サモンナイト2夢 短編
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「リューグ、暇?」
「忙しい」
「そんなこと言わず、手伝ってほしいことがあるんだけどさあー」
「暇かどうか聞く意味あったか?」
リューグが突っ込んでくれる。
そんなことも嬉しい。
こうして喋るのは普段なかなかできないから、少し緊張するけど、リューグは何も気にしないというように話してくれる。
それが嬉しくもあり、意識されていないということで悲しくもあり。
「アメルに買い物頼まれちゃってさ、荷物多いから手伝ってよ」
「どうせ芋だろ?」
「うん」
「しょうがねぇな、手伝ってやるよ」
「ありがとうっ」
アメルはいいなあ、とユハは思う。
アメルを理由にすれば、リューグはいつだって手伝ってくれるのだ。
愛されているなあ。
それに対して、そうでもしなきゃリューグに頼み事もできない私。
勝ち目、ないなあ。
でも今は、リューグと一緒に出掛けることに集中しなきゃ。
ここでアピールするんだ。
「じゃあ、用意してくるね」
「ああ」
そう言うと、二階に駆け上がった。
「お待たせっ」
白と紺のひらひらワンピに紺のハイヒール。
アメルを意識した色だ。
これでどうだ。
「…」
リューグは黙っている。
「ねえ、このワンピ、どうかな…」
「いいんじゃねぇの」
やった。
心の中でガッツポーズをする。
それと同時に、やっぱりアメルみたいな人が好きなのかなぁ…という思いが沸く。
リューグが何かぶつぶつ言っている。
聞き取れないから気にしない。
「ねえねえ、八百屋に寄る前に、ウインドウショッピングしない?」
繁華街に入ると、私はそう言った。
「は?早く用事済ませて帰ったほうがいいんじゃね?」
「うっ…ア、アメルが、せっかくだから楽しんでおいでってお金多めにくれたの!」
「そうかよ」
「だ、ダメかな…」
「別にいいけどよ…」
リューグは何か不満なのか、気の乗らない返事。
でも、少しでも長く一緒にいるためには、寄り道をするしかないのだ。
買い物も終え、帰り道。
「ごめんリューグ…ちょっと待って…」
「…」
リューグはずんずん歩いていく。
女性と男性では、やはり歩幅が違う。
リューグには相手に合わせて歩くという習慣はなさそうだ。
なんとなくそういう感じだもんね、リューグって。
でも今は困る。
ついていけないのだ。
走れない。
「足、痛くて…」
「はあ!?早く言えよ!」
リューグに窘められる。
ごめんなさい。
なれないハイヒールで、足を痛めてしまったのだ。
「ったく、だから早く用事済ませて帰るぞって言ったのによ…!」
ぶつぶつリューグが言う。
も、申し訳ない…。
「ごめんね、本当ごめん」
私はただ謝り倒すしかなくて涙が出てくる。
完全に私のせいだ。
「おい」
見るとリューグが背中を向けてしゃがんでいる。
「乗れよ」
「えっ…そんなことできないよ、私重いし、リューグは荷物も持ってるし」
「ちんたら歩かれるほうが迷惑なんだよ」
そう言われれば、断るわけにはいかない。
私は素直に言葉に甘えることにした。
「お帰りなさい」
アメルが出迎えてくれた。
と、彼女になぜか満面の笑みが広がる。
「わあ…!」
「ち、違うからな!」
リューグは何かを否定する。
何を否定したのかはわからない。
なんか顔が赤い?
「おい、こいつ足怪我してっから治してやれ!」
そういって乱暴に背中から下ろされる。
「痛っ!うう…ごめんねアメル…」
申し訳ない。
「いいんですよ」
アメルはまだにこにこしている。
リューグは荷物を台所に入れると、さっさとどこかへ行ってしまった。
「ふふふ」
アメルは治療しながら笑う。
「どうしたの?」
「良かったですね」
「???」
「怪我してきたのに、楽しかったーって、心が言っていますよ」
「えっ…!」
ユハは真っ赤になり、ぶんぶん手を振り、
「ちょっとだけ、ちょっとだけだから!」
そう言った。
「…だ、誰にも言わないでね」
「わかってますよ」
そう、最初からわかっているんですよ。
買い物をユハさんに頼めばリューグを誘うことも、リューグがそれを断らないことも。
こうして楽しんで帰ってくることも。
二人のちょっと不器用な歩み寄りを、今日もアメルは楽しげに見つめている。
「忙しい」
「そんなこと言わず、手伝ってほしいことがあるんだけどさあー」
「暇かどうか聞く意味あったか?」
リューグが突っ込んでくれる。
そんなことも嬉しい。
こうして喋るのは普段なかなかできないから、少し緊張するけど、リューグは何も気にしないというように話してくれる。
それが嬉しくもあり、意識されていないということで悲しくもあり。
「アメルに買い物頼まれちゃってさ、荷物多いから手伝ってよ」
「どうせ芋だろ?」
「うん」
「しょうがねぇな、手伝ってやるよ」
「ありがとうっ」
アメルはいいなあ、とユハは思う。
アメルを理由にすれば、リューグはいつだって手伝ってくれるのだ。
愛されているなあ。
それに対して、そうでもしなきゃリューグに頼み事もできない私。
勝ち目、ないなあ。
でも今は、リューグと一緒に出掛けることに集中しなきゃ。
ここでアピールするんだ。
「じゃあ、用意してくるね」
「ああ」
そう言うと、二階に駆け上がった。
「お待たせっ」
白と紺のひらひらワンピに紺のハイヒール。
アメルを意識した色だ。
これでどうだ。
「…」
リューグは黙っている。
「ねえ、このワンピ、どうかな…」
「いいんじゃねぇの」
やった。
心の中でガッツポーズをする。
それと同時に、やっぱりアメルみたいな人が好きなのかなぁ…という思いが沸く。
リューグが何かぶつぶつ言っている。
聞き取れないから気にしない。
「ねえねえ、八百屋に寄る前に、ウインドウショッピングしない?」
繁華街に入ると、私はそう言った。
「は?早く用事済ませて帰ったほうがいいんじゃね?」
「うっ…ア、アメルが、せっかくだから楽しんでおいでってお金多めにくれたの!」
「そうかよ」
「だ、ダメかな…」
「別にいいけどよ…」
リューグは何か不満なのか、気の乗らない返事。
でも、少しでも長く一緒にいるためには、寄り道をするしかないのだ。
買い物も終え、帰り道。
「ごめんリューグ…ちょっと待って…」
「…」
リューグはずんずん歩いていく。
女性と男性では、やはり歩幅が違う。
リューグには相手に合わせて歩くという習慣はなさそうだ。
なんとなくそういう感じだもんね、リューグって。
でも今は困る。
ついていけないのだ。
走れない。
「足、痛くて…」
「はあ!?早く言えよ!」
リューグに窘められる。
ごめんなさい。
なれないハイヒールで、足を痛めてしまったのだ。
「ったく、だから早く用事済ませて帰るぞって言ったのによ…!」
ぶつぶつリューグが言う。
も、申し訳ない…。
「ごめんね、本当ごめん」
私はただ謝り倒すしかなくて涙が出てくる。
完全に私のせいだ。
「おい」
見るとリューグが背中を向けてしゃがんでいる。
「乗れよ」
「えっ…そんなことできないよ、私重いし、リューグは荷物も持ってるし」
「ちんたら歩かれるほうが迷惑なんだよ」
そう言われれば、断るわけにはいかない。
私は素直に言葉に甘えることにした。
「お帰りなさい」
アメルが出迎えてくれた。
と、彼女になぜか満面の笑みが広がる。
「わあ…!」
「ち、違うからな!」
リューグは何かを否定する。
何を否定したのかはわからない。
なんか顔が赤い?
「おい、こいつ足怪我してっから治してやれ!」
そういって乱暴に背中から下ろされる。
「痛っ!うう…ごめんねアメル…」
申し訳ない。
「いいんですよ」
アメルはまだにこにこしている。
リューグは荷物を台所に入れると、さっさとどこかへ行ってしまった。
「ふふふ」
アメルは治療しながら笑う。
「どうしたの?」
「良かったですね」
「???」
「怪我してきたのに、楽しかったーって、心が言っていますよ」
「えっ…!」
ユハは真っ赤になり、ぶんぶん手を振り、
「ちょっとだけ、ちょっとだけだから!」
そう言った。
「…だ、誰にも言わないでね」
「わかってますよ」
そう、最初からわかっているんですよ。
買い物をユハさんに頼めばリューグを誘うことも、リューグがそれを断らないことも。
こうして楽しんで帰ってくることも。
二人のちょっと不器用な歩み寄りを、今日もアメルは楽しげに見つめている。