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第30話:『司令権剥奪!? SOA特務隊反撃開始』










日本のとある海岸



少し前、この海岸に所属不明の貨物船が上陸した。


当時、警察が中を見たときは誰もおらず嵐に巻き込まれ、乗組員は全員、海に放り出され、船はここまで来たのだろうと警察は推測した。



その後、警察の許可を得て、フロンティアのSOA特務隊の十数人が、ここへ来ていた。




葵:「色葉、そっちは何か見つかった?」

色葉:「書類のようなものを見つけたわ。でも、水に浸かったから字が滲んでいて読めないわ」
色葉が葵の元に来て、書類を渡す。


2人は、今、例の貨物船の中にいる。2人とも、今回はこっちの任務に就いたのだ。


葵:「解読班に回してみましょう」

色葉:「そうね」




しばらくして、2人は貨物船から降りた。

すぐ下に、哲平がいた。


葵:「哲平、羅夢しらない?」

哲平:「あいつなら、さっきトラックの方に」
哲平が指を指した方向には、自分たちが乗車したトラックがある。

後ろの荷台は小さい基地になっている。


葵、色葉、哲平はトラックに戻り、荷台を確認する。


そこには、捜していた男がいた。灰色の髪に、顎に傷が付いた男。

実野塚羅夢。24歳にして、SOA特務隊6係のリーダーだ。

葵:「探したわよ羅夢。今回の任務、あなたがリーダーなんだから、さぼってないで、この書類を解読班に…ってどうしたの?」
羅夢は、葵の方を全く振り向かず、画面の方をずっと見ている。


羅夢:「ちょっと…信じられないことが、今、起きているみたいですよ」
羅夢が見ている画面に視線をやる3人。




そこに映っているのは、何者かが住民を殺害している姿や、死んでいる住民の死体が映っていた。


アナウンサー:『ご、ご覧ください!今、私の前で起きていることは果たして現実のことなのでしょうか…う、うわああああ!』
アナウンサーの悲鳴と共に映像は切れた。



他のチャンネルを確認するが、どれも同じ映像ばかりだ。


哲平:「なんだ、これ…!」

色葉:「どこなの、ここ!?」

羅夢:「ダイシャラス王国です」
羅夢は即答する。


葵:「ダイシャラス王国って、慎也たちが入国している国じゃない!?一体、何が---」
羅夢に質問しようとした、そのとき、テレビに一人の男の顔が映った。


バギー:『全世界の皆さん、私はダイシャラス王国第2王子バギー。今、映っている映像はすべて現実です。我々が戦争をコントロールするための、架け橋になるために、この国の住民の命を祈りの神へと捧げる』
バギーは静かに話す。


バギー:「国家政府の皆さん、この映像を見ているのはわかっている。多元世紀に入り、戦争は止まることのない世界となった。人は死に沢山の犠牲も出ている。そこで、私は国家政府に2つ要求する。まず、一つ。国家政府の解散。続いて二つ目。全ての大組織をダイシャラス王国の管轄下に置き、我々の指示に永久に従うこと。この二つを受け入れない限り、この国の無差別殺人は続行する。連絡方法はそちらに任せる。では、いい答えを期待しているぞ」



そういって、映像からバギーの姿が消えた。



平和な国ダイシャラス王国は今、殺人の国と化している。






第3OP『BRAVING!《KANAN》』










第30話:『司令権剥奪!? SOA特務隊反撃開始』








闇世界のとある組織





組織のボス:「ふん、あの王子、ついにおっぱじめやがったな」

部下:「嬉しそうですね、ボス」

組織のボス:「当たり前だ。あの国、いや、あいつからは戦争をコントロール世界を作ってもらわなければ困る。そのために、麻薬を奴から買収してんだ」

部下:「国家政府がいなくなれば、大組織は終わりですからね」

組織のボス:「ホント、あいつの理想の世界が楽しみだ」
葉巻を吸うボスが笑う。






その頃、別の組織では…




組織の御頭:「期待に応えてくれよ、坊ちゃんよ。俺は、お前らから多額で武器を買ってんだ。戦争がコントロールできたとき、お前の配下に入った組織をぶっ殺すためにな」
こちらの御頭も大声で笑う。




色葉:「なんてことなの…!」

哲平:「戦争をコントロールって、そんなことが…!」

羅夢:「国家政府の解散。それじゃあ、誰が、この国をコントロールするんだ」

葵:「すぐに、応援に行きましょう」
葵が外に出ようとする。


羅夢:「行っても無駄です」

葵:「どうして!」

羅夢:「今、あの国は、国に入っている人々を逃がさないために、ダイシャラス王国の領土を巨大なバリアが囲っています。外から破壊することは不可能です」

葵:「そんなことわからないでしょ!早くしないと慎也たちが…!色葉、さっきの書類は、あなたの方で解読班に回して。羅夢、すぐに元帥に連絡を取って。私たちの次に命令を聞くわ」
葵は真剣な眼差しで周りに命ずる。

羅夢:「慎也さんのこととなるとすぐに動きますね、葵さんは」
小さい声でしゃべる羅夢。

葵:「何かいった?」
怖い目で羅夢を見つめる葵。

羅夢は首を大きく振る。








その頃、ダイシャラス王国に侵入していた、宝井は----


宝井:「国家政府との連絡はまだなのか!?」
宝井は、日本にあるフロンティアの本部と連絡していた。


オペレータ:「こちらからも何度も呼びかけているんですが応答がありません」

宝井:「ええい、国家政府は、こんなときに何を考えているのだ!」
宝井は外に出ず、ホテルのフロントにいた。


ホテルの建物も揺れる。




そして、ホテルの中に銃を持った武装集団が潜入した。


武装集団の一員:「ファミリーのために!」
武装集団は一斉に銃を連射する。


フロントにいる人々が次々と撃たれていく。


宝井は隠れて、フロントから避難していた。


宝井:『ええい、まずは慎也と合流か』
宝井は慎也と会うことにした。








その頃、四大神王者のロストは地下から外に出ていた。


周りの風景を見て、ギリギリと歯を立てる。


ロスト:「戦えない人達も見境なしかよ」
ロストは腕につけているミッションウォッチを使って、誰かにメールする。

送信宛は武藤遊戯(アッシュ)となっている。





街では、テイタラファミリーの部下たちが目に入った人々を殺していく。


テイタラファミリー部下:「ほらほら、逃げろ!でねえと、死んじゃうぜぇ!!」
銃と剣を持つ男は近くにいた老人を切り殺す。


そして、大泣きする女の子が目に入り、その子に近づく。


ヘラヘラと笑い、剣を振り上げる。

しかし、その時、一人の男性が後ろから男を蹴り倒した。

武器を持つ男は顔面から地面に叩き付けられ、そのまま気絶した。


カイト:「ハルト、その子を!」

ハルト:「わかった!」
蹴り飛ばしたのはカイトだった。

ハルトは女の子に手を差し伸べ、ここから逃げる。

カイト:「くそっ、なぜ、こんなことを!」
カイトも、ここを後にした。






その頃、式典会場に向かおうとタクシーに乗って、そこまで向かっていたセイとサチは…。

セイ:「もう!何がどうなっているの!」

サチ:「セイ!ここは危険だから早く逃げましょう!」

セイ:「でも、どこに逃げるの!?あれ、どう見てもバリアでしょ?外に出られないじゃない!」

サチ:「ここにいるよりはマシでしょう!さあ!」

セイ:「もう!」
2人は、宛てのない場所へと走り出す。








式典、壇上付近

ラビリット:「ついに始まったな」

J・J:「フッ、血祭りの始まりだ」

バックス:「へっ、今回は容赦しなくていいんだよな?ジジイだろうとガキであろうと!」

ポッパー:「ふん、我々も始めるとしよう」

ラビリット:「そう慌てるな、殺す相手は何万といる。そう簡単になくなりはしないさ。それより、王子から聞いているだろ?俺たちの目的は…」

J・J:「この国にいるフロンティアの戦闘員の抹殺。確かあの慎也もいるんだろ?」

バックス:「ああ、誰だそいつ?」

J・J:「資料を通してないのか?」

バックス:「殺す相手なんて覚えねえ立ちなんだよ」

ラビリット:「フロンティアのSOA特務隊8係リーダーか。噂じゃかなりの手練れ」
ラビリットが少しニヒッと笑う。

バックス:「はっ、じゃあ、そいつは俺の獲物だ!」
バックスが壇上から飛び降り、何処へと消えた。

勿論、慎也を探しに行ったのだ。


ポッパー:「勝手に行動して、いいのか?」
ポッパーがラビリットに聞く。

ラビリット:「隙にさせろ。もしものときは、俺があいつの心臓を撃ち抜く」
ラビリットはそういって、壇上から降りた。






その頃、一人の女性が、住人を殺していた。


男性:「た、助けてくれ…」
涙を流す男性。


ケリロット:「悪いけど、私も仕事だから」
そういって、テイタラファミリーの幹部であるケリロットは男性を切り殺す。


ケリロット:「こんな世界、変えた方がマシよ」
ケリロットは、この場を後にする。






その頃、慎也は襲ってくる敵から住民を守っていた。


慎也:「サンダーマグナム!」
サンダードラゴンのデュエルギアであるリボルバー式の銃を手に出す。

慎也:「サンダーショット!」
銃口から電撃の弾を出し敵に当てる。

しかし、目の前にいる敵の数が多い。

これでは、太刀打ちできない。そう思った慎也は…。

慎也:「皆さんは、急いで隠れてください」
慎也は後ろにいた数人に隠れてと指示を出す。


みんなは、素直に言うことを聞き、どこか隠れる場所を見つけ、その場に隠れようとする。



慎也:「新技やってみるか」
建物の隙間に隠れていた慎也は、敵の前に出てきた。


テイタラファミリーの部下A:「のこのこ出てきやがったな」

テイタラファミリーの部下B:「勝てねえとわかって、出てきたか」
テイタラファミリーの部下たちも銃やライフルを構えて出てきた。


慎也:「ふー」
軽く息を拭く慎也。


慎也:『炎の波動を手元に集中』
慎也は手元に意識を集中させる。

すると、銃口から炎を吹き出した。

テイタラファミリーの部下A:「炎…!さっきは電撃の弾だったはず…!」
いきなり出来事に驚くテイタラファミリーの部下ども。

慎也はグリップを両手で持つ。

銃口の目の前に炎の塊でできた球体が出てきた。


テイタラファミリーの部下B:「急いで奴を殺せ!」


慎也:「遅い!ファイア・マグナ・ショット!バースト!」
炎の球体が敵に向かって発砲され、敵を殲滅した。

慎也:「まだ、少し力のコントロールができていないな」
攻撃された敵を見て自分の攻撃の評価をする。


すると、そのとき、ミッションウォッチが通信を受信した。


宝井:『SOA特務隊は、直ちに添付した座標に集合せよ。直ちに集合せよ』
声の主は宝井だった。

どうやら、この国にいるSOA特務隊宛に全体送信したものだろう。


慎也:「こんなときに、集合だと…!」
慎也が少し驚く。なぜ、こんな悲劇のときに、集合がかかったのかがわからないからだ。



慎也がいろいろ思っていると、そこに小鳥たちが来た。


小鳥:「慎也さん!」

慎也:「小鳥、それに、みんなも無事だったか」

等々力:「トドのつまり、ここまで来るのに大変でしたけどね」

鉄男:「それより、今、来た通信って?」


慎也:「ああ、俺も驚いている。あの人は何を考えているんだ…!」
慎也が少しイライラしていた、そのとき、敵の増援がこちらに来た。


キャッシー:「マズいニャ」

慎也:「とりあえず、集合の場所に集まる。場所は確か」

鉄男:「港の倉庫だ」
みんなは港の倉庫に向かった。







30分ぐらいして、慎也たちは座標通りに港の倉庫に到着した。

距離からしてさっきからここまで来るのに15分ぐらいで来れる場所だが、敵に遭遇したり、遠回りをしたりしたので、ここまで時間がかかってしまったのだ。

慎也たちは、急いで中に入る。


既に、自分たち以外のSOA特務隊のみんなは、集合していたようだ。


宝井:「遅いぞ!慎也、お前がいながら」

慎也:「すいません、敵なるべく接触しないよう遠回りしていたので」

宝井:「まあいい、みんな、揃ったな。バギー王子率いるテイタラファミリーがついに動いた。国家政府の解散と大組織を、この国の監視下に置くという要求を国家政府に投げたそうだ。だが、以前、フロンティアの本部に確認したところ、政府の応答はないそうだ」

慎也:『国家政府はそう簡単には動かないか』

宝井:「要求をを受け入れない限り、非戦闘員を含め、この国にいる人を殺すと言ってきたそうだ」

一馬:「なら、急いでバギーを止めた方がいいのでは!」

宝井:「貴様に決定権はないぞ」

一馬:「……」
一馬はは黙って宝井を見る。


宝井:「それより、今後の行動だが…」
宝井はこれから発言することは、ここにいるみんなにとって大事なことだ。


宝井:「我々、SOA特務隊は、現時刻を持って任務を終了!これより、バリアを破壊し、この国を脱出する!」
宝井が言った言葉に、みんなが驚く。


マリク:「脱出するだと…!?」

イシズ:「では、この国の人々はどうなるというのですか!」
2人が宝井に追求する。


宝井:「この国にいる人々には悪いが犠牲になってもらう。ここで、フロンティアの戦力を失うわけにはいかないのでな」


ジャック:「俺たちだけが助かったところで、何の解決にはならんぞ!」

鬼柳:「そうだ!バギーは、国家政府に要求したことが受け入れるまで、無差別攻撃を続けるんだぞ!」
ジャックと鬼柳が怒る。



宝井:「国家政府が決断するのは遅かれ早かれ24時間はかかる。その間に、この国の人々は全員死んでいる。奴らの要求も失敗に終わる」


ナポレオン:「だからと言って、奴らはまた反撃に出てくるのでアール!」

マルタン:「そうです。なら、今、ここで戦った方が!」

宝井:「貴様らに命令権はない!これは司令である俺の決定だ!もし、奴らが反撃に出てきたら、その時、戦えばいい!」
宝井が強く追及する。


アリト:「だから、今回は、この国にいるみんなに犠牲になってもらうというのか…!」

ギラグ:「なら、ここで反撃した方がいいはずだ!」


宝井:「弱い奴が、できないことを簡単に口にするな!」

ギラグ:「な、なんだと!このジジイ!」
ギラグが宝井の胸倉を掴む。


璃緒:「ギラグ…!」


宝井:「これは上に対する侮辱行為だぞ。戻ったらただでは済まないと思え」
宝井が怖い目でギラグを睨みつける。

ギラグはその目線に圧倒する。

宝井:「これだけでも、我々の権限でお前を死刑にすることぐらいできるぞ」
笑って言う宝井。

ギラグは宝井の胸倉から手を離す。


宝井:「所詮、この世界は戦いが全ての世界。非戦闘員が死んだところで、世界にデメリットは何一つない」
その言葉を聞いて、みんなが心の中で怒り出す。


それも、そうだ。なら、非戦闘員はこの世界に不必要な人間なのか。戦えないから、この世界にいてはいけないというのか。そういう言葉が頭の中に過る。



その中でも、小鳥が一番怒っていた。


なぜなら、今、この国には友と母がいるからだ。

友であるセイとサチ、そして母、琴羽はまだ見つかっていないし、連絡も取れていない。

早く見つけたい。だけど、この人の命令で探しに行くことができない。



宝井:「人間には二種類いる。戦える人間とそうでない人間だ。ここにいる、みんなはフロンティアの上層部の推薦で選ばれたんだ。運が良かったと思え。そして、選ばれなかったものは運がなかった。これからの人生は不幸しかない」

慎也:『この人は…、いつもいつも腹の立つことを…!』
慎也が手を拳にする。かなり怒っているようだ。



宝井:「話は終わりだ。戦えない人を救っても、フロンティアのメリットは何もない。急いでバリアを破壊し、この国を----」
宝井が話しを続けようとした、そのとき!


バシッ!

一人の女性が宝井を平手打ちした。


手を出したのは小鳥だった。

小鳥はハァハァと息を切らしている。



宝井:「貴様!何をする!?誰を殴ったのかわかっているのか!」
宝井が小鳥を捕まえようとする。


小鳥:「あなた、最低な人よ」
小鳥がすごい目つきで宝井を見る。

その目つきに宝井が手を止める。

慎也:「小鳥…」
慎也は小鳥の目つきを見る。


慎也:『この目つきに圧迫感…まさか』
慎也は何かを思ったようだ。




小鳥:「例え戦えなくても、人は生きているのよ…。それを見殺しにして、何がフロンティアのためよ!何が世界のデメリットよ!あなたに私たちを命令する権利なんて持ってほしくないわ!」

宝井:「なんだと、貴様!」
宝井は懐から銃を出した。



ドロワ:「小鳥!」
ドロワがつい叫んでしまった。

他の、みんなも驚く。

銃口は小鳥に向けられている。

宝井:「貴様の行動は、フロンティア上層部の侮辱とみなす!よって、ここで処刑する!」
宝井の目線は小鳥の額を見ている。

しかし、逆に小鳥が宝井にプレッシャーをかける。

宝井:「!!」
それを見た宝井は、なぜか膝を地面につけてしまった。

宝井:『ば、バカな…!こんな女に俺が…!?』


フェイカー:「な、なんじゃ…!?」

ゴーシュ:「あのジジイ、なんでいきなり膝なんて付けたんだ」

慎也:『やはり、これは王の…』


小鳥:「あなたに司令は務まらないわ!戦える戦えないで人を区別して、人を簡単に見捨てるあなたには」
小鳥の目つきは鷲や鷹のような鋭い目だった。


それを見るみんなも驚く。



等々力:「と、とどのつまり、小鳥ちゃん、怒ると、こんなに怖いんですか?」


キャッシー:「わ、わたしも知らなかった」


鉄男:「遊馬と喧嘩するときも、ここまでの怒る小鳥は見たことないぞ」





完全にキレている小鳥。

そんな小鳥に慎也が小鳥の肩に手を乗せた。


慎也:「もういい、落ち着け」
その言葉で小鳥は我を取り戻す。






小鳥:「わ、わたし…」

慎也:『やはり、無意識か』
慎也は心の中で呟いた。


そして、宝井に近づく。




慎也:「宝井司令、フロンティアの法令に、こんな言葉があることを覚えていますか。隊を取り仕切る司令または隊長が、適任ではないと見なしたとき、その場に相談役が3名以上いる場合、相談役の意見一致で司令または隊長を変えることができることを」

宝井:「なっ!貴様!」

慎也:「今、ここには、双六さんに、ホプキンス博士、鮫島相談役、影丸理事長の4名がいる。その意見であなたの司令権剥奪が決まる」
慎也が4人を見る。

慎也:「決めてください、相談役の皆さん」
慎也がそういうと、4人は顔を合わせる。


鮫島:「百々原元帥からも現場の判断は、全て任せると言われている」

双六:「十天老士、宝井殿の行動は任務妨害と隊全体の危険を知らしめる態度だ」

影丸:「よって、宝井殿の司令権はここで剥奪とする」

アーサー:「相談役の意見は全員一致じゃ」
4人の相談役の意見が一致した。


宝井:「なっ!慎也!貴様、俺をはめたな!」

慎也:「俺は、何もしていないです。この結果を導いたのはあなたです」

宝井:「くっ!なら、ここからの司令はどうする気だ!」
宝井が慎也に強く追及する。


慎也:「小鳥、お前に司令権を譲る」

小鳥:「え…えっ!?」
小鳥は驚いた。


慎也:「さっきの宝井元司令に対する行動が見事だったからな」

小鳥:「いや、でも、ここは慎也さんの方が---」
小鳥が、そのまま言葉を続けようとするが。


Ⅴ:「いいんじゃないか」

小鳥:「Ⅴ…!」

璃緒:「うん、私も小鳥がやっても大丈夫だとわ」

小鳥:「璃緒さんまで」


慎也:「初めての経験だ。何かあったときは、俺が責任を取る」

小鳥:「慎也さん」
小鳥は少しだけ考える。自分が司令をやるべきなのか、譲るべきなのか。

でも、ここで、そんなことに時間をかけている場合ではない。その間も、この国の人たちは死んで行く。

誰かが指揮を取らないと。


小鳥:「わかりました。私、やります!」

慎也:「フッ、そうか」



宝井:「本気か!入って1年も経ってない素人が司令権を持つなんて見たことないぞ!」

慎也:「なら、今、見てください」
慎也が宝井を無理矢理起こす。

慎也:「人員補佐と監視役の人たちで元司令を見張っててください」
慎也が宝井をクロノスとナポレオンに渡す。

今いる監視役に属する人は一馬をリーダーとしたクロノス、ナポレオン、矢薙、トロン、六十郎の6人で、人員補佐はフェイカーに春、イェーガー、トメさん、セイコさんの5人だ。



慎也:「さあ、小鳥。司令として、みんなに命令してくれ。これからどうするのかを」
慎也が小鳥を見る。


小鳥:「えーと、できる限り、この国にいる人を守ってください。最優先が非戦闘員の救助です。あと、みんな無事に生き残ること、それだけです!」

未来:「いい言葉よ、小鳥ちゃん。お母さんのことは任せて」

明里:「私も一緒に探すわ」


ナーヴ:「奴らの隙にさせてたまるか」

ブリッツ:「俺たちだって半年間で力つけてんだ」

タカ:「奴らに俺たちの力を見せつけてやろうぜ」


御伽:「君たち、彼女の言葉聞いてた?優先は救助だよ」

本田:「ま、いいじゃねえか」


みんなが小鳥の言葉でやる気を出す。




慎也:「よし、みんな行くぞ!ミッション続行だ!」
慎也の掛け声で、みんなが外に出る。




ついにテイタラファミリーに反撃するときが来た!


開戦のゴングは、みんなの心の中でなった。







第2ED『空とキミのメッセージ《choucho》』






次回予告

ナレーション:小鳥を司令にしたSOA特務隊がついに動いた。

人々を救助しながら、敵を叩くSOA特務隊のみんな。

その情報を聞き出したテイタラファミリーの幹部たちも動きを開始する。

そんな中、梨香がテイタラファミリーの幹部らしき女性と遭遇したが、相手は友になるはずの女性だった。



梨香:次回、遊戯王5DXAL「梨香VSケリロット 復讐鬼姫の猛攻」

梨香:「レミ、あなたがどうして!」
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