サモンナイト2夢 短編
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夜も更けてきた頃、そろそろ寝ようかと思っていたときに、控えめにドアがノックされる。
「ユハです、今いいかな?」
「ユハか。構わんぞ、入れ」
「用はないんだけど…ちょっと故郷のことを考えちゃってね…寝付けないんだ」
そしたら自然とルヴァイドのところに来ていた。
ユハは、そう言った。
「話し相手になってもらっても、いいかな」
「構わん」
俺が話し相手になることでユハの心が落ち着くなら…と承諾する。
「私の故郷は、平和なところで…ルヴァイドのように、戦場で苦しんでいる人は、いなかった。だからルヴァイドって、今まで私の傍にはいなかった部類の人なの」
「ルヴァイドだって、デグレアと別れたわけじゃん。私も故郷と別れてこの世界に来たの。この世界には故郷にないものも、懐かしいものもある」
「帰りたいわけじゃないけど…気になる、というか」
ユハはテーブルの上で何やら指を動かしながら、ぽつぽつ故郷の話をする。
ルヴァイドはほぼ聞いているだけだった。
「そうか」
「ルヴァイドは、デグレアのこととか考えないの?」
ユハが初めて顔を上げてルヴァイドのほうを見る。
その視線を直接受けてしまい、こちらから少し視線を逸らす。
「考えなくもないが、もうデグレアは崩壊してしまったからな…戻ることは、ない。それならば、これからのことを考えたほうがいい」
「なるほどね。じゃあ心の支えはないんだ…」
「いや、それならあるぞ」
「え、何?」
「お前だ」
「へっ」
思いもよらない指名に、ユハは戸惑う。
「敵同士ではあったが…戦場でのお前の言葉、姿は、深く心に刻み込まれている」
「許されるなら、聖女の代わりに、お前を攫ってしまいたかった…。初めは捕虜として、そしてイオスのように育て上げ…ゆくゆくは」
ルヴァイドは熱く語り、そこで思い出したように言葉を切る。
「だが、お前はもう俺のものにはならない…ここでの生活が保障されているからな。安心するがいい」
煙草の煙を出すように、ふうっと息を吐いた。
ユハはその独白に目を白黒させていたが、やがて、
「ルヴァイドの『もの』にはならないけど、ルヴァイドと一緒にはいるよ」
そう呟いた。
「ああ、仲間としてよろしくお願いしたい」
「それもあるけど、そうじゃなくて」
ユハは手を小さく振り、少し赤くなりながら、
「私は、ルヴァイドの傍にいたいの…」
そう言った。
「それは…」
ユハはルヴァイドを見つめるが、彼の表情は変わらない。
「だが、俺のものにはならないんだろう?」
「うーん、表現がうまくないかな…私はものではないって言いたいの。ルヴァイドの所有物にはならない。でも、誰よりもルヴァイドの傍にいたい、よ」
「…隣に、か?」
「うん、隣に」
通じただろうか。
私の気持ちが。
ルヴァイドの口元がほころぶ。
「ふ、それなら望むところだ」
「…嬉しい」
ルヴァイドがユハの髪を撫でる。
ユハは、気持ち良さそうにそれを受け入れた。
「ユハです、今いいかな?」
「ユハか。構わんぞ、入れ」
「用はないんだけど…ちょっと故郷のことを考えちゃってね…寝付けないんだ」
そしたら自然とルヴァイドのところに来ていた。
ユハは、そう言った。
「話し相手になってもらっても、いいかな」
「構わん」
俺が話し相手になることでユハの心が落ち着くなら…と承諾する。
「私の故郷は、平和なところで…ルヴァイドのように、戦場で苦しんでいる人は、いなかった。だからルヴァイドって、今まで私の傍にはいなかった部類の人なの」
「ルヴァイドだって、デグレアと別れたわけじゃん。私も故郷と別れてこの世界に来たの。この世界には故郷にないものも、懐かしいものもある」
「帰りたいわけじゃないけど…気になる、というか」
ユハはテーブルの上で何やら指を動かしながら、ぽつぽつ故郷の話をする。
ルヴァイドはほぼ聞いているだけだった。
「そうか」
「ルヴァイドは、デグレアのこととか考えないの?」
ユハが初めて顔を上げてルヴァイドのほうを見る。
その視線を直接受けてしまい、こちらから少し視線を逸らす。
「考えなくもないが、もうデグレアは崩壊してしまったからな…戻ることは、ない。それならば、これからのことを考えたほうがいい」
「なるほどね。じゃあ心の支えはないんだ…」
「いや、それならあるぞ」
「え、何?」
「お前だ」
「へっ」
思いもよらない指名に、ユハは戸惑う。
「敵同士ではあったが…戦場でのお前の言葉、姿は、深く心に刻み込まれている」
「許されるなら、聖女の代わりに、お前を攫ってしまいたかった…。初めは捕虜として、そしてイオスのように育て上げ…ゆくゆくは」
ルヴァイドは熱く語り、そこで思い出したように言葉を切る。
「だが、お前はもう俺のものにはならない…ここでの生活が保障されているからな。安心するがいい」
煙草の煙を出すように、ふうっと息を吐いた。
ユハはその独白に目を白黒させていたが、やがて、
「ルヴァイドの『もの』にはならないけど、ルヴァイドと一緒にはいるよ」
そう呟いた。
「ああ、仲間としてよろしくお願いしたい」
「それもあるけど、そうじゃなくて」
ユハは手を小さく振り、少し赤くなりながら、
「私は、ルヴァイドの傍にいたいの…」
そう言った。
「それは…」
ユハはルヴァイドを見つめるが、彼の表情は変わらない。
「だが、俺のものにはならないんだろう?」
「うーん、表現がうまくないかな…私はものではないって言いたいの。ルヴァイドの所有物にはならない。でも、誰よりもルヴァイドの傍にいたい、よ」
「…隣に、か?」
「うん、隣に」
通じただろうか。
私の気持ちが。
ルヴァイドの口元がほころぶ。
「ふ、それなら望むところだ」
「…嬉しい」
ルヴァイドがユハの髪を撫でる。
ユハは、気持ち良さそうにそれを受け入れた。