サモンナイト2夢 短編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
今日はレイムさんと繁華街に来ている。
いわゆるデートだ。
そのためにちょっとおめかししてきた。
「綺麗ですよ」
レイムさんはそう言ってくれた。
それだけで、今日はもうよく眠れそうな気がする。
並んで歩いていると、
「お兄さん方」
行商人のおじさんに呼び止められた。
おじさんの隣にはあるオブジェ。
真実の口…とか言ったっけ。
見たことはあるものの、どういうものかは知らない。
「やっていかないかい?」
よくこんな重そうなもの持ち運んでいるな。
おじさんに尋ねる。
「どういうものなんですか?」
「手を口に入れるだけさ。普通は何も起こらん。ただし」
おじさんは急に深刻な顔をして言った。
「偽りの心がある人は、手を抜くときに噛み切られるんだよ」
「なるほど…」
レイムさんにちょっとした悪戯を思いついた。
「やってみたら?」
彼に手を入れられるはずがない、と思ったら。
「え!?何入れてんの!?」
「手ですが」
「そうじゃなくて、どうして入れてるのよ!」
レイムさんの手が噛み切られるのでは。
自分で言っといてなんだが、心配になってきた。
「大丈夫ですよ。私に偽りの心があるとお思いですか?」
「え、だって」
貴方はメルギトスでしょう。
いかん、ちょっと涙出てきた。
「どうして泣いているのです」
「だって、噛み切られちゃう…」
「ふふ、私の心配をしてくれるのですか。貴女は優しいですね」
「どうしよう、手を抜かずに離れられないかな…?」
「…おっと」
レイムさんがなぜかバランスを崩す。
そのはずみで、手は抜けてしまった。
「きゃあああああ!…って、あれ?」
「だから、大丈夫だと言ったでしょう」
レイムさんは偽りの心を持っていない…?
混乱する私に、レイムさんは微笑みかけた。
「あなたに対する気持ちに、偽りなどありませんよ」
「え…」
私は赤面する。
それって…。
はっきりした言葉を求めてレイムさんを見ると、いつものように微笑している。
「こりゃ失敬。…しかし、いいものを見せてもらったねえ」
おじさんはポリポリと頭を掻く。
そのときだった。
ジーッ
何かが真実の口の下から出てきた。
それをレイムさんが受け取る。
「ふむ、こんなもんですか」
「え?」
まだ混乱している私に、おじさんは教えてくれる。
「手相を占う機械なんだよ、これは」
「レイムさんたら、知ってて手を入れたでしょ!」
私がちょっと拗ねてそう言うと、レイムさんは笑った。
「すみません。貴女の反応が見たかったもので。可愛かったですよ」
「もう…」
そう言われると責められない。
レイムさんはいつもそうだ。
「ねえ、どういう手相だったの」
「内緒です」
レイムは印刷された紙に目を落とす。
「生命線が…」
以前よりずっと、伸びている。
これは、貴女のおかげかもしれませんね。
「長く生きることにこだわりはないですが、貴女とはまだ一緒にいられそうですね」
ふふ、と微笑みがこぼれた。
いわゆるデートだ。
そのためにちょっとおめかししてきた。
「綺麗ですよ」
レイムさんはそう言ってくれた。
それだけで、今日はもうよく眠れそうな気がする。
並んで歩いていると、
「お兄さん方」
行商人のおじさんに呼び止められた。
おじさんの隣にはあるオブジェ。
真実の口…とか言ったっけ。
見たことはあるものの、どういうものかは知らない。
「やっていかないかい?」
よくこんな重そうなもの持ち運んでいるな。
おじさんに尋ねる。
「どういうものなんですか?」
「手を口に入れるだけさ。普通は何も起こらん。ただし」
おじさんは急に深刻な顔をして言った。
「偽りの心がある人は、手を抜くときに噛み切られるんだよ」
「なるほど…」
レイムさんにちょっとした悪戯を思いついた。
「やってみたら?」
彼に手を入れられるはずがない、と思ったら。
「え!?何入れてんの!?」
「手ですが」
「そうじゃなくて、どうして入れてるのよ!」
レイムさんの手が噛み切られるのでは。
自分で言っといてなんだが、心配になってきた。
「大丈夫ですよ。私に偽りの心があるとお思いですか?」
「え、だって」
貴方はメルギトスでしょう。
いかん、ちょっと涙出てきた。
「どうして泣いているのです」
「だって、噛み切られちゃう…」
「ふふ、私の心配をしてくれるのですか。貴女は優しいですね」
「どうしよう、手を抜かずに離れられないかな…?」
「…おっと」
レイムさんがなぜかバランスを崩す。
そのはずみで、手は抜けてしまった。
「きゃあああああ!…って、あれ?」
「だから、大丈夫だと言ったでしょう」
レイムさんは偽りの心を持っていない…?
混乱する私に、レイムさんは微笑みかけた。
「あなたに対する気持ちに、偽りなどありませんよ」
「え…」
私は赤面する。
それって…。
はっきりした言葉を求めてレイムさんを見ると、いつものように微笑している。
「こりゃ失敬。…しかし、いいものを見せてもらったねえ」
おじさんはポリポリと頭を掻く。
そのときだった。
ジーッ
何かが真実の口の下から出てきた。
それをレイムさんが受け取る。
「ふむ、こんなもんですか」
「え?」
まだ混乱している私に、おじさんは教えてくれる。
「手相を占う機械なんだよ、これは」
「レイムさんたら、知ってて手を入れたでしょ!」
私がちょっと拗ねてそう言うと、レイムさんは笑った。
「すみません。貴女の反応が見たかったもので。可愛かったですよ」
「もう…」
そう言われると責められない。
レイムさんはいつもそうだ。
「ねえ、どういう手相だったの」
「内緒です」
レイムは印刷された紙に目を落とす。
「生命線が…」
以前よりずっと、伸びている。
これは、貴女のおかげかもしれませんね。
「長く生きることにこだわりはないですが、貴女とはまだ一緒にいられそうですね」
ふふ、と微笑みがこぼれた。