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第22話:『我此処に至り 謎のメッセージ』





とある、島に着いた、世界最強の剣士ゼルダ・ウルフィアス。


ゼルダ:「気配から感じて、奴はいないようだな。まあいい、連絡の取れる奴がいれば、それでいい」
ゼルダは、そう言って、森へと入る。


一体、誰と会うのか…!







第2OP『Jungle P《5050》』









第22話:『我此処に至り 謎のメッセージ』







テロリスト集団”アレフ”に襲撃され、船にかなりのダメージを受けたことにより、予定を大幅に変更し、近くの無人島に上陸したSOA特務隊。


部下:「よーし、こっちだ!」
部下の一人が、船を誘導する。


そして、船は、無人島の、港らしき場所へ着いた。



哲平:「よし、ここなら、何とか修理作業ができそうだ。あまり遅くはしてられない。急いで、取りかかるぞ!」
部下に向かって、命令する哲平。



風間:「俺たちも、何か手伝おう」

牛尾:「手は多い方がいいだろうしな」

哲平:「済まない。じゃあ、ドックの装甲板を変えてくれ」
工具を風間に渡す哲平。

風間:「引き受けた」
工具を受け取る風間。牛尾や雑賀も共に、その作業を手伝う。





船を修理している間、みんなは外に出る。

作業中はなるべく作業員以外、船には乗らない方がいいと、哲平達に言われたからだ。


恵美:「これでよし。もう大丈夫よ」
剣代の額を治療する恵美。

明日香:「ありがとうございます。鮎川先生」

恵美:「もう、明日香さん。私は、もう鮎川じゃないのよ。前から言ってるでしょ、先生はやめてって」

明日香:「ごめんなさい。恵美さん。昔の癖で」

ジュンコ:「恵美さんは、明日香さんから見たら、もう、お義姉さんなんですから」

ももえ:「まあ、昔は、先生と呼んでいたのですから、仕方がないのでは。わたくしも、時々、鮎川先生と口をしてしますし」
女性陣の、会話が始まる。


剣代:『気まずい…』
その中央にいる剣代が、心の中でボソッと言う。







慎也とマリクが並んで、立つ。




マリク:「こんな港があるなんて、無人島とは思えないな」

慎也:「昔は、6000人ほどが住んでいた島だ。自然豊かな島で、島の中央には、この島の遺産とも言われている遺跡があるらしい」

マリク:「遺跡?」

慎也:「ああ、何でも、昔、この島に在住していたとも言われている大昔の老人が、書いたとも言われるメッセージが、その遺跡にあると聞く。そのメッセージには、この島に、訪れる悲惨なことが書き残されており、住人たちは、何十年もの間、そのメッセージ通りに動いてバリケードを張っては、悲惨なことから島を守っていたらしい」


マリク:「それって、つまり、その老人は未来で何が起きるのかが見えていたということか」

慎也:「予知能力…。エスパー。いろんな、言い伝いがあるが、誰も、その老人がなぜ、未来のことを予想していたのかはわからない。だが、ある日、そのメッセージが途絶え、何もできなくなった住人たちは、恐れ、この島を離れたそうだ」
昔の、この島の話をする慎也。

マリク:「島を守って来れたのは、そのメッセージのおかげ。メッセージがなくなって、何もできずに逃げることしかできなかった…」

慎也:「あぁ、怖かったんだろう。島に起きる悲劇が、どんなものなのか」

マリク:「そうだな」






リシド:「マリク様!」
慌ててこちらに近づくリシド。


マリク:「どうした?リシド」

リシド:「そ、それが、イシズ様の姿が、どこにも」

マリク:「何!?」

慎也:「!」






マリクとリシド、慎也が急いで、船に乗り、イシズの部屋に入る。



マリク:「姉さん!」
急いで扉を開くマリク。

だが、誰もいない。


慎也が部屋一面を見渡す。


すると、パソコンのディスプレイが、何かを映していた。


マリク:「姉さん、一体、どこに…」

リシド:「申し訳ございません。私が目を離したばかりに」

マリク:「自分を責めるなリシド。お前の所為じゃない」

リシド:「マリク様」
マリクはリシドを責めなかった。リシドの所為じゃない。それは、マリクもわかっていたからだ。



慎也:「なあ、確か、君の姉さんって、考古学者だったな」

マリク:「あ、あぁ、エジプト考古局局長だ」

慎也:「もしかしたら、これを一目見にに行ったのかもしれないな」
慎也が、ディスプレイを見る。

マリクと、リシドも、そのディスプレイを見る。

そこに映っていたのは、この島の記事だった。


そこで大きく特集されているのは、遺跡の内容だった。



マリク:「これは、さっき君が言っていた、この島の遺跡」

慎也:「考古学者なんだ。こういう記事を見てしまったら、身体が動くもんだ。だが、一人じゃ危険だ。俺が、急いで君の姉さんの元に…」
行こうと、言いかけたそのとき、誰かが扉を開けた。


オブライエン:「その必要はない」

慎也:「オブライエン…!」

マリク:「何故だ!」

オブライエン:「俺の考古学者の友人も、そこに向かったからだ。……ワニと一緒に」
オブライエンが最後に言葉を付け足した。


リシド:「ワニ…?」

慎也:「彼か。なら、大丈夫だな」
慎也も、少し笑みを浮かべる。少しホッとしたようだ。











森の中





その中を一人歩く、イシズ。


ミッションウォッチにインストールしておいた地図を頼りに、遺跡まで向かう。


イシズ:「100メートル先、小さい湖。そこを右」
イシズは、ミッションウォッチからホログラム地図を出し、前へ進む。


イシズ:『悪い癖が出てしまったわね。マリクたち、怒ってないかしら』
そう思いつつも、いつの間にか森を抜け、湖までついてしまった。


イシズ:「ここを右へ」
イシズは右へ曲がる。

ちゃんと道もある。


そして、しばらくして、再び森へと入る。



イシズ:「はぁ、はぁ。地図によれば、もう少しで着くわ」
イシズがホログラム地図を見る。


すると、後ろからシャーっと鳴き音が聞こえた。

イシズは急いで後ろを振り向く。


1匹の蛇がイシズを睨んでいたのだ。

舌をちゅるちゅる出し入れしている。

イシズは、右足を一歩下げる。

ゆっくりと、左足も下げる。

蛇はまだ動いていない。

イシズが再び、右足を下げる。

そのとき、その右足で木の枝を踏んでしまった。


その音を聞いた蛇が、瞬時に、イシズの方へ接近する。





蛇が、大きな口を開ける。


イシズに噛みつこうとしているのだ。


イシズも、このままでは噛まれると思った。



だが、次の瞬間、大きな影が、蛇を捕え、その大きな足で踏みつけた。


緑色の身体。大きな目がきょろきょろしている。



踏まれている蛇は、その場で死んだ。



イシズ:「わ、ワニ…」


???:「女性の一人歩きは、dangerですよ」
右目を包帯で隠し、テンガロンハットを被った男性が、イシズの元に現れた。


イシズ:「あなたは、確か…」


ジム:「ジム・クロコダイル・クック。考古学者です。カレン!」
ワニに向かって名前を叫ぶジム。

カレンがジムに近寄る。


ジム:「いい子だ」
カレンの頭を撫でるジム。


イシズ:「あなたも、考古学者なのですね、ジム。どうして、ここに?」


ジム:「あなたと同じさ。この奥にある遺跡が気になってね。オブライエンに一声言って、森へ入って、遺跡を向かっている途中、あなたが蛇に襲われそうになったのを見かけたんだ」
ここへ来た経緯を話すジム。


イシズ:「助けてくださったこと、ありがとうございます」
礼を言うイシズ。


すると、足元にカレンが来た。


イシズ:「あなたもありがとう」
イシズも、カレンの頭を撫でる。


抵抗することもなく、カレンはイシズに頭を撫でられた。


ジム:「!…。驚いたな、初めてカレンを見た人達は、基本驚いて逃げるんだが」

イシズ:「動物だって、人間と同じ生き物です。心を通わせば、わかり合えます」
イシズがそういうと、ジムはカレンを見る。

全然、抵抗しないカレン。昔を思い出す。

ジム:「あなたで2人目だよ、カレンを初めて見て、なつかせたのは」

イシズ:「2人目?最初の1人は?」
そう問うイシズに、ジムは森の隙間から覗く空を見る。

ジム:「今は亡き、永遠の友です」
ジムがそういうと、イシズは、その友が誰なのか瞬時にわかった。


イシズ:「ごめんなさい」
謝るイシズ。しかし、ジムは笑って言葉を返す。

ジム:「謝ることではないですよ。それより、行きましょう。遺跡はすぐそこです」
ジムが歩き始める。
そのあとを追うカレン。

イシズも、同じ方向へ歩き出す。





10分ほど歩き、二人は森を抜け、草原へと出た。


2人は、そのまま、草原を歩く。


ジム:「あれが、例の遺跡か」
ジムがボソッと言う。


2人の目の前には既に遺跡が見えていたのだ。

遠くから見たら、ただの岩石に見えるが、目の前で見えれば、その大きさと、形は異常だった。

高さは50メートルほど、形は、なぜ自立しているんだと言わんばかりの形だった。



イシズ:「これが、ここの住人たちが守っていたという遺跡」

ジム:「そして、ここに書かれていたメッセージ、いや、予言通りに、島を守ってきた。ホント、不気味な話だ…ん?」
ジムが何かを見つける。



イシズ:「私にも、昔は未来が見えていました」

ジム:「?」

イシズ:「千年アイテムの一つ、千年タウクの能力によって。ですが、人が未来を視るのは、正直、苦痛。これから何が起きるのか、何を恐れるのか。人は、それを知らないから生きていける」

ジム:「あなたの言う通りだ」

イシズ:「ジム…」

ジム:「未来なんて見ない方がいい。人は、未来を楽しんで生きていけるんだ。この島の未来は、途中で途絶えた。ならば、この遺跡にメッセージを残した大昔の老人は、一体、どこまで、何を見ていたのか、確認しに行きましょう」
ジムが、親指で、とある場所を指す。


そこには、大きな穴があった。

どうやら、地下洞窟の入り口のようだ。




そして、二人は、その洞窟へ入った。


考古学者は準備がいい。両名とも懐中電灯を用意していたのだ。


下段する階段がずっと続いている。


カレンは、階段のすぐ隣にある坂道を自分の足で降りる。



5分ほどだろうか。ずっと下段し、少し広い場所へ出た。


ジムがヒューと口を尖らす。


イシズ:「驚きだわ」
イシズも周りの見る。

壁一面に文字がぎっしり刻まれている。

癖がある字で、読みにくいが日本語なので、全く読めないわけではない。







ジム:「アメリカ第35代目大統領暗殺事件翌日、午前10時すぎ、大規模な台風直撃」


イシズ:「日本時間3月20日地下鉄サリン事件当日、自然現象により、大雪が発生。こっちは、阪神淡路大震災当日、マグニチュード6.5直撃」


ジム:「本当に、この文字は、大昔が刻んだ文字なのか」

イシズ:「島の災いだけでなく、世界で起きた有名な事件まで、細かく刻まれているなんて」

ジム:「ええ、これは、完全に未来が見えていた。この文字を刻んだ老人は」
懐中電灯を照らし、文字を黙読するジム。

イシズ:「何か、特別な能力があったのでしょか」

ジム:「でないと、こんなに細かく出来事を書くことはできないと思いますが。しかし、すごい部屋だ。壁だけでなく、天井まで文字がぎっしり。まるで、三沢の部屋だ」
ジムがそういう。







その頃、三沢はくしゃみをしていた。



三沢:「風邪かな」
鼻を触る三沢。









ジムと、イシズは年代順に、ざっくりだが文字を辿る。



そして、予言のメッセージは途中で切れていた。



ジム:「これが最後のメッセージ」

イシズ:「これを最後に、島の住人たちは、この島を出てしまった」

ジム:「酷い話だ。結局、このメッセージ通りに島を守り、無くなったら、もうそこでおしまい。残された、この島はお払い箱ということか…ん?」
ジムは再び、何かを発見した。

イシズ:「どうしました?」

ジムは、一つの岩の前に立つ。

ジムは、ポケットからマッチを出し、火を付けた。

それを、岩に近づける。


すると、煙が急に動いた。


風だ。岩の隙間から風が出ているのだ。


ジム:「ほお」
ジムはマッチの火を消し、一枚のカードを手にする。

ジム:「唸れ!スカルキング!」
ジムが手に持つカード”古生代化石騎士スカルキング”がデュエルギアと化す。

ジム:「スカルキングスラッシャー!」
ジムの手に刃が少し大きい剣が出た。


ジム:「はっ!」
ジムは剣を振り、岩を粉々にした。

岩を破壊したら、とんでもないものが出てきた。


イシズ:「これは……!」
イシズが驚く。

階段だ。秘密通路の階段が見つかったのだ。


ジム:「世紀の大発見かもしれないですね」
ジムはそう言って、階段を降りる。

イシズも、ジムの後を追う。


1分ほど階段を降りて、再び大きな広場に出た。

さっきと同じぐらいの広さだが、さっきとは違い、壁に文字は刻まれていなかった。


イシズ:「はずれのようですね」
イシズがそう言うが…。

ジム:「いえ、どうやら、そうでもないようですよ」
ジムがそういうと、前方を照らす。

イシズ:「…!」
イシズは前方を見て驚いた。

大きい四角い岩…。いや、違う。文字が刻まれている。

しかも、日本語ではない。全く読めない文字だ。


だが、イシズ、ジムは、これと同じものを少し前に見ていた。ワックスポワロで。



ジム:「”神秘の石版”…」

イシズ:「まさか、ここにも…」
石版をしみじみと見る二人。だが、なんて書かれているのかはわからない。

ジム:「慎也たちに報告する。イシズさんは、ここで待ってていてください。カレン、お前も、ここで待っててくれ」
ジムがカレンの頭を撫でる。

ガーと口を大きく開け、返事をするカレン。



ジムが、この部屋から出たと同時に、イシズは何かを発見した。

文字が書かれている石版の端にも何か書いてあったからだ。


しかし、イシズは、その文字を見て妙な違和感を感じた。

まるで、後から掘られたような文字だったからだ。

イシズ:「どうやって、このメッセージを…!」








しばらくして、慎也、色葉、葵、杏子、明日香、アキ、他にも数名がこの場へ来た。


ボマー:「驚いたな」

慎也:「あぁ、まさか、こんなとこに、神秘の石版があるとは」

ジム:「ともかく、データは入手しておいた方がいいと思ってな」

葵:「そうね。お願いできるかしら」
葵が、後ろにいるリシドたちにお願いする。

リシド:「了解した」

隼人:「分かったんだな」
2人は機器を出し、石版の全体画像や、文字の部分を撮って、画像に収める。


色葉:「明日香、なんて書いているかわかる?」
隣にいる明日香に聞く色葉。

明日香:「えぇ、初めから読むわ」
明日香が一歩前へ出る。

明日香:「運命が世界を変えた。多元世紀は全てを一つにする時代になるだろう。だが、それを認めない悪魔がいる。神は、それに対抗するべく、”最上兵器”というものを多種作った。全てを破壊し無にする力。人間が使用すれば、支配する力でもある。だが、これは、あまりにも大きな力であるため、それを永遠の眠りに付かせた。以上よ」
全ての文字を読み解いた明日香。


色葉:「最上兵器って何?聞いたことある?慎也」

慎也:「いや、初耳だ。だが、ここに書かれていることが本当だったら、その兵器は、神が作った兵器。人間が触れるものじゃない」

アキ:「永遠の眠りに付かせたってことは、人間はこれを一度も使わなかったってことかしら」

慎也:「何にせよ、本当に謎の石版だ」
腕を組んで石版を見る慎也。


杏子:「ん?イシズさん、どうしたんですか?」
石版の端をしゃがんでずっと見ているイシズに不思議と思った杏子が声をかける。

イシズ:「杏子、ちょっといいかしら」

杏子:「え?」
とりあえず、イシズの近くまできた杏子。


イシズ:「ここにも、文字が書かれているんだけど」
イシズが指を指す。

杏子:「本当だわ。でも、これってまるで」

イシズ:「ええ、まるで、付け足されたかのような掘られ方がされているの」

慎也:「そんな、バカな。”神秘の石版”は、どんなことをしても、崩れることもなく傷つけることもできない石版。それに、付け足されたって!」
慎也も文字を見る。確かに、他の文字とは字が小さいし、掘られ方も少し違う。


同時に、杏子は目を丸くしていた。

イシズ:「読める、杏子。私も、この文字が誰が残したのかは検討が付くわ」

杏子:「我此処に至り、世界を救うことを誓う。この文章を誓いの証拠とす。四大神王者一行」


マリク:「何!?」

葵:「四大神王者一行って…!」

慎也:「ここに、あの人たちが来たというのか。しかも、この石版にどうやって、文字を…」





杏子は、その文章を見て、心が痛かった。

自分が愛している人は私の知らないところで、世界を救うために戦っていることに、気付いたからだ。

イシズ:「杏子、辛いかもしれないけど、乗り越えなさい。あなたが愛している人は、今も、この多元世紀のどこかで戦っている。でも、それは生きているという証拠であるわ」

杏子:「イシズさん…」

イシズ:「待ちましょう。遊戯を…」

杏子は目から涙をこぼす。そして、小さく頷いた。

イシズは、杏子を抱きしめた。








そして、夜。船の整備が終え、島を出発する慎也たち一行。


杏子は、遠ざかる島を見る。隣には、イシズもいた。


杏子:『遊戯、待っているから。あなたのことを』






杏子も誓う、遊戯の再会を。










第2ED『空とキミのメッセージ《choucho》』






次回予告

ナレーション:ミッションを終え、ネオコーポレーションシティに帰還した慎也たちSOA特務隊のみんな。

初めてのミッションで身体を休ませるみんなだが、このときは、元社長に危機が迫っていた。

消えた会社の名誉をかけて、あの男が立ち上がる!

モクバ:次回、遊戯王5DXAL「デュエルリンクス再起動!海馬コーポレーションの名誉をかけたデュエル」


モクバ:兄様、頑張って!







遊戯王5DXAL豆知識コーナー!!


剣代:「デュエルギアには、デュエリスト自身の力に反応して進化した姿、”セカンドステージ”というものが存在する。これを完全に取得するには、かなり時間を使うようだが、デュエルモンスターズの心を通わせば、すぐに取得できるぞ。現に、俺や闇川はそうだったしな」
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