サモンナイト2夢 短編
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刻は昼。
今日はロッカの部屋にお邪魔している。
というのもロッカと私は召喚士一行の中では公認のカップルだからだ。
一緒にいると気持ちが楽なので何となく一緒にいたら、いつの間にか好きになっていた。
それはロッカも同じようで、気持ちを自覚してから告白されるまで時間はかからなかった。
でも今日のロッカは、少し落ち込んだ表情をしていた。
「どうしたのそんな顔して」
「そんな顔していますか?」
「うん、はっきり出てる。ほんと素直だよね」
「単純で悪かったですね…」
あらら。
完全に悪いほうに取ってしまっている。
今日はまた随分落ち込んでいるな。
そう思いながら温かい紅茶を用意する。
初夏とはいえ、今日は外は雨で気温が低い。
気持ちも落ち込みやすいし、こんなときは温かい飲み物がいい。
「ユハさん実は…僕は貴女に愛される自信がなくなってきました」
「なんで?好きだよ?」
そう言いながら二人分の紅茶をテーブルに置く。
「有り難うございます。そう言われるのは嬉しいのですが…」
「リューグのほうが熱血かつ冷静だし、ロッカの槍と違って攻撃力も出るし、人間面でも戦闘面でも弟のほうが上。ステータス自体も微妙なため、槍遣いとしてはイオスやバルレルに出番を奪われ、攻略(メタァ・・・)に育てる意味は薄いなんて書かれる始末…なんてことを気にしているの?」
「ど、どうしてそれを(メタァ・・・って聞こえたような)」
「全部顔に出てる」
はあ、とため息をつき、ロッカはこめかみを抑える。
うん、まあ単体戦闘力自体は確かに微妙だから、就活(メタァ・・・)では病みそうな人間よね。
「…今からでも、リューグにしたらどうですか?幸いあいつもユハさんに気はありそうですし」
「はっ!?ばっかじゃないの!」
そう言うと、ロッカは呆然とした表情をする。
いや怒るだろそれはいくらなんでも。
「なんで私がリューグを選ばないといけないわけ!?…って言うとリューグには悪いけど。私は消去法的にロッカを選んだわけじゃない。全リィンバウムの人から一番好きになってロッカを選んだの!人の意思を勝手にないものにしないで!」
「そ、それはすみませんでした。ですが、やはり僕は貴女に愛される資格がないような気がします…」
「あのねえ。勝手に落ち込んで勝手に決めないでくれる?」
ロッカは俯いたままで、紅茶を一口も飲まない。
本人からしたらそれだけ深刻に悩んでいるのだろう。
少し言い過ぎたかな。
「…とりあえず、紅茶飲んで。冷めちゃう」
「はい…いただきます…」
やっと一息付けたのか、ロッカが顔を上げる。
「…すみません、少し落ち着きました」
「よかった」
「僕の良いところって、どこなのでしょうね…」
「そんなの考える?勇者のクラスを得られる人が?」
「勇者?」
「あっ、これは(メタァ・・・)だった」
「?」
「聖女を守りながら戦えるのは敵から離れて戦える槍遣いのロッカだけだし、だからただ一人だけ勇者になれる人なのよ。同じ槍遣いのバルレルやイオスは守って戦うタイプじゃないし。ロッカを最終戦(メタァ・・・)まで持ち込む私に死角はない(ドヤ」
「???…ですが、どうして僕をそんなに活躍させてくださるのですか?アメルを守りながら戦えると言ってもステータスはやはり微妙ですし、戦闘なら他に適任がいるのでは」
「そこはほら人間性よね」
「僕の人間性…先ほどリューグに劣ると言われましたが」
「リューグのほうが上って言ったのは精神的に大人ってこと。そこに優劣はないわ。ロッカの素直でまっすぐなところ、私は好きだよ。だからロッカのファン(メタァ・・・)だってたくさんいるのよ」
「そうでしょうか…」
「そうやって自信なさげにして母性欲をそそることとか、巷で言われているブラックロッカ(メタァ・・・)とかも、人気の秘密よね」
「…(ブラックロッカって何だろう)」
「まあ言っちゃうと愛よね。ロッカが好きだから第一線で活躍してもらう。そこにいるための鍛錬なら日々の努力で何とでもなるわ。同じように鍛えたら強くなりながらも個性が出るもの。その個性によっては使いにくいけど、鍛えなかったら強くもなれないもの。昨日の貴方よりは今日の貴方のほうが強くなれる。そんなの、努力しない手はないわ」
「そう…ですね、なるほど」
「わかってくれた?」
「愛される資格があるかないかではなく、愛されているのだから努力しなかったら勿体ないってことですね」
「まあ…そんな感じ?」
「有り難うございます、少し元気が出ました」
これだからロッカはめんどくさい。
頭で理解できないと動けない理論派だ。
だから機界と相性がいいのだろう。
でも、だから面白い。
言葉にしてみると、意外と自分がしっかり考えていることがよくわかる。
そして、ロッカが大好きってことも。
「さあ、鍛錬にでも行きますか」
「ユハさん、外は雨が降っていますよ。こんな日は読書でも」
「読書で鍛えられるのは召喚術くらいだよ!ロッカは直接攻撃系なんだから鍛錬、鍛錬。そんなんじゃリューグに負けちゃうぞー!」
「む」
「ささ、行こ!付き合うよ!」
「わかりましたからそんなに押さないでください…」
ぐいぐい押す私に、槍をとるロッカ。
今日の鍛錬は、一味違うものになりそうだ。
今日はロッカの部屋にお邪魔している。
というのもロッカと私は召喚士一行の中では公認のカップルだからだ。
一緒にいると気持ちが楽なので何となく一緒にいたら、いつの間にか好きになっていた。
それはロッカも同じようで、気持ちを自覚してから告白されるまで時間はかからなかった。
でも今日のロッカは、少し落ち込んだ表情をしていた。
「どうしたのそんな顔して」
「そんな顔していますか?」
「うん、はっきり出てる。ほんと素直だよね」
「単純で悪かったですね…」
あらら。
完全に悪いほうに取ってしまっている。
今日はまた随分落ち込んでいるな。
そう思いながら温かい紅茶を用意する。
初夏とはいえ、今日は外は雨で気温が低い。
気持ちも落ち込みやすいし、こんなときは温かい飲み物がいい。
「ユハさん実は…僕は貴女に愛される自信がなくなってきました」
「なんで?好きだよ?」
そう言いながら二人分の紅茶をテーブルに置く。
「有り難うございます。そう言われるのは嬉しいのですが…」
「リューグのほうが熱血かつ冷静だし、ロッカの槍と違って攻撃力も出るし、人間面でも戦闘面でも弟のほうが上。ステータス自体も微妙なため、槍遣いとしてはイオスやバルレルに出番を奪われ、攻略(メタァ・・・)に育てる意味は薄いなんて書かれる始末…なんてことを気にしているの?」
「ど、どうしてそれを(メタァ・・・って聞こえたような)」
「全部顔に出てる」
はあ、とため息をつき、ロッカはこめかみを抑える。
うん、まあ単体戦闘力自体は確かに微妙だから、就活(メタァ・・・)では病みそうな人間よね。
「…今からでも、リューグにしたらどうですか?幸いあいつもユハさんに気はありそうですし」
「はっ!?ばっかじゃないの!」
そう言うと、ロッカは呆然とした表情をする。
いや怒るだろそれはいくらなんでも。
「なんで私がリューグを選ばないといけないわけ!?…って言うとリューグには悪いけど。私は消去法的にロッカを選んだわけじゃない。全リィンバウムの人から一番好きになってロッカを選んだの!人の意思を勝手にないものにしないで!」
「そ、それはすみませんでした。ですが、やはり僕は貴女に愛される資格がないような気がします…」
「あのねえ。勝手に落ち込んで勝手に決めないでくれる?」
ロッカは俯いたままで、紅茶を一口も飲まない。
本人からしたらそれだけ深刻に悩んでいるのだろう。
少し言い過ぎたかな。
「…とりあえず、紅茶飲んで。冷めちゃう」
「はい…いただきます…」
やっと一息付けたのか、ロッカが顔を上げる。
「…すみません、少し落ち着きました」
「よかった」
「僕の良いところって、どこなのでしょうね…」
「そんなの考える?勇者のクラスを得られる人が?」
「勇者?」
「あっ、これは(メタァ・・・)だった」
「?」
「聖女を守りながら戦えるのは敵から離れて戦える槍遣いのロッカだけだし、だからただ一人だけ勇者になれる人なのよ。同じ槍遣いのバルレルやイオスは守って戦うタイプじゃないし。ロッカを最終戦(メタァ・・・)まで持ち込む私に死角はない(ドヤ」
「???…ですが、どうして僕をそんなに活躍させてくださるのですか?アメルを守りながら戦えると言ってもステータスはやはり微妙ですし、戦闘なら他に適任がいるのでは」
「そこはほら人間性よね」
「僕の人間性…先ほどリューグに劣ると言われましたが」
「リューグのほうが上って言ったのは精神的に大人ってこと。そこに優劣はないわ。ロッカの素直でまっすぐなところ、私は好きだよ。だからロッカのファン(メタァ・・・)だってたくさんいるのよ」
「そうでしょうか…」
「そうやって自信なさげにして母性欲をそそることとか、巷で言われているブラックロッカ(メタァ・・・)とかも、人気の秘密よね」
「…(ブラックロッカって何だろう)」
「まあ言っちゃうと愛よね。ロッカが好きだから第一線で活躍してもらう。そこにいるための鍛錬なら日々の努力で何とでもなるわ。同じように鍛えたら強くなりながらも個性が出るもの。その個性によっては使いにくいけど、鍛えなかったら強くもなれないもの。昨日の貴方よりは今日の貴方のほうが強くなれる。そんなの、努力しない手はないわ」
「そう…ですね、なるほど」
「わかってくれた?」
「愛される資格があるかないかではなく、愛されているのだから努力しなかったら勿体ないってことですね」
「まあ…そんな感じ?」
「有り難うございます、少し元気が出ました」
これだからロッカはめんどくさい。
頭で理解できないと動けない理論派だ。
だから機界と相性がいいのだろう。
でも、だから面白い。
言葉にしてみると、意外と自分がしっかり考えていることがよくわかる。
そして、ロッカが大好きってことも。
「さあ、鍛錬にでも行きますか」
「ユハさん、外は雨が降っていますよ。こんな日は読書でも」
「読書で鍛えられるのは召喚術くらいだよ!ロッカは直接攻撃系なんだから鍛錬、鍛錬。そんなんじゃリューグに負けちゃうぞー!」
「む」
「ささ、行こ!付き合うよ!」
「わかりましたからそんなに押さないでください…」
ぐいぐい押す私に、槍をとるロッカ。
今日の鍛錬は、一味違うものになりそうだ。