サモンナイト2夢 短編
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なんとなく会いたくなってレイムの屋敷に来たユハは、とんでもないものを目にしてしまった。
「ビーニャ…素敵ですよ」
「レイムさま…」
レイムの膝の上にビーニャがいる。
見つめあう二人は、深い仲としか思えなくて。
私は声をかけることなく、踵を返した。
森の中を彷徨う。
ビーニャとはどんな関係なの?
私とは、形だけの関係なの?
思考がぐるぐるし、足元も定まらない。
私はふらついて、膝を折った。
どこか救われる場所を求めて歩いていたがもう駄目だ。
どこへも行けそうにない。
そうだ…愛してほしいなんてそんなわがまま、望んじゃいけない。
相手はメルギトスだ。
今まで隣にいてくれただけで奇跡だったのだから。
「ユハさん?」
屋敷を出て森の中を歩いていたレイムは、蹲っているユハを見つける。
「どうしたんですかこんなところで」
声をかけると、ゆっくり振り返りはしたが、いつもと様子が違う。
瞳が濁っていた。
負のオーラが彼女から発せられている。
「愛なんていらない」
「おや、これはまた…」
どうしてしまったのでしょう。
ただならぬ彼女の様子に、レイムもしゃがみ込んで目を合わせる。
ユハは脳裏にビーニャの姿を浮かべ、目を伏せた。
「ただ抱き締めてほしいの」
彼女は何かに囚われている。
だが周りに悪魔の気配はない。
とすると、彼女自身が悪いものを呼んでしまったのか。
「…都合の良い存在に成り下がるつもりですか」
「…」
「…私はそんな貴女、好きじゃないですけどねえ」
どうしてそんなことを口走ったのだろう。
いつものように笑って好きと言って、抱き締めればいいのに。
ユハは自嘲のような笑みを浮かべた。
「好きじゃなくていい。私を利用してくれればいい。元々それが目的なんでしょう?」
メルギトスさん?
ユハがそう言うと、レイムは不快そうに眉を顰めた。
「ご自分に利用価値があるとお思いですか」
つい苛立ってしまい、棘のある言葉を吐いてしまった。
うまくいかない。
自分の髪の先を指で弄ぶ。
「そのほうがよほど傲慢な考えですねえ」
望み通りに都合の良い存在にしてやるのは、面白くない。
ユハの手を引き、立ち上がらせる。
「ですが、こんなところにいても仕方ないでしょう。私の家まで行きましょう」
「…嫌だ」
「拒否権はありません」
そう言うと、強く手を引いた。
屋敷にはビーニャの姿はなかった。
ユハは虚ろな目でそれを確認する。
どこへ行ってしまったのだろう。
ああ、都合が悪いから出ていったのか。
「さて」
レイムさんは私をソファに座らせると、自分も隣に座った。
「どうしたのか、聞かせてもらえますね?」
「…レイムさんは、私のことなんか好きじゃないんでしょう?」
「…」
「ビーニャとは、恋人同士のようにしているのに」
「…見ていたのですか」
先ほどビーニャが訪れ、状況を報告してくれた。
おそらくその姿を、彼女は見たのだろう。
それでこんな状態か。
「ビーニャはただの部下ですよ」
レイムはそう言うと、ユハの頬を撫でた。
「私の恋人は、ユハさんだけです」
「どうして…」
どうしてそんなことするの。
愛してほしいと思うほうが辛いのに。
都合の良い存在でいたいのに。
そうしたら、手放さないでいてくれるんでしょう?
そう言うと、
「…少し病んでいるようですね」
レイムさんはそう言って、自身の膝の上に私の頭を乗せた。
「落ち着いてお眠りなさい…私は傍にいますから」
私はゆっくりと、睡魔に呑まれていった。
「ビーニャ…素敵ですよ」
「レイムさま…」
レイムの膝の上にビーニャがいる。
見つめあう二人は、深い仲としか思えなくて。
私は声をかけることなく、踵を返した。
森の中を彷徨う。
ビーニャとはどんな関係なの?
私とは、形だけの関係なの?
思考がぐるぐるし、足元も定まらない。
私はふらついて、膝を折った。
どこか救われる場所を求めて歩いていたがもう駄目だ。
どこへも行けそうにない。
そうだ…愛してほしいなんてそんなわがまま、望んじゃいけない。
相手はメルギトスだ。
今まで隣にいてくれただけで奇跡だったのだから。
「ユハさん?」
屋敷を出て森の中を歩いていたレイムは、蹲っているユハを見つける。
「どうしたんですかこんなところで」
声をかけると、ゆっくり振り返りはしたが、いつもと様子が違う。
瞳が濁っていた。
負のオーラが彼女から発せられている。
「愛なんていらない」
「おや、これはまた…」
どうしてしまったのでしょう。
ただならぬ彼女の様子に、レイムもしゃがみ込んで目を合わせる。
ユハは脳裏にビーニャの姿を浮かべ、目を伏せた。
「ただ抱き締めてほしいの」
彼女は何かに囚われている。
だが周りに悪魔の気配はない。
とすると、彼女自身が悪いものを呼んでしまったのか。
「…都合の良い存在に成り下がるつもりですか」
「…」
「…私はそんな貴女、好きじゃないですけどねえ」
どうしてそんなことを口走ったのだろう。
いつものように笑って好きと言って、抱き締めればいいのに。
ユハは自嘲のような笑みを浮かべた。
「好きじゃなくていい。私を利用してくれればいい。元々それが目的なんでしょう?」
メルギトスさん?
ユハがそう言うと、レイムは不快そうに眉を顰めた。
「ご自分に利用価値があるとお思いですか」
つい苛立ってしまい、棘のある言葉を吐いてしまった。
うまくいかない。
自分の髪の先を指で弄ぶ。
「そのほうがよほど傲慢な考えですねえ」
望み通りに都合の良い存在にしてやるのは、面白くない。
ユハの手を引き、立ち上がらせる。
「ですが、こんなところにいても仕方ないでしょう。私の家まで行きましょう」
「…嫌だ」
「拒否権はありません」
そう言うと、強く手を引いた。
屋敷にはビーニャの姿はなかった。
ユハは虚ろな目でそれを確認する。
どこへ行ってしまったのだろう。
ああ、都合が悪いから出ていったのか。
「さて」
レイムさんは私をソファに座らせると、自分も隣に座った。
「どうしたのか、聞かせてもらえますね?」
「…レイムさんは、私のことなんか好きじゃないんでしょう?」
「…」
「ビーニャとは、恋人同士のようにしているのに」
「…見ていたのですか」
先ほどビーニャが訪れ、状況を報告してくれた。
おそらくその姿を、彼女は見たのだろう。
それでこんな状態か。
「ビーニャはただの部下ですよ」
レイムはそう言うと、ユハの頬を撫でた。
「私の恋人は、ユハさんだけです」
「どうして…」
どうしてそんなことするの。
愛してほしいと思うほうが辛いのに。
都合の良い存在でいたいのに。
そうしたら、手放さないでいてくれるんでしょう?
そう言うと、
「…少し病んでいるようですね」
レイムさんはそう言って、自身の膝の上に私の頭を乗せた。
「落ち着いてお眠りなさい…私は傍にいますから」
私はゆっくりと、睡魔に呑まれていった。