顔を埋めてまたも寝ようとしているのか、頭の位置を調整していた。
だが、しっくりこなかったのか、頭だけ俺に向けて口を開いた。
「三井こそどうしたの?」
「俺は忘れ物取りに来たんだよ。そこどけ」
「はいはい」
恋は素直に立ち上がりグッと体を逸らしていたが、俺はそれを横目に机の中を探った。
「ねぇ、三井」
「あー?」
「私の頭触った?」
「っは!?ばっ…触ってねぇよ!」
「そう?じゃあ、気のせいか」
恋は何故か嬉しそうに笑っていた。
…何なんだ、その顔は。
「あー、いい夢見たなー」
「どんな夢だよ?」
「ん?内緒ー」
恋はそりゃもう嬉しそうで、俺はその原因の夢が知りたくて仕方ない。
けど、それを素直に聞けないのはしつこく聞いて、その理由を聞かれては困るからだ。
俺が恋を好きだって知られたくねぇし、バレバレな態度とか、されるならまだしもする側とかダセェ。
そんな変なプライドがあるから俺は素直になれない。
「あ、三井」
「何だよ?」
「部活頑張ってねー。バイバイ」
俺が机から視線を移すと、恋は笑顔を向けてからさっさと荷物を持って帰って行った。
ただの挨拶なのに、その言葉でテンションが左右される俺はダセェと思う。
けど、それも悪くないと思うのは、惚れた弱みなのかもしれない。
「っし、頑張るか」
俺は忘れ物を手に走り出す。
今、俺の口角は自然と上がっているだろう。
忘れ物は恋から気まぐれで貰ったお守りで、それとさっきの言葉で今日はいつも以上に頑張れそうな気がしていた。
3/3ページ