帰り道
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俺が自転車を漕ぎ帰り道を走っていると、すれ違いざまに声を掛けられた。
「あれ、神だ」
「恋?どうしたの?」
思わず急ブレーキをかけて振り返ると恋がいた。
1人で帰っているのは珍しい。
「別にー。あ、ねぇ一緒に帰らない?」
「それはいいけど、何かあった?」
「何で?」
「何となくいつもと違うかなって」
本当に何となくだけど。
いつもの雰囲気じゃない気がする。
「そうかな?」
「うん、元気ない?」
俺が聞けば図星だったのか、恋は複雑そうに顔を歪めた。
「あー、ははは、今さっき別れたからかな」
「え?」
「振られたんだー」
「…そう」
同じクラスで、席が隣同士だから自然と仲良くなった恋。
よく嬉しそうに彼氏の話をしてくれていた恋は、凄く相手の事を好きだったんだと知っている。
だからこういう時どう言えば良いのかは分からない。
でも、やっぱり気になってしまうんだ。
「理由、聞いたら嫌?」
「ん?別に良いよー。好きな子できたんだって」
「そっか」
好きな子…か。
恋より好きになれる子ってどんな子なんだろう。
恋は優しいし楽しいし一途に想ってくれるのに、他に目が行くんだ…。
そんな事を考えていると、恋のすぐ隣を自転車が横切った。
「わっ」
結構スレスレを通ったから恋が驚いて声を出すけど、その自転車は何も言わずに通り過ぎて行った。
まぁ、今のは恋が少しフラフラ歩いていたのも悪いけど。
そんな歩き方をするくらい凹んでるって事かな。
俺は恋の腕を引き言ってみる。
「危ないよ。後ろ乗る?」
「ううん、いい」
恋は困った様に眉を下げてそう返す。
別れたその日だからか、単に好きでもない男の自転車に乗るのを躊躇ったのか。
そんな真面目な所が恋らしい。
「そう。でも危ないからここ掴んでていいよ」
俺は恋の腕を肩からかける鞄の肩紐に移す。
今日は荷物が多くて肩からかけてたけど、丁度良かったかも。
「えー?何でそこ?でも、まぁいいや、ありがとう」
恋は苦笑いして肩紐の根元を掴んだ。
俺は掴んでくれた事にホッとする。
それから歩いていると、時々微かに恋の手が俺の体に触れる。
恋は気付いているのかいないのか、相変わらずボンヤリと歩いていた。
だから少しだけ歩く速度を速めた。
すると掴んでいる腕は少しだけ引っ張られて恋は俺を見る。
ごめんごめん、とまた元の速度に戻るけど、君はやっぱり浮かない顔。
今すぐ笑顔に変えてあげられたらいいのにな。
でも俺はそんな魔法持っていない。
恋の好きなあいつなら出来るのかな。
でも…それは嫌だ。
どうか恋がまたいつもの様に笑えますように。
それから…出来ればその笑みを向ける相手が俺でありますように。
…俺を好きになって。
「あれ、神だ」
「恋?どうしたの?」
思わず急ブレーキをかけて振り返ると恋がいた。
1人で帰っているのは珍しい。
「別にー。あ、ねぇ一緒に帰らない?」
「それはいいけど、何かあった?」
「何で?」
「何となくいつもと違うかなって」
本当に何となくだけど。
いつもの雰囲気じゃない気がする。
「そうかな?」
「うん、元気ない?」
俺が聞けば図星だったのか、恋は複雑そうに顔を歪めた。
「あー、ははは、今さっき別れたからかな」
「え?」
「振られたんだー」
「…そう」
同じクラスで、席が隣同士だから自然と仲良くなった恋。
よく嬉しそうに彼氏の話をしてくれていた恋は、凄く相手の事を好きだったんだと知っている。
だからこういう時どう言えば良いのかは分からない。
でも、やっぱり気になってしまうんだ。
「理由、聞いたら嫌?」
「ん?別に良いよー。好きな子できたんだって」
「そっか」
好きな子…か。
恋より好きになれる子ってどんな子なんだろう。
恋は優しいし楽しいし一途に想ってくれるのに、他に目が行くんだ…。
そんな事を考えていると、恋のすぐ隣を自転車が横切った。
「わっ」
結構スレスレを通ったから恋が驚いて声を出すけど、その自転車は何も言わずに通り過ぎて行った。
まぁ、今のは恋が少しフラフラ歩いていたのも悪いけど。
そんな歩き方をするくらい凹んでるって事かな。
俺は恋の腕を引き言ってみる。
「危ないよ。後ろ乗る?」
「ううん、いい」
恋は困った様に眉を下げてそう返す。
別れたその日だからか、単に好きでもない男の自転車に乗るのを躊躇ったのか。
そんな真面目な所が恋らしい。
「そう。でも危ないからここ掴んでていいよ」
俺は恋の腕を肩からかける鞄の肩紐に移す。
今日は荷物が多くて肩からかけてたけど、丁度良かったかも。
「えー?何でそこ?でも、まぁいいや、ありがとう」
恋は苦笑いして肩紐の根元を掴んだ。
俺は掴んでくれた事にホッとする。
それから歩いていると、時々微かに恋の手が俺の体に触れる。
恋は気付いているのかいないのか、相変わらずボンヤリと歩いていた。
だから少しだけ歩く速度を速めた。
すると掴んでいる腕は少しだけ引っ張られて恋は俺を見る。
ごめんごめん、とまた元の速度に戻るけど、君はやっぱり浮かない顔。
今すぐ笑顔に変えてあげられたらいいのにな。
でも俺はそんな魔法持っていない。
恋の好きなあいつなら出来るのかな。
でも…それは嫌だ。
どうか恋がまたいつもの様に笑えますように。
それから…出来ればその笑みを向ける相手が俺でありますように。
…俺を好きになって。