サモンナイト2夢 短編
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前回のデートはレイムさんと曲を合わせることができてホクホクだった。
その余韻がまだ残っていて、一人で曲を練習しても、レイムさんが一緒に演奏してくれているような気がしていい気持ちになる。
レイムさんに聴かせたい曲はたくさんある。
故郷にはいい曲が溢れていて、とても全部は知らないけど、自分が知っている中で好きな曲をピックアップして、練習していた。
「レイムさんにいい曲をたくさん聴いてもらいたい…でも私が知っている曲はピアノ曲ばっかりなのが惜しい…」
「聴かせてくれた曲も、いい曲でしたよ」
「有り難うございます…でももっと、もっと聴いてもらいたい曲がたくさんあるんです」
溢れ出るアウトプット欲。
ユハは幼少の頃よりピアノを習っていた。
そのためたくさん曲を知っているのだが、どうしてもピアノ曲に偏ってしまう。
また、趣味で聴いていた曲は譜起こしも難しく、演奏もユハの技術じゃできない。
悔しい気持ちがユハを苦しめる。
「それでしたら、私の家でピアノを練習すれば良いのではないですか?」
「はっ!?」
その手があったか。
っていや。
「レイムさんのお屋敷にピアノありましたっけ…?」
「買えばいいのでは」
「いやいやいや、そんなさらっと買えるものじゃないですよ」
「?次回までに用意しておきますね」
何者だこの人。
まあいい、ピアノの値段に震えるがいい。
…次回、本当に買ってあったらどうしよう。
「ユハさんは音楽が好きなのですね」
「うーん…自分では嫌いだと思っていたんですが…幼い頃、練習が嫌だったので…」
「ですが、音楽を語るユハさんの目は輝いていますよ」
「そうですか?…じゃあ、好きなのかも」
「そんなユハさんに今日は提案があります」
「なんですか?」
「私の竪琴を弾いてみませんか」
「しっかり持ってくださいね」
二つ返事で弾かせてもらうことにした。
それは音楽が好きというより、レイムさんが好きだからだ。
好きな人の持ち歩いている物に触れられるなんて、嬉しいことこの上ない。
「意外と重いんですね…」
「はい。いいトレーニングになりますよ」
リコーダーと違って多少重量のあるそれは、ユハの手には少し余る。
レイムに持ち方を指導してもらって、ユハは竪琴を抱える。
「じゃあ、音を出してみましょうか。ほら、こうやって指を這わせて」
レイムの指がユハの手に触れる。
銀髪が肩に掛かる。
背中に体温を感じる。
それだけでいっぱいいっぱいになってしまう。
適当に音を出してみて、音階になっていることはわかった。
わかったが、弦楽器に慣れていないのもあり、演奏がうまくできない。
いやもとよりうまくないけど。
とにかくこんな状態ではできるものもできない。
「レイムさん…申し訳ないんですが、ちょっと離れてくれませんか…?」
「落としてユハさんが怪我をしてはいけませんから」
「でもこの状態じゃ、心臓が持ちません…」
「仕方ないですね」
レイムはそっと少し離れた。
体温が消える。
「ええと…これはこの音階だから…きらきら星は…」
初めての楽器でとりあえずきらきら星を弾こうとしてしまうのは、音楽を嗜んだ者の宿命だろうか。
そっと、ゆっくり弦を弾く。
レイムさんが演奏しているところを想像しながら。
「上手ですよ」
「有り難うございます。でも私にはやっぱり難しいみたいです」
「それは慣れていないからですよ。私も他の楽器を演奏できないですから」
レイムさんがドラムをやっているところを想像して、噴き出した。
似合わないわ。
「何を笑っているんですか?」
「ふふ、内緒です」
いつか。
いつか竪琴も弾けるようになって、ピアノで好きな曲が弾けて、リコーダーで協奏ができて。
そんな幸せな日が来るのだろうか。
いや、そんな日は来ない。
なぜか確信する。
きっと、満足する前に命が尽きてしまう。
もっと、もっとやりたいことがあるのに、そう思いながら。
でも、努力はしたい。
今の精一杯を、ずっと。
レイムさんと、一緒に。
「頑張るぞー!」
「?どうしました?」
「えへへ、いろいろ頑張らなきゃなと思って」
「そうですか」
竪琴を弾いたことで、私にはいい刺激になったようだ。
レイムさんと一緒に幸せでいられるように、努力しよう。
ユハは、大きく伸びをした。
その余韻がまだ残っていて、一人で曲を練習しても、レイムさんが一緒に演奏してくれているような気がしていい気持ちになる。
レイムさんに聴かせたい曲はたくさんある。
故郷にはいい曲が溢れていて、とても全部は知らないけど、自分が知っている中で好きな曲をピックアップして、練習していた。
「レイムさんにいい曲をたくさん聴いてもらいたい…でも私が知っている曲はピアノ曲ばっかりなのが惜しい…」
「聴かせてくれた曲も、いい曲でしたよ」
「有り難うございます…でももっと、もっと聴いてもらいたい曲がたくさんあるんです」
溢れ出るアウトプット欲。
ユハは幼少の頃よりピアノを習っていた。
そのためたくさん曲を知っているのだが、どうしてもピアノ曲に偏ってしまう。
また、趣味で聴いていた曲は譜起こしも難しく、演奏もユハの技術じゃできない。
悔しい気持ちがユハを苦しめる。
「それでしたら、私の家でピアノを練習すれば良いのではないですか?」
「はっ!?」
その手があったか。
っていや。
「レイムさんのお屋敷にピアノありましたっけ…?」
「買えばいいのでは」
「いやいやいや、そんなさらっと買えるものじゃないですよ」
「?次回までに用意しておきますね」
何者だこの人。
まあいい、ピアノの値段に震えるがいい。
…次回、本当に買ってあったらどうしよう。
「ユハさんは音楽が好きなのですね」
「うーん…自分では嫌いだと思っていたんですが…幼い頃、練習が嫌だったので…」
「ですが、音楽を語るユハさんの目は輝いていますよ」
「そうですか?…じゃあ、好きなのかも」
「そんなユハさんに今日は提案があります」
「なんですか?」
「私の竪琴を弾いてみませんか」
「しっかり持ってくださいね」
二つ返事で弾かせてもらうことにした。
それは音楽が好きというより、レイムさんが好きだからだ。
好きな人の持ち歩いている物に触れられるなんて、嬉しいことこの上ない。
「意外と重いんですね…」
「はい。いいトレーニングになりますよ」
リコーダーと違って多少重量のあるそれは、ユハの手には少し余る。
レイムに持ち方を指導してもらって、ユハは竪琴を抱える。
「じゃあ、音を出してみましょうか。ほら、こうやって指を這わせて」
レイムの指がユハの手に触れる。
銀髪が肩に掛かる。
背中に体温を感じる。
それだけでいっぱいいっぱいになってしまう。
適当に音を出してみて、音階になっていることはわかった。
わかったが、弦楽器に慣れていないのもあり、演奏がうまくできない。
いやもとよりうまくないけど。
とにかくこんな状態ではできるものもできない。
「レイムさん…申し訳ないんですが、ちょっと離れてくれませんか…?」
「落としてユハさんが怪我をしてはいけませんから」
「でもこの状態じゃ、心臓が持ちません…」
「仕方ないですね」
レイムはそっと少し離れた。
体温が消える。
「ええと…これはこの音階だから…きらきら星は…」
初めての楽器でとりあえずきらきら星を弾こうとしてしまうのは、音楽を嗜んだ者の宿命だろうか。
そっと、ゆっくり弦を弾く。
レイムさんが演奏しているところを想像しながら。
「上手ですよ」
「有り難うございます。でも私にはやっぱり難しいみたいです」
「それは慣れていないからですよ。私も他の楽器を演奏できないですから」
レイムさんがドラムをやっているところを想像して、噴き出した。
似合わないわ。
「何を笑っているんですか?」
「ふふ、内緒です」
いつか。
いつか竪琴も弾けるようになって、ピアノで好きな曲が弾けて、リコーダーで協奏ができて。
そんな幸せな日が来るのだろうか。
いや、そんな日は来ない。
なぜか確信する。
きっと、満足する前に命が尽きてしまう。
もっと、もっとやりたいことがあるのに、そう思いながら。
でも、努力はしたい。
今の精一杯を、ずっと。
レイムさんと、一緒に。
「頑張るぞー!」
「?どうしました?」
「えへへ、いろいろ頑張らなきゃなと思って」
「そうですか」
竪琴を弾いたことで、私にはいい刺激になったようだ。
レイムさんと一緒に幸せでいられるように、努力しよう。
ユハは、大きく伸びをした。