サモンナイト2夢 短編
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十分後には雨が降るぞ、なんて言われてもおかしくないどんよりとした天気。
廊下を通ると、貴女の声がした。
「こんな日」
覗き込むと、リビングにはユハさんと、弟の姿。
彼女は僕に気づくと、黙って手を挙げた。
そしてリューグのほうに向きなおる。
「君なら何をする?リューグ」
窓際からユハさんが尋ねている。
少し寒いのか、いつもは身に着けていないストールを肩にかけ、窓枠に身体を預けている。
対する弟は、ソファに座って俯いていた。
「…お前を抱いて寝る」
「ぷはっ!リューグったらそういう冗談言えたの?」
「うっせぇよ」
しかしユハさんはケタケタと笑う。
珍しいものが見られたというように。
「…リューグ?」
はっ、とこちらに気づいたリューグが振り向く。
らしくない言葉。
それを冗談だと受け止めるのは、些か早計ではなかろうか。
もしかしてリューグ、お前もユハさんが好きなのか。
ロッカは体の芯でドクドクと脈打つ鼓動を押さえた。
「なんだよ兄貴」
睨まれる。
その顔は少し赤くなっているだろうか。
「いや、通りかかっただけ。今日は少し寒いね」
「まあ、な」
季節は春。
だが天気の悪い日になど、まだ暖炉の火は燃えている。
リビングには暖かい空気がある。
だが僕の心は、空のように曇っている。
「ロッカは、何をする?こんな日」
ユハさんがリューグの言葉を冗談と決めつけたことにほっとする。
正直僕は、リューグほど大胆に気持ちを伝える自信がない。
「僕は…読書ですかね」
「はっ、兄貴らしいな!」
それは誘うこともできない僕に対する軽蔑だろうか。
リューグを見ると、挑発的な顔をしていた。
今回は完全に負けだ。ぼくにはユハさんを誘う勇気もないのだから。
そう思ったが、意外や意外、ユハさんは顔を輝かせた。
「読書…いいね!」
「は?」
「私もリィンバウムの本が読めたらな。ねえロッカ、文字教えてよ」
ユハさんはそう言うと、僕のそばに来た。
僕は少し戸惑いながら、
「いいですよ、僕の部屋に来てください。基礎的な本がありますから」
そう誘った。
どうやら今回は、僕に勝機が回ってきたようだ。
どんより曇りの日、晴れ間見えたり。
廊下を通ると、貴女の声がした。
「こんな日」
覗き込むと、リビングにはユハさんと、弟の姿。
彼女は僕に気づくと、黙って手を挙げた。
そしてリューグのほうに向きなおる。
「君なら何をする?リューグ」
窓際からユハさんが尋ねている。
少し寒いのか、いつもは身に着けていないストールを肩にかけ、窓枠に身体を預けている。
対する弟は、ソファに座って俯いていた。
「…お前を抱いて寝る」
「ぷはっ!リューグったらそういう冗談言えたの?」
「うっせぇよ」
しかしユハさんはケタケタと笑う。
珍しいものが見られたというように。
「…リューグ?」
はっ、とこちらに気づいたリューグが振り向く。
らしくない言葉。
それを冗談だと受け止めるのは、些か早計ではなかろうか。
もしかしてリューグ、お前もユハさんが好きなのか。
ロッカは体の芯でドクドクと脈打つ鼓動を押さえた。
「なんだよ兄貴」
睨まれる。
その顔は少し赤くなっているだろうか。
「いや、通りかかっただけ。今日は少し寒いね」
「まあ、な」
季節は春。
だが天気の悪い日になど、まだ暖炉の火は燃えている。
リビングには暖かい空気がある。
だが僕の心は、空のように曇っている。
「ロッカは、何をする?こんな日」
ユハさんがリューグの言葉を冗談と決めつけたことにほっとする。
正直僕は、リューグほど大胆に気持ちを伝える自信がない。
「僕は…読書ですかね」
「はっ、兄貴らしいな!」
それは誘うこともできない僕に対する軽蔑だろうか。
リューグを見ると、挑発的な顔をしていた。
今回は完全に負けだ。ぼくにはユハさんを誘う勇気もないのだから。
そう思ったが、意外や意外、ユハさんは顔を輝かせた。
「読書…いいね!」
「は?」
「私もリィンバウムの本が読めたらな。ねえロッカ、文字教えてよ」
ユハさんはそう言うと、僕のそばに来た。
僕は少し戸惑いながら、
「いいですよ、僕の部屋に来てください。基礎的な本がありますから」
そう誘った。
どうやら今回は、僕に勝機が回ってきたようだ。
どんより曇りの日、晴れ間見えたり。