サモンナイト2夢 短編
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今日は歩いているうちに、大通りから外れてしまった。
ひっそりとした場所はデートにはもってこいだが、なにぶん危険も多い。
「囲まれていますね…野盗でしょうか」
レイムさんはそう言った。
「…戦いますか?」
「いえ、逃げましょう」
そのとき、さっと柄の悪そうな男たちが出てくる。
「兄ちゃんたち、楽しそうだなぁ?」
「俺たちにも何か、分けてくんないかなぁ?」
レイムさんは後ろ手に私をかばい、彼らを見つめた。
「通してください、と言っても聞いてくれなさそうですねえ」
ぞろぞろと彼らが出てくる。
意外と大所帯だ。
外道召喚士までいる。
「さて」
レイムさんが野盗たちのほうを見ると、彼らの顔にさっと怯えの色がはしる。
「レイムさん…?」
「こういうとき、持っているのが眼力程度じゃ頼りになりませんねぇ…」
外道召喚士が遠くから召喚を始める。
「はあっ!」
召喚術を避け、野党の攻撃を受け止める。
私は防御・回避専門に育てられた。
攻撃も召喚術もサポート程度という、悲しいほどその場凌ぎ戦闘員だ。
「お見事です」
レイムさんは私の防御で動きが止まった敵を中心に剣で峰打ちを与えていく。
相手を傷つけないようにしているため、大ダメージが与えられない。
そのため、何度も相手は襲ってくる。
褒めてはくれるけど、正直きりがない。
レイムさんとの共闘がこんなに相性悪かったなんて…。
目の前の敵に集中していて、後ろから近づく野党に気づかなかった。
「これでもくらえ!」
「きゃ…!」
「ユハさん!」
レイムは竪琴を取り出し、ぽろろんと良い音を響かせた。
それに呼ばれて、暗闇から召喚獣が現れる。
顔がたくさんあってぐるぐる巻きのこいつは。
「パラ・ダリオ…!?」
「ぎゃあああっ」
野盗が悲鳴を上げる。
こんな高等召喚術、その道の勉強をした人じゃなきゃ使えない。
レイムさんっていったい…。
「さあ、彼らが麻痺している間に逃げますよ!」
レイムさんはそう言って私の腕を引っ張った。
開けた場所まで出てきた。
「助かりました!レイムさんって召喚士だったんですね」
「…ええ。ある場所で顧問召喚士をしております」
「顧問…?偉い人?」
「まさか。ただの相談役です」
「知らなかったです」
「言う機会がなかったので」
レイムさんはそう言って微笑する。
まだまだ私の知らないことがたくさんありそう。
「もっとレイムさんを知りたいです」
「知らないほうがいいこともたくさんありますよ」
「例えば?」
「私が貴女を嫌いなこととか」
「え」
ユハは固まる。嫌い。レイムさんが私を…。
「冗談ですよ」
「心臓に悪いです…」
「そんな泣きそうな顔をしないでください」
「うう…悪魔…」
そう言うと、レイムさんはぴたっと動きを止めた。
「…はい、確かに悪魔ですね」
「?」
「いえ、何でもないですよ」
それにしても。
涙を浮かべられるとは、相当入れ込まれていますね…。
聖女たちの動向を調べるのにもってこいだと思い、ユハさんを受け入れましたが、これは思わぬことになりかねませんね。
すでに召喚術を見せるなど余計なことをしてしまいましたし…。
ま、適当なところで悪魔を憑依させてしまえばいいでしょう。
私に心酔している傀儡。
悪くはないですね。
レイムは薄く笑いを浮かべた。
ひっそりとした場所はデートにはもってこいだが、なにぶん危険も多い。
「囲まれていますね…野盗でしょうか」
レイムさんはそう言った。
「…戦いますか?」
「いえ、逃げましょう」
そのとき、さっと柄の悪そうな男たちが出てくる。
「兄ちゃんたち、楽しそうだなぁ?」
「俺たちにも何か、分けてくんないかなぁ?」
レイムさんは後ろ手に私をかばい、彼らを見つめた。
「通してください、と言っても聞いてくれなさそうですねえ」
ぞろぞろと彼らが出てくる。
意外と大所帯だ。
外道召喚士までいる。
「さて」
レイムさんが野盗たちのほうを見ると、彼らの顔にさっと怯えの色がはしる。
「レイムさん…?」
「こういうとき、持っているのが眼力程度じゃ頼りになりませんねぇ…」
外道召喚士が遠くから召喚を始める。
「はあっ!」
召喚術を避け、野党の攻撃を受け止める。
私は防御・回避専門に育てられた。
攻撃も召喚術もサポート程度という、悲しいほどその場凌ぎ戦闘員だ。
「お見事です」
レイムさんは私の防御で動きが止まった敵を中心に剣で峰打ちを与えていく。
相手を傷つけないようにしているため、大ダメージが与えられない。
そのため、何度も相手は襲ってくる。
褒めてはくれるけど、正直きりがない。
レイムさんとの共闘がこんなに相性悪かったなんて…。
目の前の敵に集中していて、後ろから近づく野党に気づかなかった。
「これでもくらえ!」
「きゃ…!」
「ユハさん!」
レイムは竪琴を取り出し、ぽろろんと良い音を響かせた。
それに呼ばれて、暗闇から召喚獣が現れる。
顔がたくさんあってぐるぐる巻きのこいつは。
「パラ・ダリオ…!?」
「ぎゃあああっ」
野盗が悲鳴を上げる。
こんな高等召喚術、その道の勉強をした人じゃなきゃ使えない。
レイムさんっていったい…。
「さあ、彼らが麻痺している間に逃げますよ!」
レイムさんはそう言って私の腕を引っ張った。
開けた場所まで出てきた。
「助かりました!レイムさんって召喚士だったんですね」
「…ええ。ある場所で顧問召喚士をしております」
「顧問…?偉い人?」
「まさか。ただの相談役です」
「知らなかったです」
「言う機会がなかったので」
レイムさんはそう言って微笑する。
まだまだ私の知らないことがたくさんありそう。
「もっとレイムさんを知りたいです」
「知らないほうがいいこともたくさんありますよ」
「例えば?」
「私が貴女を嫌いなこととか」
「え」
ユハは固まる。嫌い。レイムさんが私を…。
「冗談ですよ」
「心臓に悪いです…」
「そんな泣きそうな顔をしないでください」
「うう…悪魔…」
そう言うと、レイムさんはぴたっと動きを止めた。
「…はい、確かに悪魔ですね」
「?」
「いえ、何でもないですよ」
それにしても。
涙を浮かべられるとは、相当入れ込まれていますね…。
聖女たちの動向を調べるのにもってこいだと思い、ユハさんを受け入れましたが、これは思わぬことになりかねませんね。
すでに召喚術を見せるなど余計なことをしてしまいましたし…。
ま、適当なところで悪魔を憑依させてしまえばいいでしょう。
私に心酔している傀儡。
悪くはないですね。
レイムは薄く笑いを浮かべた。