第19話:『Ⅴ覚醒!アース・エージェント!』
ドム:「バーソロミュー・ロバーツ!再び、ボイジャーに攻撃しろ!!」
海賊船長-バーソロミュー・ロバーツが宇宙航海探査機ボイジャーを破壊した。
Ⅴ:「ぐわっ!」
Ⅴ
LP3400→2800
ドム:「カード1枚セットし、ターンエンドだ」
ドムのターンが終了した。
Ⅴ:『こいつ、宝目当ての悪党だと思っていたが、デュエルの腕はあるようだな』
Ⅴは本音を心の中で呟く。
ドムは不気味な笑い声を出す。
ドム:「ハハハ、海賊の力を甘く見るなよ、小僧がっ!」
第2OP『Jungle P《5050》』
第19話:『Ⅴ覚醒!アース・エージェント!』
静香、セイコ、深影、キャットを救うべく、ドムにデュエルを挑んだⅤ。
その頃、フロンティアのメンバーが乗る船では……。
カイト:「何?クリスがいないだと」
Ⅳ:「ああ、さっきまで、ここにいたはずなんだが」
璃緒:「まさか、さっきの海賊の船に…!」
風也:「あの人らしくないね。いつもなら冷静なのに」
いつもは仮面をかぶってエスパー・ロビンの姿をしている風也。今は、仮面を外して私服の姿である。
Ⅲ:「兄さん、あの船の船長に、負けたからね」
Ⅲのいうさっきとは、Ⅴとドムが剣を交えていたときのことだ。
ドムの腹に鉄板を仕込んでいたことを見抜けなかったⅤは一瞬、自分が勝ったと思い込んでしまい、挙句の果てに、仲間を連れ去られてしまった。
フェイカー:「プライドだけは強い男だからな、彼は」
ハルト:「何とか、探す手立てはないの?」
ハルトがそう聞くと、何者かが、「何とかなるかもしれない」と言葉を放つ。
それは、慎也だった。
隣には、オブライエンがいた。
フェイカー:「慎也…」
慎也:「レーダー探知機を使えば何とかなる」
風也:「でも、探知機は、この霧の所為で使えないんじゃ」
オブライエン:「ただの探知機ならばな。だが、レーダー探知機も、電力を強く流せば、問題ない。より広範囲でレーダーを広げれば、何とかなる。ま、この方法は、昔、俺が傭兵だったときに、よくやっていた手だがな」
オブライエンが腕を組んで言う。
Ⅳ:「電力?だが、その電力をどうレーダー探知機に送る?」
慎也:「運よく、この船には、基地に下ろし損ねた電気自動車があってな。その自転車のモーターを利用して、レーダー探知機の主電力に電気を送っている」
慎也が説明をする。
その頃、とある3人が、船の中で自転車を自転車を漕いで、レーダー探知機の主電力を流している機械に電気を流していた。
城之内:「はぁはぁ、待ってろよ、静香!今、助けにいくからな!」
本田:「静香ちゃん!今、俺が助けに行くから、待っててくれ!」
御伽:「すぐに探してあげるからね、静香ちゃん!!」
3人は息を切らしながら、自転車を漕ぐ。
3人は漕ぐスピードは早かった。目では追えないぐらいだった。
その姿を見る、杏子と結衣、ツバキは、少し引いていた。
結衣:「30後半にもなるおじさんたちが、なにやってるんだか…」
ツバキ:「城之内さん、すごい妹思い…」
杏子:「はぁ、どうして、あの3人は静香ちゃんのこととなると、いつもあーなるのかしら」
城之内、本田、御伽の戦いは、まだ続くのであった。
その頃、Ⅴとドムのデュエルは、5ターン目を迎えていた。
5ターン
Ⅴ
LP2800 手札4枚
Ⅴ:「私のターン!」
Ⅴはカードを引き、手札が5枚になる。
Ⅴは引いたカードを手札に加え、自分の伏せカードを見る。
Ⅴ:『まだだ。ギリギリまでは発動できない。今はまず、耐える!』
Ⅴは手札にある一枚のカードをモンスターゾーンに出す。
Ⅴ:「モンスターを裏守備表示でセット!」
Ⅴのモンスターゾーンに伏せカードが現れた。
Ⅴ:「これでターンエンド」
Ⅴのターンが終了した。
海賊員A:「ケッ、船長の力に手も足も出ないから、裏守備モンスターで逃げてやんの!」
海賊員B:「情けねえ!ぎゃはははは!」
海賊たちが笑う。
キャット:「Ⅴ、何とかしてニャ」
キャットが小さい声で言う。
ドム:「ふん、裏守備モンスターでチャンスを待つつもりか?」
Ⅴ:「ああ、そのつもりだ。デッキを信じ、待っていれば、チャンスは必ず来る!」
ドム:「だが、そのチャンスが来る前に、俺は、お前を倒すがな!」
ドムがデッキからカードをドローする。
6ターン
ドム
LP2800
ドムの手札が3枚となる。
ドム:「フィールド魔法、黄金の砂浜の効果により、海賊船長と名の付いたモンスターを手札に加える!」
ドムはデッキからモンスターをサーチして手札に加えた。
ドム:「”海賊船長-ヘンリー・モーガン”を、召喚!」
ドムのフィールドに茶髪で白い海賊帽子を被ったモンスターを現れた。
海賊船長-ヘンリー・モーガン
レベル5 攻撃力1900 → 2300
フィールド魔法、黄金の砂浜の効果で攻撃力アップした。
深影:「レベル5のモンスターをコストなしで!」
ドム:「このカードはフィールド上に海賊船長モンスターがいるとき、リリースなしで召喚できる」
Ⅴ:「お前のフィールドにいる、海賊船長-バーソロミュー・ロバーツのおかげということか」
ドム:「その通りだ。しかし、この方法で召喚した場合、このカードはエンドフェイズ時に強制的に守備表示になり、その後デッキから1枚ドローするがな」
Ⅴ:「私に大ダメージを与え、そのあとに手札を補充するという戦法か。基礎だな」
ドム:「そんなこと言ってられるのか?行くぞ!海賊船長-ヘンリー・モーガンで裏守備モンスターに攻撃!!」
攻撃対象になったⅤの裏守備モンスターが表となって正体を現す。
強化支援メカ・ヘビーウェポン
守備力500
そして、強化支援メカ・ヘビーウェポンが破壊され、Ⅴのフィールドに盾となるモンスターが消えた。
ドム:「攻撃続行!海賊船長-バーソロミュー・ロバーツでダイレクトアタック!!!」
バーソロミュー・ロバーツの攻撃で、Ⅴは大ダメージを受けた。
Ⅴ
LP2800→200
Ⅴ:「くっ」
ドム:「俺は、これでターンエンド。そして、エンドフェイズ、海賊船長-ヘンリー・モーガンを守備表示にし、デッキから一枚ドローする」
ヘンリー・モーガンが攻撃表示から守備表示になり、ドムはデッキから1枚ドローする。
海賊船長-ヘンリー・モーガン
守備力0
セイコ:「私、デュエルのこと、あまりわかりませんが、今、彼は押されているんですよね?」
深影:「はい、ライフは200.一撃の攻撃で勝負がついてしまいます」
キャット:「ちょっと、Ⅴ!しっかりしないさい!」
キャットがⅤに喝を入れる。
Ⅴ:「君に言われなくともわかっている」
Ⅴがデッキの上に指を置く。
7ターン
Ⅴ
LP200
Ⅴ:「私のターン!」
Ⅴがカードをドローし、手札が5枚となる。
Ⅴ:「マジックカード”エクシーズ・リサシテーション”を発動。手札にあるモンスターカードを1枚墓地へ送り」
Ⅴは、手札にある”太陽風帆船(ソーラー・ウィンドジャマー)”を墓地へと送った。
Ⅴ:「墓地のエクシーズモンスター1体を効果を無効にして特殊召喚する!宇宙航海探査機ボイジャーを復活させる!!」
Ⅴの場に、先ほど破壊された宇宙航海探査機ボイジャーが復活した。
宇宙航海探査機ボイジャー
攻撃力2000
ドム:「効果がないエクシーズモンスターなど、怖くもない!」
Ⅴ:「効果が無効になろうと、力がないわけではない!私は手札から”探査機砲”を発動」
Ⅴが発動した魔法カードにより、宇宙航海探査機ボイジャーに、巨大なアンテナの付いたレーザー砲のようなものが装着された。
Ⅴ:「このカードは、宇宙航海探査機ボイジャー専用のマジックカード。ボイジャーが存在するとき、相手フィールド上に存在する一番攻撃力の低いモンスター1体を破壊し、元々の攻撃力の半分のダメージを与える!」
ドム:「俺のフィールドにいる、攻撃力の低いモンスターは…」
ドムは、自分の場にいる、守備表示の海賊船長-ヘンリー・モーガンを見る。
探査機砲のアンテナが敵を捕らえた。
Ⅴ:「消えろ!海賊の亡霊!」
同時に探査機砲からレーザーが発射され、海賊船長-ヘンリー・モーガンを消し去った。
Ⅴ:「海賊船長-ヘンリー・モーガンの元々の攻撃力は1900。よって、その半分、950ポイントのライフを貴様から奪う!!」
宇宙航海探査機ボイジャーについているアンテナがドムを標的とし、先ほどの規模ではないが、ドムに向かってレーザーを放つ。
ドム:「ぐっ!」
ドムLP2800 → 1850
Ⅴ:「私はカード1枚セットし、ターンを終了する」
Ⅴのターンが終了した。
同時に、宇宙航海探査機ボイジャーについていたレーザー砲とアンテナが消えた。
ドム:「950のダメージなど、軽いものよ。次でラストだ」
8ターン
ドム
LP1850
ドム:「俺のターン!」
ドムがカードを引く。
ドム:「フィールド魔法”黄金の砂浜”の効果により、デッキから海賊船長と名の付いたモンスター1体を手札に加える!」
ドム更にデッキからカードを一枚手札に加えた。
ドムは、ドローフェイズで引いたカードを、今、確認する。
そのカードを見て、ドムの口元がにやける。
ドム:「ついに、引き当てたぞ。このカードで、海賊黄金時代の幕開けにして、このデュエルの最後だ!」
Ⅴ:『何を引いた…。』
ドム:「俺は手札からマジックカード、”黄金時代の開幕”を発動!!」
周りの黄金の砂浜が突如輝き出す。
対戦相手のⅤはおろか、キャットたちや、海賊たちも目を瞑ってしまう。
ドム:「このカードは、このターンの通常召喚を破棄する代わりに、手札にある海賊船長と名の付いたモンスターを可能な限り特殊召喚する」
ドムは右手に3枚のカードを持つ。
Ⅴ:「一気に3枚のカードを出す気か…!」
輝く砂浜の中からいつの間にか3体のモンスターが、その場に立っていた。
3体とも、海賊帽子を被っており、立派な服を着ている。
海賊船長-ウィリアム・キッド
レベル7 攻撃力2600→3000
海賊船長-サミュエル・ベラミー
レベル6 攻撃力2200→2600
海賊船長-ウィリアム・フライ
レベル8 攻撃力3000→3400
海賊船長-バーソロミュー・ロバーツを合わせて、ドムのフィールドにモンスターが4体並んだ。
Ⅴ:「くっ、名高い海賊が4体も出るとはな」
ドム:「ほお、お前のような奴が、有名な海賊を知っているとはな。そう、ここにいるのは、海賊黄金時代をかけた船長たち。別名”キャプテン・キッド”と恐れられたウィリアム・キッド、海賊生活は一年ほどという短い期間だったが、腕は確かだったサミュエル・ベラミー
、20隻もの海賊艦隊を率いたとも言われる、バーソロミュー・ロバーツ。そして、海賊の黄金時代を終わらせたとも言われるウィリアム・フライ。全員、この世で宝を追い続けた海賊たちだ」
ドムは色々と説明していると同時にリバースカードを発動させた。
ドム:「そして、これが、名高い船長たちが築き上げた船!永続トラップカード”海賊船-ジャクソン・アマロ号”発動!!」
上空に巨大な船が現れ、4人の海賊船長が乗る。
同時に、ドムの片目の眼帯も取れる。
眼帯の後ろは、大きな傷がついており、もう目を開けることはできないあとだった。
ドム:「このカードがフィールド上に存在する限り、自分フィールドに存在する海賊船長と名の付いたモンスターはカード効果では破壊されない。更に、俺のターンのメインフェイズ時、自分フィールドに存在する海賊船長と名の付いたモンスター1体につき、相手のデッキの上からカードを1枚墓地へ送り、その数×300ポイントのライフを回復する!」
Ⅴ:「つもり、4枚か…!」
Ⅴは悔しながらも、デッキの上から4枚のカードを墓地へ捨てた。
ドム:「ふん」
4体の海賊船長がいるため、ドムのLPは1200ポイント回復する。
ドム
LP1850→3050
キャット:「キャット、このままじゃ、Ⅴが負ける!」
静香:「えっ!」
深影:「彼のモンスターの攻撃力は2000.一方、相手のモンスターは、そのモンスターの200ポイント以上も攻撃力が高い」
セイコ:「つまり、どれか一体の攻撃が通れば、彼の負け」
Ⅴ:「くっ」
周りにいる海賊たちは大きな声で、「やれー」、「船長に、挑むなんて100年はえんだよ!」など、暴言をぶつける。
ドム:「これで終わりだ。海賊船長-バーソロミュー・ロバーツで宙航海探査機ボイジャーに攻撃!!斬り裂け!!」
ドムの表情が変わり、Ⅴのモンスターにドムのモンスターが接近する。
キャット:「Ⅴ!」
Ⅴ:「負けるわけにはいかない!私は、ここでトラップカード”宇宙光子の盾”発動!」
Ⅴがトラップを発動した。
宙航海探査機ボイジャーにバリアが張られ、そのまま、バーソロミュー・ロバーツの攻撃を流した。
ドム:「何!?」
Ⅴ:「このカードは、相手の攻撃を一度だけ無効にする防御カード」
ドム:「まどろっこしいことを。ならば、海賊船長-ウィリアム・キッドで攻撃。このカードが攻撃するとき、相手はフィールド上に存在するカード効果を発動できない!次で終わりだ!」
Ⅴ:「まだだ墓地にある宇宙光子の盾の効果発動!自分フィールドにモンスターが1体のみしか存在しないとき、自分フィールドに存在するモンスターを墓地へ送り、このターンの相手バトルフェイズを強制終了させる」
宇宙航海探査機ボイジャーが爆発。
しかし、同時に、ウィリアム・キッドも攻撃をやめ、バトルフェイズが終了した。
ドム:「ええい、ターンエンドだ」
ドムのターンが終了した。
何とか、このターンを乗り越えたⅤ。
しかし、ライフは残り200。場にモンスターはいない。
それに伴い、ドムの場には、高い攻撃力を持つモンスターが4体。ライフは倍以上の3050。
逆転するのは、難しい。
それは、Ⅴ本人だけでなく、キャットたちも分かっていた。
ドム:「このターンは乗り越えたな。だが、モンスターは尽き、ライフは風前の灯火。もう、勝負はついた」
ドムはそう言う。
Ⅴは自分の手札を見る。
手札にモンスターはいない。次のターン、モンスターを出さなければ確実に負ける。
そう思いながらも、Ⅴは、自分が伏せているカードを見る。
Ⅴ:「確かに、このままでは負ける。確実にな…。だが、負けないという心を持っている限り、フィールドに立つデュエリストが倒れることはない!」
ドム:「バカが!それはただの負けず嫌いじゃないか!なあ、野郎ども!」
海賊たちが、一斉にⅤをバカにする。
Ⅴ:「ふっ、今の世のデュエリストを知らない海賊たちだ。今のデュエリストは、負けず嫌いなデュエリストが多くてな。私のように、負けと決まっていても最後のドローまで諦めず、命を燃やす。それが、今のデュエリストたちの本性。そして、私も、最後の一枚を確認するまで、諦めはせん!」
Ⅴがデッキの上に右手の指を置く。
すると、右手の甲が光出す。
ドム:「なんだ!この光は!!?」
ドムが驚く。
Ⅴも自分の、右手の甲を見る。
すると、右手の甲に何かが浮かぶ上がる。
どこか見覚えのある紋章。真ん中に”5”という数字が入っている。
慎也が言っていたエースのマークというものだ。
Ⅴ:「凌牙とカイト同様、私にも紋章が…!」
凌牙が3人目、カイトが4人目の覚醒者だった。つまり、Ⅴはその名の如く、5番目の覚醒者となったのだ。
キャット:「あれ、シャークやカイトと同じもの!」
Ⅴ:「アストラル世界の何者かが、私に手を貸すというのか」
Ⅴのデッキの一番上のカードが光る。
9ターン
Ⅴ
LP200
Ⅴ:「私のターン!」
Ⅴは思い切ってドローする。
引いたカードを確認する。
Ⅴ:『来た!』
引いたカードを手札に加える。
Ⅴ:「私は伏せカードを発動!トラップカード”エクシーズ・リボーン”!墓地より、宇宙航海探査機ボイジャーを復活させ、このカードをオーバーレイユニットにする!」
Ⅴの場に再び、宇宙航海探査機ボイジャーが登場した。
しかも、Ⅴが伏せていたカードは序盤から伏せていたカードだった。チャンスを待っていたのだ。
宇宙航海探査機ボイジャー
攻撃力2000
ドム:「またそいつか。無駄だ。もう貴様の負けは決まっている」
Ⅴ:「それは、どうかな」
ドム:「何…!」
Ⅴ:「私は手札から、このカードを発動させる!”RUM(ランクアップマジック)-アース・エージェント”!」
ドム:「ランクアップマジックだと!?」
Ⅴ:「このカードは自分フィールドに存在するエクシーズモンスター1体を選択して発動!選択したモンスターより、ランクが2つ以上高いエクシーズモンスターを1体特殊召喚し、素材したモンスターと、このカードを特殊召喚したモンスターのオーバーレイユニットにする!」
上空に大きな渦が現れる。
そして、宇宙航海探査機ボイジャーが、その渦に飲み込まれる。
Ⅴ:「行くぞ!ランクアップエクシーズチェンジ!!!」
Ⅴのフィールドにモンスターが降臨した。
Ⅴ:「無限に広がる宇宙(そら)を、大いに監視せよ!そして、その目に焼きつけろ!”宇宙航海探査機ボイジャー・レナード”!!!」
Ⅴの上空に、巨大な宇宙探査機が現れた。しかも、レーザーのようなものがついている。
宇宙航海探査機ボイジャー・レナード
ランク6 攻撃力2700 オーバーレイユニット×3
Ⅴ:「ボイジャー・レナードの効果発動!このカードが召喚に成功したとき、オーバーレイユニットを一つ取り除き、効果発動。相手フィールド上に存在するモンスターで一番攻撃力の低いモンスター1体を破壊し、破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを与える!」
ドム:「何!?」
Ⅴ:「お前のフィールドにいる最も攻撃力が低いモンスター、海賊船長-サミュエル・ベラミーを破壊し、攻撃力2200のダメージを受けてもらう!」
ボイジャー・レナードが、レーザーを発射。海賊船長-サミュエル・ベラミーを粉砕。2200のダメージがドムを襲う。
ドム:「ぐっ!」
ドムLP3050→850
Ⅴ:「まだだ。バトルフェイズ!宇宙航海探査機ボイジャー・レナードで、バーソロミュー・ロバーツを攻撃!」
宇宙航海探査機ボイジャー・レナードが海賊船長-バーソロミュー・ロバーツを葬り去った。
ドムLP850→750
ドム:「くっ、海賊船長-バーソロミュー・ロバーツが戦闘で破壊されたとき、自分フィールドに存在するモンスター1体を破壊し墓地へ送らなければならない」
ドムが自分の場にいる海賊船長-ウィリアム・キッドを墓地へと捨てた。
Ⅴ:「所詮は海賊か。何かを手に入れるためには、何かを捨てる。そして、自分が危ないときは、仲間を道連れにする。仲間の大切さがわからない集団だ」
ドム:「言いたい放題言いやがって、まだデュエルは終わっていない!次のターンで再び船長たちが男女、貴様を襲う!」
Ⅴ:「次があればだがな」
ドム:「なに!?」
Ⅴ:「宇宙航海探査機ボイジャー・レナードの効果!オーバーレイユニットを一つ取り除き、再び攻撃することができる!」
ボイジャー・レナードのオーバーレイが2つから1つに減った。
ドム:「ボイジャー・レナードより、攻撃力が高い、ウィリアム・フライを攻撃するつもりか!?」
Ⅴ:「このとき、宇宙航海探査機ボイジャー・レナードにオーバーレイユニットが存在するとき、オーバーレイユニット一つにつき、相手モンスター1体の攻撃力を1000下げる!」
ボイジャー・レナードには、オーバーレイユニットが一つ存在する。つまり…
海賊船長-ウィリアム・フライ
攻撃力3400 → 2400
ドム:「バカな、伝説の海賊ウィリアム・フライが、負けるというのか!名高い船長が!この俺が!」
Ⅴ:「宇宙航海探査機ボイジャー・レナード、2回目の攻撃!海賊船長-ウィリアム・フライを破壊しろ!」
宇宙航海探査機ボイジャー・レナードが先ほどよりも、強力なレーザーでウィリアム・フライを破壊した。
モンスターがいなくなったことか、海賊船長たちが乗っていた海賊船-ジャクソン・アマロ号も消えた。
ドム
LP750 → 450
Ⅴ:「知っているぞ。海賊船長-ウィリアム・フライは破壊されたとき、コントローラーに1000ポイントのダメージを受けさせることを」
ドムの足元から眩しい光が襲う。
ドム:「ぐわぁぁぁ!」
ドムLP450 → 0
勝者はⅤとなった。
海賊たちは、船長と叫びながら、ドムに向かう。
Ⅴも急いで、囚われていた4人の元に急ぐ。
キャット:「ありがとう、Ⅴ。それにしても、その右手の紋章、慎也が言っていたエースのマークじゃ」
Ⅴ:「話しはあとだ。今は、ここを脱出するぞ」
セイコ:「脱出するといっても」
静香:「どこに逃げれば」
Ⅴたちが、この場を去ろうとする光景を見たドム。
ドム:「奴らを捕まえろ!生かして、この船から逃げられると思うな!」
深影:「往生際が悪いわよ!あなた、デュエルで負けたでしょ!」
ドム:「そんなこと関係ねぇ!ともかく、捕まえろ!!」
ドムの合図で、海賊たちが一斉にⅤたちに迫る。
すると、
???:「させるかよ!」
Ⅴたちの前に一人の男性が立ち上がり、手に持つ大きな鎌で海賊たちを吹き飛ばす。
Ⅳ:「よお、アニキ。この色男」
Ⅴ:「Ⅳ!?」
カイト:「無事か?クリス」
Ⅴ:「カイト、なぜ、お前たちが!?」
慎也:「レーダー探知機がうまく、この船を発見してくれてな。ここまで来れたんだ」
葵:「さあてお邪魔虫を大事しましょうか」
葵はやる気満々のようだ。
ドム:「ひ、ひぃぃぃ」
このあと、ドムは言葉に出ない苦痛を味わうこととなる。
数分後、海賊たちは、ロープで拘束され、囚われていた。
周りの霧はすっかり晴れていた。
海賊船のスカルブラット号も船長が観念したのか、かなり大人しい。
哲平:「近くの海警備隊に連絡した。すぐ、こいつらを引き取りに来るってよ」
慎也:「そうか」
慎也が安心したようなため息をついた。
トロン:「Ⅴ、その右手は…!」
トロンはⅤの右手の甲に浮かぶ、紋章を見て驚く。
カイト:「エースのマーク…!」
凌牙:「あんたが5番目の覚醒者か」
Ⅴ:「のようだ」
Ⅴがそういうと、同時に紋章が消えた。
城之内:「静香!」
静香:「兄さん!」
城之内が静香の元に走る。
そのまま、肩を持って、大丈夫だったかと問う。
静香:「うん、大丈夫。Ⅴさんがいてくれたから」
静香がⅤを見る。
城之内はⅤを見て、近寄る。
城之内:「Ⅴ。妹を助けてくれたみたいだな。礼を言うぜ」
Ⅴ:「当然のことをしたまでです。城之内さんも、私と同じ立場だったら、同様のことをしてたでしょう」
城之内:「だな、大切なものを守るときっていうのは、周りが見えなくなるもんだぜ」
城之内が笑う。
Ⅴ:「クリス」
城之内:「え?」
Ⅴ:「私の本当の名前”クリストファー・アークライト”。これからはクリスとでいいです」
そういうと、Ⅴは、その場を後にする。
城之内:「?ま、いいか。それより、本田と御伽、大丈夫か心配だな」
城之内の言う通りであり、彼らは先ほどの自転車を漕ぐのに、体力を使い果たし、今はスタミナ切れで倒れている。
海賊船にこっそり乗り込む羽蛾と竜崎。
竜崎:「おい、何してんねん!?」
羽蛾:「わからないのか?宝探しだよ。海賊船なんだ。レアカードの1枚2枚ぐらいあるだろ」
竜崎:「おお、そうやな!」
羽蛾:「ひょっひょっひょ、やっぱり僕って頭いい」
竜崎:「ほな、探すで!」
こそこそと話す二人。
だが…
舞:「あんたたち、名にやってんの?」
怖い目つきで二人を睨む舞。
竜崎:「いやー、別に何も!決してレアカードを探すなどと言った行為は」
羽蛾:「そうそう、レアカード探しなんて、バカなことをするはずが」
既に、本音を暴露している。
舞:「しんやー、ここにも、マヌケな海賊が二名いるわよー」
舞が大きな声で言う。
羽蛾、竜崎:「ちょ、ちょっとまってぇぇぇ!」
海賊たち同様、羽蛾と竜崎にもこのあと鉄槌が下されるのであった。
第2ED『空とキミのメッセージ《choucho》』
次回予告
ナレーション:ドム率いる海賊を倒したⅤたち。
再び、ネオコーポレーションシティに向かうべく、航路を続ける中、謎のテロリスト集団と遭遇し、船を占拠されてしまう。
対応を進めるベテランの慎也たち。
しかし、そこに多元世紀、最強剣士が目の前に現れる。
闇川:次回、遊戯王5DXAL「世界最強の剣士登場!ゼルダ・ウルフィアス」
闇川:「世界最強に俺は挑む!」
遊戯王5DXAL豆知識コーナー!!
Ⅴ:「”RUM(ランクアップマジック)”とは、エクシーズモンスターのランクをアップさせる特別なカードだ。このカードはさえ、あればすぐに、エクシーズモンスターをランクアップさせることができる。エクシーズ使いのデュエリストなら、このカードはデッキになくてはならないカードだ」