このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

第24話:『ブルーアイズの咆哮VSスフィンクスの怒り』








海馬:「さあ、絶望しろ。我がブルーアイズの攻撃で!!ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴンでダイレクトアタック!滅びのバースト・ストリィィィム!!!」
ブルーアイズの攻撃が、松浦目掛けて放たれた。




海馬:「海馬コーポレーションを貴様のような奴に渡す気はない!消え去れ!!」
ブルーアイズの攻撃が松浦に当たり、姿が見えなくなる。



海馬:「ふん、雑魚が。貴様のような、男、俺の敵では…!」
海馬は少し驚いた。


松浦の姿が見えたと思ったら、周りに結界が張られていたからだ。




モクバ:「どうなってんだよ…!」
モクバも驚く。





松浦:「トラップカード”スフィンクス・バリア”を発動した。このカードはスフィンクスと名の付いたモンスターが破壊されたターンのバトルフェイズを一度だけ無効にする」

海馬:「それで、ブルーアイズの攻撃を防いだということか」

松浦:「残念だったな。社長さん」


海馬:「一度攻撃を防いだ程度で言い気になるな。モンスターは、俺の方が残っている。ターンエンドだ」
海馬のターンが終了した。


松浦:『ふん、スフィンクスモンスターの本当の力はここからだ』
松浦が心の中で呟く。








第2OP『Jungle P《5050》』







第24話:『ブルーアイズの咆哮VSスフィンクスの怒り』








海馬コーポレーションの名誉をかけたデュエルを繰り広げる海馬と松浦。


それを見守るモクバ。



デュエルは松浦のターンへと切り替わっていた。





6ターン
海馬
LP3000
松浦
LP900


松浦:「俺のターン!」
松浦がカードをドローする。


海馬:「お前のフィールドにカードはない。そして、俺のフィールドには、上級モンスターが2体。この絶体絶命を潜り抜けることなど、俺の前では不可能だ」
もう自分が勝利したも当然かのようなセリフを言う海馬。

それに対し、鼻で笑う松浦。

松浦:「スフィンクスは、最強の守護神。この状況を潜り抜けることなど、容易いこと!」

海馬:「なんだと…?」

松浦:「いくぞ!スフィンクスデッキの神髄はここからだ!俺は、墓地に存在するスフィンクスと名の付いたモンスター2体を除外!」
墓地に存在するスフィンクスの家臣、ヒエラコスフィンクスを場外する松浦。

松浦:「これにより、トライデント・スフィンクスを特殊召喚する!!」
松浦の場に、2本の槍を持ったスフィンクスの戦士が現れた。


トライデント・スフィンクス
レベル9 攻撃力3200




モクバ:「攻撃力3200!兄様のモンスターたちより、攻撃力が上のモンスターをこうも簡単に呼び出しやがって!」



松浦:「トライデント・スフィンクスの効果発動!1ターンに1度、デッキからスフィンクスと名の付いたモンスターを墓地に送り、相手フィールド上に存在するモンスター1体を破壊する!守護者スフィンクスを墓地へ送り、海馬のブルーアイズ・ホワイト・ドラゴンを破壊する!」
松浦がデッキからカードを墓地へ送った瞬間、トライデント・スフィンクスが2本の槍を同時に投げ、その槍がブルーアイズ・ホワイト・ドラゴンの首を突き刺す。

海馬:「ブルーアイズ!」
海馬の叫びと共にブルーアイズは塵となった。


松浦:「バトルフェイズ!トライデント・スフィンクスでXYZ-ドラゴン・キャノンに攻撃!!」
トライデント・スフィンクスが場に落ちていた槍を拾い、そのままXYZ-ドラゴン・キャノンに接近し、攻撃を仕掛け破壊する。

海馬:「ぐっ!」


海馬
LP3000→2600


松浦:「この瞬間、トライデント・スフィンクスの効果発動。攻撃力2000以上のモンスター1体を戦闘で破壊した場合、相手ライフに800ポイントのダメージを与える」

海馬:「ぐっ」
海馬の身体に激痛が走る。


海馬
LP2600→1800




モクバ:「兄様!」


松浦:「カードを一枚セットし、ターンエンド」
松浦のターンが終了した。


海馬:『俺の上級モンスター2体を、こうも簡単に…!』

松浦:「どうした?海馬。お前のターンだ。それとも、サレンダーして、海馬コーポレーションの情報を渡すか」

海馬:「貴様のような外道に、渡すものなど、何もない!」
海馬がデュエルアイが、トライデント・スフィンクスをターゲットに捕らえる。

7ターン
海馬
LP1800
松浦
LP900


海馬:「俺のターン!」
海馬がカードをドローする。


海馬:「マジックカード”竜の水晶玉”!デッキからドラゴン族一体を除外し、デッキから3枚ドローする。除外するのは、ダイヤモンド・ドラゴン!」
デッキからダイヤモンド・ドラゴンを除外。祖の魂を引き継ぐかのように、海馬はデッキから3枚ドローする。


「マジックカード”黙する死者”を発動し、墓地より、ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴンを守備表示で復活させる!」
先ほど破壊されたブルーアイズが海馬の場に舞い戻る。


ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン
守備力2500


松浦:「またブルーアイズか。だが、そいつでは、トライデント・スフィンクスには敵わない」

海馬:「甘く見るな!ブルーアイズは進化を続ける、俺の象徴!こいつが、ブルーアイズを光から混沌へとさせる!儀式魔法”カオス・フォーム”発動!」
フィールド上に存在するブルーアイズが儀式召喚の犠牲となった。


海馬:「儀式召喚!降臨せよ!”ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン”!!」
海馬の場に新たな進化を遂げたブルーアイズが舞い上がる。


ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン
レベル8 攻撃力4000


松浦:「カオス・MAXだと…」

海馬:「このカードは、相手の効果では破壊されない最強のドラゴン。このドラゴンで貴様の最強モンスターを葬ってくれる!行け!ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン!トライデント・スフィンクスを亡き者にしろ!混沌のマキシマム・バァァァスト!!」
ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴンが攻撃を仕掛ける。

松浦:「単純な男だ。トラップ発動!”スフィンクス・エグゼキューション”!」
松浦がトラップを発動した。


海馬:「カオス・MAX・ドラゴンにカード効果は聞かぬ!!行け!ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン!!」

松浦:「こいつは、相手モンスターに使うカードじゃない。このカードの対象は、トライデント・スフィンクスだ!」

松浦:「!!?」


松浦:「攻撃力3000以上のモンスターが攻撃してきたとき、攻撃対象となったスフィンクスと名の付いたモンスターの攻撃力をエンドフェイズまで、攻撃してきたモンスターの元々の攻撃力の半分アップする!」
松浦が発動したカードで、トライデント・スフィンクスの攻撃力がアップする。


トライデント・スフィンクス
攻撃力3200→5200


松浦:「カオス・MAX・ドラゴン返り討ちしろ!」
トライデント・スフィンクスがブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴンの攻撃を弾き飛ばし、そのまま、ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴンの頭に槍を突き刺す。

海馬:「ぐはっ!」


海馬
LP1800→600





モクバ:「兄様のカオス・MAX・ドラゴンが…」




海馬:「おのれ…2枚カードをセットし」
海馬がカードを伏せる。

海馬:「ターンエンドだ」
海馬のターンが終了する。





8ターン
海馬
LP600
松浦
LP900


松浦:『伏せカードが2枚か。ブラフか、本命か。何にせよ、次はどう来る…?』
松浦が心の中でいろいろ呟いていると同時にデッキから1枚ドローする。

引いたカードを見て、松浦はフッと笑う。

松浦:「マジックカード”サイクロン”発動!こいつで、俺は、貴様の右の伏せカードを破壊!」
竜巻が海馬の場にある伏せカード1枚を破壊した。

破壊されたカードは、”破壊輪”だった。

松浦:「相打ちでも狙っていたのか?まあいい、これで終わりだ!」


トライデント・スフィンクスが攻撃態勢に入り、海馬に仕掛ける。


海馬:「貴様のような奴に相打ち狙いでもすると思ったか!リバースカード発動!トラップカード”パンクバリア”!このターン、自分のカードが破壊されたとき、攻撃を一度だけ無効にする!」
トライデント・スフィンクスの攻撃がかき消された。

松浦:「ちっ、狙いは破壊輪を破壊させて、そのカードで攻撃を防ぐ手立てだったか。ターンエンドだ」
松浦のターンが終了した。





9ターン
海馬
LP600


海馬:「俺のターン!」
海馬がカードを引く。ちなみに、海馬の手札は、今引いたカード1枚だ。



モクバ:『手札1枚。今、引いたカードは…』




海馬:「マジックカード”命削りの宝札”を発動!このターンの特殊召喚及び相手ライフのダメージを無効にし、デッキから3枚ドローする。エンドフェイズ時、自分の手札を全て墓地へ送る!」
海馬はデッキから3枚ドローする。



モクバ:「流石、兄様!一気に3枚のカードを!」



海馬:「裏守備表示でモンスターセット!」
海馬がモンスターをセットする。


海馬:「カードを2枚セットし、ターン終了だ」
2枚のカードをセットし、海馬はターンを終えた。

海馬が発動した命削りの宝札で手札を全て墓地へ送るが、手札0枚なので、その効果は発動しない。



松浦:「手札を癒しても、結局防ぐことしかできんようだな」

海馬:「……」
何も言葉を返さない海馬。図星だったのか…。




10ターン
松浦
LP900

松浦:「俺のターン!」
松浦がデッキから1枚ドローする。

松浦:「トライデント・スフィンクスの効果発動!デッキから、クリオスフィンクスを墓地へ送り、相手モンスター1体を破壊する!」
松浦が新たなスフィンクスをデッキから墓地に送り、海馬の裏主モンスターを破壊した。


破壊したカードは”ケンタウロス”だった。

松浦:「これで、貴様の場にモンスターはいないが、念には念を入れさせてもらう」
松浦が手札から2枚のカードを右手に取る。

松浦:「手札に存在するスフィンクスと名の付いたモンスター2体を除外し、”クリムゾン・スフィンクス”を特殊召喚する!燃え盛れ!クリムゾン・スフィンクス!!!」
松浦の場に、赤く染まった身体で炎で燃え上がった矛先の武器を持つ、スフィンクスを現れた。


クリムゾン・スフィンクス
レベル10 攻撃力4300




モクバ:「攻撃力4300!」
モクバが攻撃力を見て驚く。


松浦:「こいつが攻撃するとき、相手はスフィンクスモンスターを対象にしたマジック、トラップを発動することができない!」



モクバ:「それじゃあ、攻撃を防ぐ手立てがない!」




松浦:「幕を引いてやる。このデュエルになクリムゾン・スフィンクスでダイレクトアタック!クリムゾン・ポイズン・スラッシュ!」
クリムゾン・スフィンクスが攻撃を仕掛ける。


海馬:「嘗めるな!トラップ発動!”白き竜の闘志”!墓地より、ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴンを守備表示で特殊召喚する!」


ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン
守備力2500


松浦:「今更、ブルーアイズを出したところで、俺のスフィンクスの敵ではない!」

海馬:「ブルーアイズをなめるな!この効果で特殊召喚したブルーアイズ・ホワイト・ドラゴンは、このターン破壊されない!」
クリムゾン・スフィンクスの攻撃に耐えるブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン。海馬のライフも攻撃によるダメージはない。


松浦:「簡単には行かないということか。だが、クリムゾン・スフィンクスの効果により、このカードがフィールド上に存在する限り、スフィンクスモンスターが攻撃を行ったとき、相手ライフを半分にする!ポイズン・ライフ!!」
海馬にクリムゾン・スフィンクスの呪いが襲いう掛かる。

海馬:「ぐっ」


海馬
LP600→300


松浦:「トライデント・スフィンクスでブルーアイズ・ホワイト・ドラゴンに攻撃」
トライデント・スフィンクスがブルーアイズに攻撃するが、白き竜の闘志の効果で破壊はされない。

松浦:「破壊はされないが、クリムゾン・スフィンクスの効果で、海馬、貴様のライフは半分になる!」
再び呪いが海馬を襲う。

海馬:「ぐわっ!」


海馬
LP300→150





モクバ:「兄様!!」


松浦:「1枚セット、カードをセットしターンエンドだ!次のターンで、貴様のライフを無にしてやろう!」
松浦のターンが終了した。





モクバ:「兄様のライフは風前の灯火。このターンで、何とかしないと、兄様の勝ちは…」
モクバが兄、瀬人を見て呟く。



海馬は自分のデュエルディスクを見る。


海馬:『遊戯…。貴様が、どこで何をしているのかは知らんが、俺は、必ず貴様を探し出し、見つけ、そして、リベンジする。キングであるお前をな!』






11ターン
海馬
LP150
松浦
LP900




海馬がデッキからドローする。


松浦:「何をしても無駄だ。海馬、このターン、お前は何もできない」

海馬:「貴様に、俺の運命を決める資格などない!マジックカード”命削りの命札”を発動!デッキからカードを5枚ドローする!ただし、エンドフェイズ終了後、俺のライフは0になる」

松浦:「ふん、やけくそのカードだな。これで、俺が手を下すことなく貴様は終わりだ」
松浦が右掌をぐっと握る。

海馬は、そのまま、デッキから5枚ドローする。

海馬:「フッ」
海馬は笑った。

松浦:「?」




モクバ:「兄様が…笑った?」




松浦:「なにが、何がおかしい?」
少し、海馬の表情を見て動揺する松浦が海馬に聞く。

海馬:「やはり、勝利の女神は、まだ、俺を敗北へと道しるべしてくれないようだ」

松浦:「何…!」


海馬:「召喚!”青き眼の乙女”!」
海馬の場に、綺麗な長い水色の髪の女性が現れる。


青き眼の乙女
レベル1  攻撃力0


海馬:「伏せカード発動!トラップカード”魔法施し”を発動!自分フィールド上のモンスター1体を選択し、選択したモンスターと同じレベルのモンスターを手札から墓地へ送り、デッキから1枚ドローする。俺は青き眼の乙女を選択!青き眼の乙女のレベルは1。これにより、手札の”伝説の白石(ホワイト・オブ・レジェンド)”を墓地へ捨て、デッキから1枚ドロー!」
手札から1枚カードを捨て、新たにデッキから1枚ドローする。

海馬:「この瞬間、青き眼の乙女の効果発動!フィールド上に存在する、このカードが効果対象になったとき、デッキから、ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴンを特殊召喚する!来い!最強ドラゴンよ!!」
海馬の場に2体目のブルーアイズが舞い上がる。


ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン
攻撃力3000


松浦:「カードのコンボでブルーアイズをリリースなしで…!」

海馬:「まだだ!今、墓地へ送った伝説の白石(ホワイト・オブ・レジェンド)の効果!このカードが墓地へ送られたとき、デッキからブルーアイズ・ホワイト・ドラゴンを手札に加える」
デッキからブルーアイズ・ホワイト・ドラゴンをサーチし、手札に加える。

松浦:「フィールドに2体、そして、手札に1枚。まさか…」


海馬:「手札から”融合”発動!!!」

松浦:「やはり!」

海馬:「フィールドと手札から3体のブルーアイズ・ホワイト・ドラゴンを融合!最強ドラゴンの真の姿を見るいい!融合召喚!”ブルーアイズ・アルティメット・ドラゴン”!!」
海馬の場に3頭の龍が現れる。


ブルーアイズ・アルティメット・ドラゴン
レベル12 攻撃力4500


海馬:「ブルーアイズ・アルティメット・ドラゴンでトライデント・スフィンクスに攻撃!アルティメット・バァァァスト!!」
ブルーアイズ・アルティメット・ドラゴンが攻撃し、トライデント・スフィンクスを破壊した。

松浦:「トラップ発動!”スフィンクス・ダメージガード”!スフィンクスモンスターが戦闘で破壊されたとき、その戦闘ダメージを無効にする!」
松浦の周りにバリアが張られる。





モクバ:「くそっ、もう少し!」


海馬:「安心しろ、モクバ。既に、俺の勝利は決まっている」
笑ってモクバに言葉をかける海馬。

松浦:「なんだと!」


海馬:「ブルーアイズの究極の姿は、まだ貴様に見せてはいない!青き眼の乙女をコストに、
速攻魔法”青き究極の眼”を発動!」
青き眼の乙女がフィールドから消え、新たなカードが発動された。

海馬:「墓地にブルーアイズ・ホワイト・ドラゴンが3体存在するとき、エクストラデッキからブルーアイズ・ホワイト・ドラゴンを素材とする融合モンスターを融合召喚扱いで特殊召喚する!」
海馬の墓地の3体のブルーアイズ・ホワイト・ドラゴンが天高く羽ばたく。


海馬:「進化したブルーアイズの姿を見るがいい!!」
3体のブルーアイズ・ホワイト・ドラゴンが再び一つになる。

海馬:「融合召喚!降臨せよ!”ネオ・ブルーアイズ・アルティメット・ドラゴン”!!!!」
海馬の場にブルーアイズ・アルティメット・ドラゴンに似た龍が現れる。


ネオ・ブルーアイズ・アルティメット・ドラゴン
レベル12 攻撃力4500

松浦:「ネオ・ブルーアイズ・アルティメット・ドラゴンだと!」

海馬:「更に、この効果で特殊召喚したブルーアイズはエンドフェイズまで、攻撃力を3000ポイントアップする!」


ネオ・ブルーアイズ・アルティメット・ドラゴン
攻撃力4500→7500


松浦:「攻撃力…7500だと…」

海馬:「ネオ・ブルーアイズ・アルティメット・ドラゴンでクリムゾン・スフィンクスに攻撃!ハイパー・アルティメット・バァァァスト!!」
ネオ・ブルーアイズが攻撃し、クリムゾン・スフィンクスを葬った。

同時に、松浦のライフが尽きる。


松浦
LP900→0



松浦:「ば、バカな…」
松浦がかけていたメガネを地面に落とす。

そのまま、両膝も地面についた。

松浦:「海馬コーポレーションの財産を手にし、この俺が…新たなデュエル世界を作るという夢が…」
松浦は、両手も床に付けた。


モクバ:「フッ、お前みたいな奴が兄様に勝負を挑むなんて100年早いんだよ!」
モクバが松浦を小ばかにする。


海馬:「行くぞ!モクバ!」

モクバ:「うん!」
2人は、この場を去る。

ジャックのホイール・オブ・フォーチュンに乗って。








フロンティア本部




ジャック:「俺のホイール・オブ・フォーチュンはまだ見つからんのか!」
海馬にホイール・オブ・フォーチュンを盗まれ、イライラしているジャック。


雑賀:「急かすよ、今、サーチ中だ」
パソコンでホイール・オブ・フォーチュンの反応を探す雑賀。

すると、ピピピっと音が鳴り出した。


クロウ:「サーチできたのか?」

雑賀:「ああ、場所は…ん?」

ジャック:「俺のホイール・オブ・フォーチュンは何処にあるのだ!」

雑賀:「それが、反応はこちらに向かってきているだが」

ジャック:「なにぃ!」







その頃、海馬はホイール・オブ・フォーチュンを走らせ、後方にモクバを乗せて、フロンティア本部の地下に着いていた。


適当なところにホイール・オブ・フォーチュンを止め、二人は降りる。


そこに、ジャックが走って近づいてきた。


ジャック:「海馬瀬人!貴様!俺のホイール・オブ・フォーチュンをよくも!」
海馬の胸倉を掴むジャック。


そこに、雑賀とクロウも来た。

クロウ:「落ち着けよ、ジャック。ホイール・オブ・フォーチュンは戻ってきたんだ」

ジャック:「許可なく借りたんだぞ!もし、壊したりでもしたら!」
ジャックがあーだこうだ言っている間に、海馬が自分の胸倉を掴んでいるジャックの右腕を、掴む。


海馬:「こんなもの、もし壊したら、俺の会社が直してやる」

ジャック:「な、何をぉ!」

雑賀:「ん?おい、口を挟むぜ、社長さん。あんたの会社はもう、インダストリアルイリュージョン社と合併してんじゃなかったか?」
気になった雑賀が海馬に聞いた。


モクバ:「へへっ、今はな。だが、明日からは違うぜ!」

雑賀、クロウ:「?」


海馬:「行くぞ、モクバ」
無理矢理、胸倉を掴んでいるジャックの手を払う海馬。

モクバ:「うん」
2人は、この場を後にした。


クロウ:「どういうことだ?」

雑賀:「さあ」


ジャック:「あの男、今度、こんなことしたらただでは済まさん!!」

クロウ:「お前、伝説のデュエリストにケンカでも売る気か?」

ジャック:「伝説だろうと何だろうと、俺の知ったことではない!例え、武藤遊戯でも、このようなことをすれば、俺は許さん!」

雑賀:「あの武藤遊戯が、こんなことをするとは思えないがな。まあ、実際に会ったことないし、どういう人なのかは知らないが…」

クロウ:「はぁ、ともかく、ホイール・オブ・フォーチュが戻って来てよかったぜ」









フロンティア本部

ペガサスの自室


ペガサスは誰かと電話をしていた。

ペガサス:「では、また後日連絡するのデース」
ペガサスは電話を切った。


ペガサスが一息つく。


すると、いきなり扉が開いた。ノックもなかったので、ペガサスは少し驚いた。


だが、入ってきた男を見て、ノックをしなかったのも納得がいく。


ペガサス:「あなたがノックをせずに、部屋に入ってきたということは、相当のことのようですね。ミスター海馬」
部屋に入ってきたのは、海馬と弟のモクバだった。


海馬:「ペガサス、話しがある。耳を貸せ」

ペガサス:「単刀直入ですね。本当に、相当な話と見えるのデース」

海馬:「聞くのか、聞かないのか、どっちだ?」

ペガサス:「いいでしょう。それで、話しとは、一体」
ペガサスが問う。

海馬:「インダストリアルイリュージョン社に分け与えた海馬コーポレーションの財産を、全て返してもらう」

ペガサス:「…」

海馬:「海馬コーポレーションは、本日をもってインダストリアルイリュージョン社との合併を無効にする」
海馬が堂々と宣言する。多元世紀によって、合併した海馬コーポレーションとインダストリアルイリュージョン社を解散させると言っているのだ。




ペガサス:「インダストリアルイリュージョン社が持つ海馬コーポレーションの財産ということは、海馬ステーションも」

海馬:「無論だ。そして、海馬コーポレーションの本社は、このネオコーポレーションシティに設立する。この世界にデュエルモンスターズを、デュエルリンクスを復活させる。俺の手でな!」
海馬が右手を拳にする。


ペガサス:「何かあったのですか?ミスター海馬」


モクバ:「そんなことはどうでもいいんだよ。それより、海馬コーポレーションの名誉を全て返上しろ」
モクバがいきなり口を挟んで来た。


ペガサス:「私は、別に構えませーん。元々はあなたの財産です。ミスター海馬。ですが、何があなたをそこまで熱くしているのデース?」

海馬:「俺が熱くなっているだと?」

ペガサス:「私には、そうにしか見えないのデース」

海馬:「……」


ペガサス:「ミスター遊戯ですか?」

海馬:「!」

ペガサス:「図星のようですね。彼が生きていることを知って、黙って待つことはできない。ならば、自分ができる限りのことをして、この多元世紀にデュエルモンスターズを世に再臨させ、そして、ミスター遊戯にチャレンジってところでしょうか」

海馬:「ならば、どうした?」

ペガサス:「私も同じことをやろうとしていたのデース」

海馬:「何?」
少し驚く海馬。

ペガサス:「ミスター遊戯が生きている、世間がもしそれを知ったら、彼にデュエルを挑むデュエリストは多くなる。ならば、それまでに、できる限りデュエルモンスターズを復旧させようと私は思ったのデース」

モクバ:「お前も同じことを」


ペガサス:「上層部に聞くと、ミスター遊戯の生存は、国家政府の権限で世間に知らされるわけにはいかないみたいなのデース。つまり、時間はあるということデース」
ペガサスが海馬に近づく。


ペガサス:「ミスター海馬。たった今、インダストリアルイリュージョン社が持つ海馬コーポレーションの財産を全てあなたに返上するのデース」

海馬:「ふん」

ペガサス:「頼みますよ。この世界にデュエルモンスターズを復活させてくださーい」

海馬:「貴様に言われるまでもない。行くぞ、モクバ」

モクバ:「う、うん」
海馬とモクバは部屋を出る。



ペガサス:『ミスター遊戯。あなたが生きていることで火が付いたのは私だけではなかったみたいなのデース』
ペガサスは、窓から夜景を見る。






次の日から、インダストリアルイリュージョン社が持つ海馬コーポレーションの財産は全て、海馬に返上された。

更に、ネオコーポレーションシティに海馬コーポレーション本社の設立工事がすぐに始まった。


これは、翌日からニュースで大きく報じられ、世界中に知れ渡った。











とある町



サングラスをかけ、素顔を隠す四大神王者の一人ロストが、そのニュースを見ていた。


ロスト:「へえ、あの人の言ってた通りだな。海馬コーポレーション復活か」
ロストは道を歩く。

ロスト:「これでまた、世間にデュエルモンスターズが広まるかな…」
ニヤッと笑うロスト。









ネオコーポレーションシティ



海馬コーポレーション設立工事場

そこに、海馬が腕を組んで立っていた。



海馬:『待っているぞ…、いや、待っていろ、遊戯。再び、デュエルモンスターズを世界に広げ、新たな大舞台で貴様にデュエルを挑んでやる』







多元世紀に新たな不死鳥が飛ぶ。


海馬コーポレーションは、今ここに復活を遂げるときが来たのだ。



そして、戦いは新たなステージへと突き進む!



第1章 完!








第2ED『空とキミのメッセージ《choucho》』






次回予告

ナレーション:ワックスポワロの出来事から半年

海馬コーポレーションは設立し、世界にデュエルモンスターズが復活してきた。

新たなデュエルシステム、デュエルリンクスも復旧し、進化するデュエルモンスターズだったが、その頃、とある王国で闇が動いていた。

百々原:次回、遊戯王5DXAL「ダイシャラス王国の闇 動くテイタラファミリー」

百々原:「闇が消えることはないということか、この世界は」
1/1ページ
スキ