部下の見送り(レイム)
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レイムさんのお屋敷でまったりしている。今日は3悪魔たちも一緒だ。
3悪魔とは勿論、ガレアノ、ビーニャ、キュラーである。
レイムさんと二人の時間も良いが、彼らと一緒にいる時間もまたかけがえのないものである。
飛び交わされるブラックジョークが心地良い。
それは私を救わないけど、日常の非情を忘れさせてくれる。
と、ビーニャが立ち上がる。
「あっ、もうそろそろ出かけなくちゃいけない時間だった。レイムさん、行ってきます」
「行ってらっしゃい、ビーニャ」
レイムはビーニャを扉まで見送る。
「ビーニャ、買い物?私も行こうか」
「ユハちゃんは家にいてほしいな」
「そうですね。ユハさんはここで過ごすと良いと思いますよ」
「そうなの?じゃあここにいます」
素直に引き下がる。
扉がバタンと閉まる。
「ビーニャはどこに行くんですか」
「野暮用ですよ。探らないであげてください」
「わかりました」
そう言われると余計気になる。
「ああ、今日も良かったなあ・・・。ところで、ビーニャのやつ、少しばかり遅くねえかあ?」
「そのようですね」
「私が迎えに行きましょうか」
キュラーが申し出る。
「そうですね、お願いします」
「私も!」
「ユハさんはここにいてください」
レイムから少し強めにたしなめられた。
「なんで、ですか?」
「それは・・・私が貴女にいてほしいからです」
嘘。
さすがにわかる。
でも聞いても答えてくれそうにない。
だって、いつものあの柔らかな雰囲気がないから。
みんなと一緒にいる今日も楽しいけど。何かの緊張感が漂っているのがわかる。
その雰囲気を見ていて察した。
ビーニャは、大切な用事で出て行ったんだ。
きっと、私がいたらできないような用事。
たとえば戦闘、それも侵攻や略奪。
だとしても、ビーニャの無事くらい確認したいし、戦闘後の彼女をお帰りなさいと迎えたい。
でも私にはそれも許されない。
だって私は本当はここにいちゃいけないんだ。
私は“悪”の側ではない。常にはマグナたちと、派閥の人たちと一緒にいるんだ。
ここに来ているのは、あくまでお忍び。
つまり、内通者。
スパイを疑われる立場だ。
派閥側を騙して、軍事国側に内密にされて。
そうして初めて誰かと一緒にいることを許される。
本来孤独でなければならない。
しかし孤独ではない。
私を信じてくれている両者の中で私は漂っている。
神妙な顔をしているのを見てか、レイムさんがふわっと私の頭を撫でる。
「嘘ではないですよ。まだ真実が言えないだけで」
「そうですか・・・」
「そんな顔をされると、私が困ってしまいます。私は、貴女にそのままでいてほしいんです」
「そう言われても・・・」
「レイム様が言っていることは本当だぞ、嬢ちゃん」
ガレアノが口を挟む。
「そうじゃなきゃ、ここにいるはずがないからの」
「確かに・・・」
「まあ、人には向き不向きがあるんですよ。貴女はここにいるべきです」
そう、どこにも属せない孤独なニンゲンとして。
何かを決意した瞬間、仲間だと思っていた者は全員貴女の元を去る。
誰にも自分の存在を受け入れてもらえない。
異質なモノとしてどこからも排除される。
そうなった貴女は、果たして私に縋りつきに来るのか。
「楽しみですね、貴女の未来が」
レイムはユハの瞳の奥を、じっと見つめた。
3悪魔とは勿論、ガレアノ、ビーニャ、キュラーである。
レイムさんと二人の時間も良いが、彼らと一緒にいる時間もまたかけがえのないものである。
飛び交わされるブラックジョークが心地良い。
それは私を救わないけど、日常の非情を忘れさせてくれる。
と、ビーニャが立ち上がる。
「あっ、もうそろそろ出かけなくちゃいけない時間だった。レイムさん、行ってきます」
「行ってらっしゃい、ビーニャ」
レイムはビーニャを扉まで見送る。
「ビーニャ、買い物?私も行こうか」
「ユハちゃんは家にいてほしいな」
「そうですね。ユハさんはここで過ごすと良いと思いますよ」
「そうなの?じゃあここにいます」
素直に引き下がる。
扉がバタンと閉まる。
「ビーニャはどこに行くんですか」
「野暮用ですよ。探らないであげてください」
「わかりました」
そう言われると余計気になる。
「ああ、今日も良かったなあ・・・。ところで、ビーニャのやつ、少しばかり遅くねえかあ?」
「そのようですね」
「私が迎えに行きましょうか」
キュラーが申し出る。
「そうですね、お願いします」
「私も!」
「ユハさんはここにいてください」
レイムから少し強めにたしなめられた。
「なんで、ですか?」
「それは・・・私が貴女にいてほしいからです」
嘘。
さすがにわかる。
でも聞いても答えてくれそうにない。
だって、いつものあの柔らかな雰囲気がないから。
みんなと一緒にいる今日も楽しいけど。何かの緊張感が漂っているのがわかる。
その雰囲気を見ていて察した。
ビーニャは、大切な用事で出て行ったんだ。
きっと、私がいたらできないような用事。
たとえば戦闘、それも侵攻や略奪。
だとしても、ビーニャの無事くらい確認したいし、戦闘後の彼女をお帰りなさいと迎えたい。
でも私にはそれも許されない。
だって私は本当はここにいちゃいけないんだ。
私は“悪”の側ではない。常にはマグナたちと、派閥の人たちと一緒にいるんだ。
ここに来ているのは、あくまでお忍び。
つまり、内通者。
スパイを疑われる立場だ。
派閥側を騙して、軍事国側に内密にされて。
そうして初めて誰かと一緒にいることを許される。
本来孤独でなければならない。
しかし孤独ではない。
私を信じてくれている両者の中で私は漂っている。
神妙な顔をしているのを見てか、レイムさんがふわっと私の頭を撫でる。
「嘘ではないですよ。まだ真実が言えないだけで」
「そうですか・・・」
「そんな顔をされると、私が困ってしまいます。私は、貴女にそのままでいてほしいんです」
「そう言われても・・・」
「レイム様が言っていることは本当だぞ、嬢ちゃん」
ガレアノが口を挟む。
「そうじゃなきゃ、ここにいるはずがないからの」
「確かに・・・」
「まあ、人には向き不向きがあるんですよ。貴女はここにいるべきです」
そう、どこにも属せない孤独なニンゲンとして。
何かを決意した瞬間、仲間だと思っていた者は全員貴女の元を去る。
誰にも自分の存在を受け入れてもらえない。
異質なモノとしてどこからも排除される。
そうなった貴女は、果たして私に縋りつきに来るのか。
「楽しみですね、貴女の未来が」
レイムはユハの瞳の奥を、じっと見つめた。
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